イランイスラエル戦争
テヘランを脱出しようとする大渋滞の報道映像を見ますと心が痛みます。

イラン政府は国営放送などへの攻撃を受け、イスラエルに対して全面戦争の可能性を示唆しつつ、全面戦争を回避するには停戦が必要であるとしてアメリカ政府と外相によるこうしょうを模索しています。一方で、イスラエルのネタニヤフ首相は、イラン最高指導者の排除も選択肢の一つである事を示唆していますが、全面戦争とはどういう状況でしょうか。

イラン軍は散発的に弾道ミサイルで反撃しているようではあり、一部は着弾している景況が報道されていますが、イスラエル軍のアロー3迎撃ミサイルが威力を発揮しています。2024年のような飽和攻撃も行えておらず、散発的な反撃に留まっています。地上戦に持ち込めば、イラン亜国土が広い故にゲリラ戦の可能性があるものの、大きな課題が。

イスラエルがイランに対して地上軍を侵攻させる可能性はほぼありません、それはイラン
とイスラエルの間にはイラクという緩衝地帯があり、また逆にイラン軍がイスラエルに侵攻するのも、イラクを占領しなければならず、選択肢としてあり得ない為です。もし仮に、1980年イランイラク戦争にイランが勝利していればあり得たのかもしれませんが。

イラン最高指導部の排除、ネタニヤフ首相が間接的にハメネイ師の排除を示唆したわけですが、可能性として、イラン世論における対イスラエル感情は決して良いものではなく、それはイスラム最高会議が国民に強制している訳ではないという点を留意すべきで、最高指導部を排除しても、親イスラエル政権が樹立する可能性はありません。

破綻国家化して長期的な内戦に突入する可能性、つまり1990年代のアフガニスタンのような状況に陥る可能性の方が高いでしょう。ただ、フーシ派支援やヒズボラとハマスといった、1979年イスラム革命以降、いまは故人となったホメイニ師が望んだイスラエルとの全面対決が実現した構図ですが、憎悪を煽っても幸せは来ないと実感する次第です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
テヘランを脱出しようとする大渋滞の報道映像を見ますと心が痛みます。

イラン政府は国営放送などへの攻撃を受け、イスラエルに対して全面戦争の可能性を示唆しつつ、全面戦争を回避するには停戦が必要であるとしてアメリカ政府と外相によるこうしょうを模索しています。一方で、イスラエルのネタニヤフ首相は、イラン最高指導者の排除も選択肢の一つである事を示唆していますが、全面戦争とはどういう状況でしょうか。

イラン軍は散発的に弾道ミサイルで反撃しているようではあり、一部は着弾している景況が報道されていますが、イスラエル軍のアロー3迎撃ミサイルが威力を発揮しています。2024年のような飽和攻撃も行えておらず、散発的な反撃に留まっています。地上戦に持ち込めば、イラン亜国土が広い故にゲリラ戦の可能性があるものの、大きな課題が。

イスラエルがイランに対して地上軍を侵攻させる可能性はほぼありません、それはイラン
とイスラエルの間にはイラクという緩衝地帯があり、また逆にイラン軍がイスラエルに侵攻するのも、イラクを占領しなければならず、選択肢としてあり得ない為です。もし仮に、1980年イランイラク戦争にイランが勝利していればあり得たのかもしれませんが。

イラン最高指導部の排除、ネタニヤフ首相が間接的にハメネイ師の排除を示唆したわけですが、可能性として、イラン世論における対イスラエル感情は決して良いものではなく、それはイスラム最高会議が国民に強制している訳ではないという点を留意すべきで、最高指導部を排除しても、親イスラエル政権が樹立する可能性はありません。

破綻国家化して長期的な内戦に突入する可能性、つまり1990年代のアフガニスタンのような状況に陥る可能性の方が高いでしょう。ただ、フーシ派支援やヒズボラとハマスといった、1979年イスラム革命以降、いまは故人となったホメイニ師が望んだイスラエルとの全面対決が実現した構図ですが、憎悪を煽っても幸せは来ないと実感する次第です。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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