highdy の気まぐれブログ

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記憶のお話(その3)

2019年12月05日 | 雑学知識

体を使って覚える
 何かを覚えるとき五感を使った方が良いと言われます。記憶の話シリーズの冒頭で述べたように、体で覚えたものは忘れづらいということです。
その応用として、物を覚えようとするときは、
視覚:目で見ながら、 音読:声を出して読みながら、 聴覚:音読は自分の声を耳で聞く効果もあります。 記述:手で書く、という方法があります。これらはすべて体を使う方法につながり、忘れにくくなる方法につながります。

定着ポイントとの補助手段の関係
 highdy の学習・記憶のための補助手段①~⑧)が、記憶の話シリーズ(その2)で挙げた定着ポイント(A、B、C)に対し、期待できる効を見てみましょう。

① 授業ビデオを見ながら必要な画像をキャプチャー
  ヒトは文字や数字よりも図形・映像の方が印象付けとして、より有利なことが知られています。それにただ話を聞くより何かを見ながらの方が、記憶に残ります。
② 画像処理ソフトで加工して Word に貼り付けつつ
 B、C 同じ画像を繰り返し見る効果
③ 記述したい内容を Speechlogger で音声入力して Word に貼り付け
 (https://speechlogger.appspot.com/ja/ の ja を en にすると英語版になります。 )
  自分で意識すべき点(覚えたい語句)を口に出し、耳で聞き、目で見る効果
➃ B5版で約30ページのノートを整理・装飾
 A、B ノートをカラー文字、マーキング、太字、斜体、下線にすることで、意識するもの区分、印象付け、衝撃を加える効果
⑤ ノートの記憶すべき要点をメモ帳に書き出し、音声合成してファイルを作成
  ノートに凝縮した内容をさらに凝縮して意識すべき点を強調する効果
  音声のイントネーション、アクセント補正のために複数回聞き直すことによる繰り返し効果
⑥ その音声ファイル wma を anyaudioconverter で mp3 ファイルに変換
    これは単に手続きで、試聴は若干あるが大きな効果なし
⑦ mp3 ファイルを IC レコーダーに転送(録音)
    同 上
⑧ あとは呪文の如くノートを時々見ながら何度も聞くだけ
  単純な繰り返しであるが、記憶が進行するにつれて再生速度1.5倍速、2倍速、3倍速、4倍速と上げて聞きます。(最高は多分10倍程度かな?)
殆どの方が3~4倍速になると全く聞き取れないレベルです。同じ履修科目の方なら3倍速で部分的にたまに単語が聞き取れる速さです。
でも、覚えた highdy にはすべて聞き取れます。問題は、この復習のタイミングが非常に重要(後述)なのです。

衝撃を作って覚える
 このシリーズのはじめの処世訓で、「繰り返し、衝撃」について記しました。
繰り返しについては次の最終回で詳しくお話しますが、きょうは「衝撃」に関して少々付け加えます。
誰でもすごく嬉しいとか、楽しい思いをしたことがある場合、ドーパミン効果でまた同じ状況になりたい願望を持ちます。逆に、物凄く嫌な思いやとても痛い酷い目に遭って心的外傷(トラウマ)を受けることもあります。この両者はヒトの脳に大きな衝撃として長く記憶に残ります。
だったら体に衝撃を与えながら覚えればいいと、頭をハンマーで殴りながらとか、指を針でチクチクなどというのは非現実的です。
しかし、少しだけ工夫をして突飛な映像や図形を思い浮かべたり描いて、面白い衝撃をつくのです。これは一種の連想法に似た方法です。ありふれた情景では全く意味がありません。
ノートの文字をカラフルにしたり、マーカーで線を引いたり、項目(タイトル)をなぞって(パソコン入力でも)太字にするのも、それなりに衝撃を作り、印象付ける効果があります。

とにかく映像を頭の中につくる
 例えば、電車、ケチャップ、新聞、山、クマ、 なんの脈絡もない単語を覚えるとします。どんなこじつけでもいいから、く映像を頭の中につくることです。
頭の中で「電車が走っていたら、ケチャップの雨が降って来てガラス窓がドロドロ、仕方がないから新聞紙で拭きながら窓から捨てると、新聞が飛んで行って電車の後ろから虹の橋の上に次々に乗っていき、山になった。虹の一番遠いところでは新聞がクマの赤ちゃんに変わりながら空から次々落ちている。」などのような映像を5秒~10秒で思い浮かべます。
すると、しっかり思い描いた映像は、後述のエビングハウスの忘却曲線に拘わらず、翌日100%覚えています。
人の名前でも、物事の名前でも、語呂合わせや頭文字(上の例ならデケシヤク)でもすべて映像に置き換えます。部屋の高さもある「でっけー試薬ビン」でもいいのです。これで5つが思い出せます。




