難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

NHKETV特集「手の言葉」 番組の主題は??

2008年09月21日 16時46分45秒 | 生活

NHKE手話.jpg今晩、NHK教育で22時から、「”手の言葉”で生きる8歳の小さな手が紡ぐ手話の世界~聞こえて欲しい親の葛藤」が放送される。

手話は独自の文法体系を持つ言語というのは通説になりつつある。しかし、一般の人々にはわかりにくい。
また、すべての聞こえない人が手話を使っているわけでもないし、日本語の文法に沿った表現をしているろう者も多い。
手話はその使われている言語の影響を強く受けるからだ。

他の言語の影響を受けることの少ない聞こえない子どもたちは、手話を獲得し、使いこなす。
言語能力を人は生まれながらに持っている。コミュニティの中で発露し、育まれるのだろう。

障害者の権利条約に、手話は言語であると規定されたと言われてるが、条約には言語は音声言語、手話、その他の形態の非音声言語という記述だ。

その前段には、コミュニケーションはあらゆる形態、手段及び様式とされている。難聴者の使う手話は否定されないことも明白だ。

番組を見てまた考えたい。


ラビット 記
※視聴後、タイトルを「難聴者の手話」から「『手の言葉』 番組の主題は??」に変更しました。





企業にいる難聴者と職場への支援プログラム

2008年09月21日 00時45分45秒 | 就労
080920-支援センター115853.jpg今日は、聴覚障害者就労対策委員会だった。

聴覚障害者の就労問題を具体的に解決しようと、ろう団体、難聴者団体、手話通訳、要約筆記者団体、その他の関係団体も加えて、公開セミナーや学習会を開催してきた。
聴覚障害者自立支援センターでは、聴覚障害者相談支援事業を各区市から委託を受けようと説明に回っているが、そうした取り組みから聴覚障害者を雇用している企業から研修のニーズがあることが分かってきた。

これは、厚生労働省やハローワークなどが行う企業の障害者雇用人事担当者向けの研修ではなく、聴覚障害者と聴覚障害者の配属されている職場の管理者や同僚向けの研修だ。

企業から見ると、ろう者、難聴者にどう接して良いか分からない、なぜ言ったことが伝わらないのか、どうしたら聞こえないことを乗り越えて仕事をしてもらえるか悩む日々だ。
逆に、ろう者、難聴者から見ると、どうして言われたとおりにやったのに怒られるのか、手話を使ってくれるのはありがたいが会議の通訳は無理、どうして通訳を付けてくれないのか、どうしたらスキルを身につけることが出来るのか、皆が話していることが分からず不安、寂しいという不満を抱えている。

080920-商和稲荷120807.jpgこれらは相互理解が不十分なことに起因するが双方にばかり攻められない。聴覚障害は障害者自身が周囲に分かるように説明できない障害だからだ。

委員会では、聴覚障害者の配属されている上司や同僚に対する研修と聴覚障害者に対する研修をそれぞれのプログラムで行う必要がある、自立支援センターで企業向けの研修事業として、採算もとれるようにしよう、テキストは助成をもらって作ろうということになった。

研修の名称は「聴覚障害者との協働研修」を提案した。聴覚障害者を雇用している企業にたいして、配属されている職場の人たちと聴覚障害者が対象者だ。


ラビット 記
東京聴覚障害者自立支援センター玄関
とセンター近くの商和稲荷神社