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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

第1特科団創設62周年記念北千歳駐屯地祭(2013.06.28) PowerShotG-12/G-16撮影速報

2014-06-28 23:36:37 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆北部隊、として親しまれる日本最大特科部隊

 本日、北大路機関800万アクセス突破記念、というわけではありませんが、北千歳駐屯地創設記念行事へ展開してまいりました。

Kimg_6649 北千歳駐屯地は東千歳駐屯地の第7師団が機甲師団編制にて日本最大の戦車部隊であるのに対し、第1特科団が駐屯し、日本最大の特科部隊として、重砲や多連装ロケット砲に地対艦誘導弾、特科群に地対艦ミサイル連隊を以て着上陸阻止や全般支援火力の重要任務に当たっています。

Kimg_6656_2 特科中隊旗、10,20,30、まで数えたところで諦めました、日本最大の特科部隊と言いますが、これだけの中隊旗が並ぶとその大きさが実感できます。歴史も長く前身となる北部方面特科団は保安隊時代に創設され、実に陸上自衛隊よりも長い歴史を有している。

Kimg_6698 第1特科団には地対艦ミサイル連隊として第1地対艦ミサイル連隊が北千歳駐屯地に、第2地対艦ミサイル連隊が美唄駐屯地に、第3地対艦ミサイル連隊が上富良野駐屯地に駐屯しており、16両の6連装誘導弾発射装置と次弾に次々弾が弾薬車として準備されています。

Kimg_6790 第1特科群、北千歳駐屯地に司令部を置き、美幌駐屯地に203mm自走榴弾砲を装備する第101特科大隊、北千歳駐屯地に203mm自走榴弾砲を装備する第102特科大隊、加えてMLRSを装備する第129特科大隊、真駒内駐屯地にMLRSを装備する第133特科大隊が隷下に置かれているとのこと。

Kimg_6814 第4特科群は上富良野駐屯地に司令部を置き、203mm自走榴弾砲を装備する第104特科大隊、203mm自走榴弾砲を装備する第120特科大隊、MLRSを装備する第131特科大隊を隷下に持っています。各大隊は3個中隊基幹、道北に備える第4特科群とその他全域に備える第1特科群、という配置のように見えました。

Kimg_6885 第71戦車連隊、第7師団隷下の戦車連隊で通称鉄牛連隊、戦車中隊5個を隷下に持っています。陸上自衛隊にあって最初に90式戦車を受領した部隊で、第7師団の機械化師団より機甲師団への改編に際し、第7戦車大隊を増強改編することで戦車連隊となった部隊です。

Kimg_3576 観閲行進に続いて訓練展示が行われ、着上陸を試みる想定の仮設揚陸艦を地対艦ミサイルでの攻撃から始まり、着上陸を強行する敵部隊に対しMLRSにより攻撃展示、そして203mm自走榴弾砲の支援下での90式戦車による攻撃前進から普通科部隊の展開、一通り行われました。

Kimg_3580 仮設敵は203mm自走榴弾砲を転用した謎自走砲、駆逐戦車かもしれませんが、更に73式装甲車を装備、これを中心に展開してきました。途中から雨天となり激しく降りましたが、それらを跳ね除ける特科火砲と戦車の迫力を身をもって感じることが出来た一日でした。北海道の部隊はスケールが凄い。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

 

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第3師団創設53周年千僧駐屯地祭(2014.05.18)PowerShotG-16&G-12撮影速報

2014-05-18 23:33:05 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆快晴に恵まれた第三師団記念行事の二日間

 本日も昨日の予行に続いて実施された千僧駐屯地祭、その本番へ行ってまいりました。

Simg_6054 第三師団は、師団司令部を伊丹市千僧に置き、三個普通科連隊と特科隊に戦車大隊と施設大隊及び後方支援連隊や飛行隊等を中心とした師団で、京阪神大都市圏を含む近畿地方全域及び紀伊西部を防衛警備管区とする中部方面隊隷下の師団です。

