「個」の一番と「チーム」としての一番。

2007年07月31日 | MLB


イチローがMLBで1,500安打を達成し、チームは「勝利」した。
僕は前々から、生きている間にあのような選手が出てくることは極めて少ないと彼に賛辞を送らせて頂いた。しかし、彼の野球理念の奥底は分からないが、「イチローを見たい」そんな選手になりたいと言っていた。そして今年はチームの状況も悪くないので、「なんとかシリーズ」に出てみたいとも言っていた。オリックス時代、巨人を倒して日本一になり、WBCでも「いつものイチロー」とは違うと言わせた。しかし、今回彼の1,500安打の偉業に、打者有利の過去の時代と注釈はあるものの「1番に達成出来なかったのに腹が立つ」と言った。どうして腹が立つのだろう。自他共に彼の偉業に誰も文句のつけようがない証だ。イチローらしいと言えば、そうかもしれない。でも今回、残留を決めて、下手したら生涯マリナーズに居るような宣言であれば、そんなに「個」のことより「チーム」として戦う選手であってほしいと思うのは私だけだろうか?他の外国人が言うなら「まあ言わせとけ」と思うけれど、日本人として、そして今やMLBの顔として、そんな言葉は彼に似合わないと僕は思う。「僕を見にきて欲しい」というなら、華麗な一つ、一つのプレーがファンも楽しいと思う。プロの世界でもアマの多いオリンピックでも2位なら10、100位と一緒だと言う。当然プロもプロに近いアマもそう考えるアスリートは多い。それは死に物狂いで練習し、マスコミとも戦い、そしてトップの座にいる技術と精神力の証だ。彼がそういうスタンスでいるなら、それは彼の人生だし、彼の考え方だから良いけれど、「チームとしての個」という彼の哲学は分かる。でも、俺はヤンキースファンだから良いけれど、彼やマリナーズファンならチームとして頂点に立ち、その中に彼の活躍があって欲しいと僕は思う。なんとかシリーズに興味はあるものの、「個」よりも「チーム」で意気揚揚としている彼が見えにくい。一番でないと腹が立つ。ならば、それ以上の選手が上にいたということですよね。3,000本、4,000本で1位になれば、ベースボールファンとして賛辞を送りたいですね。基本、僕のリスペクトしている松井秀喜選手との考え方は違うんだろうな。