■臨時情報-ウクライナ情勢
即座に使用される可能性は低いが実戦投入される可能性を常に考慮し対策を考えなければならないのが、核兵器です。

ロシア軍が仮に戦術核兵器を使用する場合は、どういった状況が考えられるか。21世紀に入り、冷戦時代の全面核戦争という安全保障上のリスクを度外視し国際関係や世界政治を展開している現状では、ならば実際に使われた場合はどうするのか、という問題領域を、あり得ない事態、単純に選択肢から省いてよいのか、こうした疑問が湧いてくるのです。

大陸間弾道弾実射演習、劣化ウラン弾の大規模使用、ダーティボムの使用、ロシア領内での地下核実験、ロシア領内での大気圏内核実験、北極圏での大気圏内核実験、実のところ、いきなりウクライナ国内での戦術核兵器使用の前に、幾つかの段階を踏む可能性が高いのではないかと考えています。一方、戦術核兵器ではなく化学兵器を使用する可能性はある。

ダーティボムの使用や化学兵器の使用、特に核廃棄物を充填したドラム缶などを爆薬により空中散布する手法、また、ウクライナ原子力施設を原子炉破壊させ放射性物質を拡散させるという選択肢は、ウクライナ軍に核防護装備無では行動できない地域を出現させ遅滞行動を行う、こうした戦術的な意義もあります。もう一つ考えられるのは核実験の実施だ。

核実験を行い示威行動とする、ロシア軍は実際にウクライナへ戦術核兵器を使用した場合は国際的非難に曝されますが、ロシア国内において核実験を行い、次は戦場で使う、こうした示威を行う事は、北朝鮮核実験の様に批判が集まる事は避けられないが非戦闘員を核攻撃するよりは批判は薄いでしょう。また、実際に核兵器が作動するかを確認ができます。

気象条件などではどのような状況が核兵器を使いやすいのか、例えば放射性物質がロシアではなく黒海方面へ拡散する気象条件か、逆に第三国へ放射性物質が拡散せぬよう西方乃至北方に風が吹いている状況で使われ得るのか、こうしたものを気象学的に検証する事で、どういった気象条件や時間帯が危険なのかを予め検討することも可能なのかもしれません。

核防護装備のウクライナ供与、ロシア軍による戦術核兵器使用を拒否する為には、仮に使用した場合の経済制裁等を検討する事も重要ですが、同時にウクライナ軍へ核防護装備を供給し、万一使用された場合でも威力を局限できる事を強調する事が出来る体制構築も必要でしょう。意見は多々あるでしょうが、核兵器が使われる懸念を受け留め、その対策が必要と考えます。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
即座に使用される可能性は低いが実戦投入される可能性を常に考慮し対策を考えなければならないのが、核兵器です。

ロシア軍が仮に戦術核兵器を使用する場合は、どういった状況が考えられるか。21世紀に入り、冷戦時代の全面核戦争という安全保障上のリスクを度外視し国際関係や世界政治を展開している現状では、ならば実際に使われた場合はどうするのか、という問題領域を、あり得ない事態、単純に選択肢から省いてよいのか、こうした疑問が湧いてくるのです。

大陸間弾道弾実射演習、劣化ウラン弾の大規模使用、ダーティボムの使用、ロシア領内での地下核実験、ロシア領内での大気圏内核実験、北極圏での大気圏内核実験、実のところ、いきなりウクライナ国内での戦術核兵器使用の前に、幾つかの段階を踏む可能性が高いのではないかと考えています。一方、戦術核兵器ではなく化学兵器を使用する可能性はある。

ダーティボムの使用や化学兵器の使用、特に核廃棄物を充填したドラム缶などを爆薬により空中散布する手法、また、ウクライナ原子力施設を原子炉破壊させ放射性物質を拡散させるという選択肢は、ウクライナ軍に核防護装備無では行動できない地域を出現させ遅滞行動を行う、こうした戦術的な意義もあります。もう一つ考えられるのは核実験の実施だ。

核実験を行い示威行動とする、ロシア軍は実際にウクライナへ戦術核兵器を使用した場合は国際的非難に曝されますが、ロシア国内において核実験を行い、次は戦場で使う、こうした示威を行う事は、北朝鮮核実験の様に批判が集まる事は避けられないが非戦闘員を核攻撃するよりは批判は薄いでしょう。また、実際に核兵器が作動するかを確認ができます。

気象条件などではどのような状況が核兵器を使いやすいのか、例えば放射性物質がロシアではなく黒海方面へ拡散する気象条件か、逆に第三国へ放射性物質が拡散せぬよう西方乃至北方に風が吹いている状況で使われ得るのか、こうしたものを気象学的に検証する事で、どういった気象条件や時間帯が危険なのかを予め検討することも可能なのかもしれません。

核防護装備のウクライナ供与、ロシア軍による戦術核兵器使用を拒否する為には、仮に使用した場合の経済制裁等を検討する事も重要ですが、同時にウクライナ軍へ核防護装備を供給し、万一使用された場合でも威力を局限できる事を強調する事が出来る体制構築も必要でしょう。意見は多々あるでしょうが、核兵器が使われる懸念を受け留め、その対策が必要と考えます。
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