Simg_6073 観閲行進に臨む軽装甲機動車、千僧駐屯地祭は土曜日に全体予行を行い、日曜日に本番を実施する通例となっていまして、土曜日は来賓を招かない予行として実施されるため本番では立ち入ることが出来ない来賓席からの訓練展示などを撮影し、本番に別の位置から撮影する、という方法で撮影できるところ。

Simg_6083 本年度の新装備の目玉、NBC偵察車、二両が並んでの観閲行進への参加となりました。教育部隊を除けば、福島第一原発を抱える第六師団と首都防衛を担う第一師団に続いての第三特殊武器防護隊への配備、当方も実戦部隊に配備されたNBC偵察車を見たのは、第三特殊武器防護隊の車両が初めてでした。

Simg_6090 第三戦車大隊の74式戦車、遠からずこの74式戦車は機動戦闘車か10式戦車に代替されることとなり、2日部隊へは射程の大きな中距離多目的誘導弾が配備されることでしょう。その後間をおかず、93式近距離地対空誘導弾は近接戦闘車へ。特科隊のFH-70榴弾砲は自走榴弾砲である火力戦闘車に置き換えが始まる事でしょう。

Simg_0382 訓練展示は三脚を設置できない地形でしたので、EOS-7DとEOS-50Dのみで撮影しました。従って、速報記事ではG-16で撮影しました状況終了後の写真を。第三師団ですが、ここ十年間で96式装輪装甲車や軽装甲機動車と01式軽対戦車誘導弾、着実に近代化を進めていまして、想定される脅威への対応に尽力してきています。

Simg_0384 元々陸上自衛隊の師団は、野戦特科部隊が牽引砲としては世界最高性能のFH-70を対砲レーダ装置や情報システムに裏打ちされた装備を持ち、対空レーダ装置と低空レーダ装置を持ち野戦用としては比較的充実した防空戦力を有し、戦車は近代化の更新速度が落ちてはいますが常に世界最高水準のものを開発してきています。

Simg_0388 陸上自衛隊全体としては空中機動部隊を重視し輸送ヘリコプターと対戦車ヘリコプターの質と量では世界的に見ても非常に充実した装備体系を持っています。ただ、国土の地形に対応するべく地形防御を重視した運用体系を採ったため装甲車両がこれまで少なく、識者のなかにもこの点を理解せず批判する方がいましたが、近年、順次地形防御から機動防御へ転換を進めており、今後の近代化が大きな関心事と言えるでしょう。

北大路機関:はるな

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第3師団創設53周年千僧駐屯地祭予行(2014.05.17)PowerShotG-16撮影速報

2014-05-17 22:41:27 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆CC-X選定にPowerShotG-16

 本日、千僧駐屯地祭予行一般公開へ行ってまいりました。本番は明日一般公開されます。

Simg_0226 砂塵巻き上げるNBC偵察車の迫力、今回観閲行進へは二両が参加し訓練展示ではNBC状況を想定した偵察任務を展開、各種センサーの可動を展示し、化学兵器対処の一連の行動を実施しました。一方で排気を地面へ吹き付ける構造を採っているため、物凄い砂塵が印象的でした。

Simg_0231 74式戦車の空包射撃、コンマコンマ秒の水準で発砲焔が写り込みませんでしたが、コンパクトデジカメとしてはG-16,上々の出だしです。しかし、バリアングル液晶の不備は痛く、観閲行進は補助器として運用したG-12の独壇場、という様相です。

Simg_0245 FH-70の空包射撃、毎秒最大11枚、持続9枚という連続撮影が可能なG-16ならではの描写ですが、連写時写真を自動作成フォルダに収録するため、発砲焔有無の確認がG-12とは比較にならないほど煩雑で、G-12はダイヤル操作だけで確認可能ですがG-16は複数回ボタン操作が必要、これは慣れ不慣れの問題では解決できません。

Simg_02570 FH-70の同時射撃、上空からはAH-1S戦闘ヘリコプターの掩護が展開されています。G-16ですが、更に致命的な問題点は、動画と写真のダイヤル設定が隣り合ているため、写真を撮影している操作のつもりが知らずに動画となっていて、肝心な写真が撮れない、という致命的な欠点があります。