   
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記憶のお話(その2)

2019年12月05日 | 雑学知識

前回の記事の内容を覚えていますか?
 今回は理由があって、日にちを空けました。 ヘルマン・エビングハウス(Hermann Ebbinghaus)の実験結果(後述)から、皆様は前回の記事の内容を75%以上を忘れておられると思います。 20分後でも40%位は忘れるのですから当然です。
(高齢者の運転免許証の認知症テストなんか5分後でも16個中半分近くしか思い出せない人がたくさんいます。私も来年から後期高齢者ですが、恥かしながら1個だけ思い出せませんでした! 「野菜」というヒントがあっても思い出せず、空白は良くないからとデタラメに「人参」と書いておいたら正解は「大根」でした。)

記憶の過程
 記憶を分類する場合、どのような切り口、基本スタンスで分けるかにより分類法はいろいろあると思いますが、大雑把な分け方として、感覚記憶 → 短期記憶 → 長期記憶という過程なら一般的に問題はないと思われます。


感覚記憶
 感覚記憶は、私たち全身の五感を通して入力される情報の断片です。
脳(海馬)はそれを自身の持つあらゆる記憶情報と比較・分析・組み合わせをしながら判断します。その結論までに、過去の記憶にあるか否か、つまり、知っているものか否か、忘れたものか、思い出せるものかにより、瞬時に判断できるか、時間が必要かということになります。

短期記憶
 海馬に入った情報は、何もしないままでは自然に消えてしまいます。
必要と判断するもの強烈な印象として残るものなどがあれば、それは重要と判断し、長期記憶として側頭葉(大脳皮質)に貯蔵されます。その長期記憶に分類される前の記憶が短期記憶です。

長期記憶
忘れたくない記憶すべき情報は、意識的に何らかの意味づけをしないと、海馬が記憶しているような段階では、反復学習をしても殆ど効果はないのです。海馬にインプットされた情報の一部のみが長期記憶になり、刺激を受ければ受けるほど長期記憶として強化されます。そのため忘却防止の努力をするのが長期記憶と考えれば解り易いと思います。

記憶容量は膨大
 大脳皮質の側頭葉へ移行した長期記憶について、大脳皮質の側頭葉の記憶容量はとても膨大であり、多くのヒトはその容量のごく一部しか利用していないと言われています。且つ、一説によれば、一旦長期記憶として保存された殆どの情報は消えないとも言われています。ただ、思い出せないだけで、何かのはずみで思い出せるものであるとも・・・。
highdy が考えるに、記憶が物理的に上積みの連続であれば圧縮されて取り出しが困難なだけかも? そう考えれば、「何かのはずみで・・・」説もうなづけます。パソコンのようにどんどん上書きされるのであれば、時間が経てば修復不能になりますね。いずれにせよ、この問題はここで追及する価値はないので割愛します。

記憶を定着させる手段(ポイント)
 そこで、記憶を定着させる手段(ポイント)として、次の3点に注目して考えます。

A :必要と判断されるもの=自分で意識すべき点の繰り返し
B :強烈な印象として残るもの=印象付けや衝撃
C :効果的な繰り返し(復習)と印象づけ

これら三つが記憶の重要ポイントで、これらを有効に利用することが記憶動作の短期化と記憶保持力の向上につながります。
しかしながら、それぞれに対し何がよいと明確に分けることは非常に困難で、密接に関連性があり相乗効果もあります。
加えて、覚える人にも個性があり、ひたすら何度も紙に書いて、ひたすら呪文を唱えて、ひたすら音声で聴いて、ひたすら教科書を読んで様々です。

闇雲に反復しても効果はない
忘れそうな頃に復習して始めて効果が上がります。
しかし、覚えて1時間後に復習、4時間経て寝る前に復習、朝起きて復習の比較では、ダントツで翌朝の復習が効果的です。これは「忘却曲線」を発見したことで知られるドイツの有名な心理学者 ヘルマン・エビングハウスの実験で明らかになっています。

highdy の方法は、これらのすべてを効果的に活用するために、先日のコメント欄にも書いたようなパソコンの知識をフル活用した手段です。次回は、それらのより具体的な方法を挙げてみます。




   
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