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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-ロシア黒海艦隊揚陸艦シーザークニコフ,ウクライナ海軍USV攻撃を受け撃沈!

2024-02-15 07:00:20 | 先端軍事テクノロジー
■防衛情報-ウクライナ戦争
 タランタル級コルベットに続いてまたロプチャー級戦車揚陸艦が。

 ウクライナ海軍はロシア黒海艦隊の戦車揚陸艦シーザークニコフを無人艇により撃沈しました。シーザークニコフはロプチャー型戦車揚陸艦で、複数のUSV無人艇による群狼攻撃を受け撃沈されたもよう。ロプチャー型戦車揚陸艦はストームシャドウミサイルやHIMARSのGMLRSロケット弾、無人艇によりこれまで複数が撃沈されています。

 ロシア黒海艦隊はクリミア半島などの占領地へクリミア大橋が度々ウクライナ軍の無人艇やストームシャドウミサイルにより破壊された際、戦車揚陸艦を運用しフェリーのように兵站輸送を担ってきました、既に複数を撃沈されロシア黒海艦隊の可動揚陸艦は2隻前後となっていましたが、今回また一隻を喪失した事は大きな痛手としか言いよう有りません。

 ただ、ロシア黒海艦隊には複数のキロ級潜水艦が維持されています。内一隻はドック内でミサイル攻撃を受け全損しましたが、潜水艦にはカリブル巡航ミサイルの運用能力があり、また巡航ミサイル発射能力を持つコルベットなども複数あり、黒海艦隊は洋上からの打撃力などは維持していることも確かですが、海上輸送能力はうしなわれつつあるもよう。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 USVは今後海軍のある種の焦点となり得ます。

 ウクライナ海軍はこの数週間で連続し戦果を挙げています、その戦果はUSV無人水上艇によるもので、水上戦闘艦艇の大半をクリミア併合など2014年の混乱期に喪失しているウクライナ海軍にとり、艦隊が壊滅した状態であっても特攻兵器などに依存せず一定の戦果をUSVにより挙げられる事を自ら証明した事は大きな意味があるでしょう。

 USV無人艇について。仮に哨戒ヘリコプターが周辺を警戒監視していた場合には、センサー類を露出させているUSVの探知は必ずしも難しいものではありません、それは哨戒ヘリコプターは数秒間の潜水艦潜望鏡露呈であっても探知する為です。ただ、哨戒ヘリコプターを常時飛行させるには限度があり、性能面で無人機により代替するにも限度があります。

 冷戦時代の外洋海軍にとり、哨戒ヘリコプターを常時飛行させる運用は対潜警戒の観点から必須とされてきました。ただ冷戦後の大国間による全面衝突のリスク低減を受け哨戒ヘリコプターの任務はより多用途を帯びてきましたが、今後はUSV警戒という側面から、哨戒ヘリコプターか対水上レーダーを備えた無人機の常時滞空が再度必要となるでしょう。

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