Simg_0267 普通科隊員の突撃。動画設定は写真重視の側には邪魔そのもの、動画機能を省く必要はありませんが、G-16,写真を撮影しているつもりで動画となっていては現像が出来なくなりますし最悪です。バックやポーチ等に幾度か収容すると分かるのですが、これだけは実際に買ってみなければわからないものでした。

Simg_0277 EOS-7Dでは電源スイッチがダイヤルに接していて操作の都度にダイヤルを誤操作させる欠点がありましたが、自動電源OFF機能を利用し、電源を触らないことで対応していました、この手法は電源ONとともにレンズを出し入れするコンデジでは不可能です。EOS-60Dからはダイヤルに安全装置が付くようになり誤操作防止が工夫されていますので、G-16も後継機種は期待しましょう。

北大路機関:はるな

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中部方面混成団創設7周年記念・大津駐屯地祭(2014.05.10)PowerShotG-9撮影速報

2014-05-11 23:53:43 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆PowerShotG-9予備役招集と次期CC-X

 大津駐屯地祭へ行ってまいりました、EOS-7DとEOS-50Dの写真は未整理ですので、G-9での写真をお送りします。

Oimg_5795 中部方面混成団創設7周年記念、年度末に第10師団より即応予備自衛官基幹の第49普通科連隊が中部方面混成団へ管理替えとなり、第47普通科連隊と共に隷下に2個普通科連隊を持つ混成団へ改編が成りました。そんな中、“PowerShotG-9撮影速報”、という表現にお気づきでしょうか。

Oimg_5801  武政賢一方面混成団長の巡閲。この様子はG-9で撮影しました。実はG-12が液晶破損でメーカー送りとなりまして、それでは速報用記事が作成できない、とPowerShotG-9予備役招集を行い、在宅で予備保管されていたG-9を現役に戻しました、というところ。

Oimg_5808 観閲行進の始まり。旅団普通科連隊編成の第47普通科連隊と師団普通科連隊増強編成の第49普通科連隊、新隊員と曹候補生に予備自衛官教育を担う第109教育大隊、自衛官候補生前期共通教育を担う第110教育大隊、日本一厳しいと噂される第4陸曹教育隊、以上をもって中部方面混成団は編成されています。

Oimg_5812 さて、G-12ですがメーカー送りの修理は今回の故障で四度目でして、三回はメーカー保証で対応できたのですが、今回からいよいよ実費、2011年8月に導入したG-12ですので、頑張った方ですが、そろそろ次期CC-X、次期コンパクトデジタルカメラの選定を始めなければなりません。

Oimg_5821 車両観閲行進の始まりです、第47普通科連隊の行進が展開してきました。本年はシャトルバス発着駅に大津京駅を利用できない事情があったようで唐崎駅と大津駅が拠点となりました、が、大津駅はマイクロバスしか入れないとのことで、補助席使用定員30名程度のマイクロバス4台が、片道30分の大津駅と大津駐屯地を頑張って輸送していました。

Oimg_5823 G-9ですが、毎月簡単なスナップに100枚程度しか運用しないため、予備役用として2012年4月に導入して以来故障知らず、しかし、画質は流石は2006年のカメラだけあって少々厳しいものがあります、そこでそろそろ新型を導入しG-12を予備役に置こう、次期CC-X選定、ということに。

Oimg_5830 PowerShotG-12の使いやすさは凄いのだけれども、起動後最初の撮影までの寸秒や被写体多目標即時対処能力の焦点能力等は、流石にデジタルカメラとして四年経つと物凄い進歩しているのですよね、特にG-12を修理に出してG-9を予備役から第一線に投入すると改めて性能差が顕著でして。

Oimg_5827  大津駐屯地祭の話題ほったらかしでカメラ談義ですが。世代としてはG-12からみたG-9程に最新型と比べG-12は旧式化している。もっとも、CANONのサービスセンターへG-12を修理に持ち込みますと老紳士がG-9の修理の相談をされていまして、まだまだ第一線で通用する水準とともに活用されている方は多いようですけれども、ね。

