◆今回で第120回!
沖縄周辺海域において海上自衛隊と米海軍による平成22年度対潜特別訓練が開始されました。
海上自衛隊によれば、対潜特別訓練は1957年度より実施されているもので、日米により対潜戦を主要訓練項目として実施しており、今回の対潜特別訓練は第1回より数えて120回目にあたるとのこと。今回は沖縄周辺海域を演習海域として訓練を実施しているようです。
訓練統制官は海上自衛隊より護衛艦あたご艦長大野敏弘一等海佐、米海軍より第15駆逐隊司令のウィリアムTワグナー海軍大佐があたり、参加部隊は海上自衛隊より護衛艦1隻、潜水艦1隻、航空機数機、米海軍は駆逐艦4隻、潜水艦1隻、補給艦1隻、航空機数機が参加することとなっています。
演習参加部隊をみますとアメリカ海軍が駆逐艦4隻を参加させ、海上自衛隊が護衛艦1隻を参加させているとのことで、米海軍はスプルーアンス級駆逐艦が全て引退していますのでアーレイバーク級が参加、海上自衛隊は護衛艦あたご、を派遣しています。艦艇数では米海軍が圧倒しているのですが、もう少し護衛艦を派遣できなかったのかな、と。
一応満載排水量では10000㌧に達している護衛艦あたご、ですが一隻か二隻かで訓練を行う幅は異なってきますし、もちろんインド洋派遣や遠洋航海、南西諸島での警戒任務など護衛艦には多くの任務がある事は理解するのですが、二隻程度は派遣できなかったのでしょうか。
環太平洋合同演習にも年々海上自衛隊は実任務艦の増大に対応するように演習に参加させる艦艇の数は減少傾向ですが、多国間信頼醸成や同盟国への防衛努力の顕示等を念頭に防衛力に留まらないスピルオーバーがあります。まあ、護衛艦定数については政治の問題でもあるのですけれども。
対潜特別訓練は本日より開始されているのですが今回は第120回、回数を重ねていますね、そして饗庭野演習場では陸上自衛隊と米海兵隊との間で共同訓練が今も実施中です。さて、防衛省では海上自衛隊を中心にBMD特別訓練の実施も発表されています、BMDも米軍との情報連携が不可欠ですので、日米のつながりの強さが垣間見えるようですね。
HARUNA
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なるほど、米海軍としては通常動力潜水艦への対処要領の演練、そういう視点もありますね!