Oimg_5837 最有力機種はG-16、G-16はG-12から続くCANONハイクラスコンパクトデジタルカメラのPowerShotGシリーズ最新型で、小型化を希求したことからバリアングル液晶を省略しているものの、起動から一枚目撮影までの瞬間を短縮し、ピント調整能力も2010年代半ばを担う高性能なもの。

Oimg_5838 FUJIFILM X20、対抗機種はやはりこれ。一眼レフの運用を部分的に置き換える高性能を持ち、性能的には最高度のものを持ちつつ、両手でなければ操作できないのが唯一の難点です。従来のコンパクトデジカメと異なり、ズームを一眼レフ用レンズのようにてでひき伸ばす事が可能です。

Oimg_5840  ズーム操作がそのまま電源となっているので、即座に遠方の被写体を撮影可能、反面、この構造上、片手での撮影動作が不能という。それにしても、やはりG-9,暗い部分や影の部分の粒子荒れが世代の違いを痛感させてくれます。G-12は一眼レフの能力を部分的に担えるものでしたから、ね。

Oimg_5842  NBC偵察車、中部方面隊の観閲行進では初参加となる目玉装備ですが、G-9だとトリミングすれば粒子荒れが凄い。さて、次期コンデジ選定G-16 vs X-20,困ったことに価格帯は双方ほぼ同じ、 次期コンデジ選定、更に困ったことに双方ともにバリアングル液晶未装備という点でも同じ。

Oimg_5846  次期コンデジ選定、更に更に困ったことに双方ともに良好なファインダーを備え操作性の高さが同程度です。Weblogでは自衛艦隊はDDH増やせ、とか、多用途ヘリに大型高性能なUH-60JA増勢かEC-225を、とか、航空自衛隊のF-35を補完可能な補助基地から運用可能な支援戦闘機増やせ、という当方でも自分のこととなると羽振りが、と。取得費用の面から、お前たちが俺の翼だ、と二つを同時に選ぶことも出来ない。

Oimg_5861G-16は現行のG-12というよりも旧型のG-9を発展させたモデル、不満はあるが間違いは少なさそう 。X-20はコンデジと一眼レフの利点を摂りあわせミラーレスの難点を取り除いたもので凄いもの。G-16は連写速度の大きさやON直後の速撮能力の凄さに驚かされるところ。X-20はOFFの状態から即座に最大ズームへ手動で展開できる構造が凄い。ううむ。

Oimg_5862  G-16 vs X-20,本体大きさについてはX-20が大きいが背広のポケットには収容可能な程度です。G-16 vs X-20,ともにレリーズが使用できますがG-16はデジタル式レリーズで信頼性は高い。G-16 vs X-20,シリーズとしての息の長さだけを見るならば、Gシリーズの方が長いのだけれど。Xシリーズは完全に一眼レフの代用を目指した高性能機種なのだから一概に比較できない。結果、迷う。

Oimg_5863  G-16とX-20の最大の差は、共に広角で最初の一枚を撮影するまでの所要時間はほぼ互角で、X-20は手動ズームを行う以上両手操作が必要な反面、最大ズームの28mm換算112mmまでのズームがG-16の広角28mm第一枚の撮影に要する時間と同等である半面、最大の240mmズームまではレンズをモーターで駆動させなければならず、そこで大きな所要時間の差が出てくる。

Oimg_5864  バリアングル液晶は思い切り手を伸ばして後方から被写体を撮れるというものがあります。一方でX-20は駆動に両手を使わなければならない、これがコンデジで最初の一枚を撮影するのに可能かという視点と、両手を使ってでも一眼レフをカメラバックから準備するよりも早く最初の一枚の被写体が距離を隔てていた場合でも確実に撮影できるという利点を無視できない、というところ。

Oimg_5866  コンデジの重要な役割としては、10km以上の遠出に際しては確実に一眼レフを携行するので、食事や市内の買い物や市内で一杯やるときの重要な役割 。遠出先ではホテル近辺の買い物や食事の際には一眼レフを部屋においてゆくことがあるのでそのさいの補完的な役割と場合によっては主力となる役割が 。

Oimg_5872  自衛隊関連行事においてはズームで自由に撮影する際に三脚に固定し広角を保険的に撮影しつつWeb紹介では速報の基幹写真を撮影する補完的な役割、など。第二北大路機関の特集“榛名の旅”、なんかはコンデジの写真のみで作成していますが、大きな役割はあんなところですね。

Oimg_5877  大津名物渡河ボート試乗。コンデジの性能では拮抗するG-16とX-20ですが、所有感というか、X-20だと単体で洒落た雰囲気を醸し出せる、G-16だと他の一眼レフとCanonの拘りを気取れる、とか・・・、な?基地でサンニッパを担いでEOS-7Dを振り回し、全装備DOMKEに仕舞ったところで突如新装備や外来機が動きはじめた時に、ええいコンデジだ、と抜き指すにはG-16の方が画になる。

Oimg_5878 でも名所旧跡にはX-20がよく似合う。市内の散歩や食事に映画や買い物のお供にはX-20が画になりますね。そういった感じで、G-9を臨時に予備役から現役復帰させましたが、G-9での行事撮影は善通寺駐屯地祭と東京港英艦デアリング親善訪問、に続いてのもの。臨時装備では限界がありましたね。

Oimg_5884  X-20は、カメラらしい外観が凄い。G-12を初めて手にした時もコンパクトデジカメというと何か家電の末端で風景を記録しているような違和感がありましたが、G-12のカメラと言えばこの形状、という印象が強烈に残りました。しかし、X-20と言えば、それ以上にクラシックなカメラらしい雰囲気を持つのです。

Oimg_5880 さて。もとよりG-12の三度目の修理が実施された際に、そろそろ後継機を選定しなければ、とは考えていました、昨年末の話です。もともとはPowerShotG-15とFUJIfilmX-10を候補としていましたが、選定している最中に世代交代してしまった、というところ。どうしようか、考えつつ帰路に就きました。

北大路機関:はるな

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信太山駐屯地創設57周年記念行事(2014.04.20)PowerShotG-12撮影速報

2014-04-21 23:56:26 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆PowerShotG-12撮影方法新技術初展開

 日曜日、信太山駐屯地創設57周年記念行事へ行ってまいりました。EOS-7DとEOS-50Dの写真は未整理ですので、G-12の撮影速報にてその模様を紹介しましょう。

Rimg_4001  信太山駐屯地祭は当方、2006年と2007年に足を運んだことがありますが、その後なかなか他の行事と重なるか、所用が重なって足を運べない事が多かったのですけれども、昨年ご縁があり、本年は久々に阪和線を信太山へと向かうことになりました次第です。

Rimg_4098 信太山駐屯地は第37普通科連隊が駐屯する大阪府唯一の普通科連隊駐屯地で、第37普通科連隊は第3師団隷下の三個普通科連隊のうちの一つとして、大阪市を含めた全域の防衛警備及び災害派遣に当たる連隊です。さて、近場の大阪府ということで、少々手違いがあり、若干予定よりも40分ほど遅れての到着です。

Simg_3895 第37普通科連隊の本部庁舎、第37普通科連隊は河内国石川郡赤坂村、つまりここの地で生を受けた大楠公こと武将楠木正成の菊水紋を引き継ぎ、菊水連隊として知られる普通科連隊です。また、帝国陸軍もここ大阪の地に歩兵第37連隊を置いていたとのこと。

Simg_3898 式典へ整列した第37普通科連隊と第3後方支援連隊第3普通科直接支援中隊の精鋭、鬱蒼と茂った青々とした背景が気になりますが、此処は高台、周りは市街地です。駐屯地には今年度より第10師団から中部方面混成団へ管理替えとなった第49普通科連隊の第3中隊も駐屯しています。

Simg_3899 連隊長吉田壮介1佐が訓示を行います。連隊長は昨年八月に着任されたかたで、前の連隊長は古庄信二1佐、古庄信二1佐は 国際活動教育隊長として転任し、駒門駐屯地司令となりました。先日紹介した駒門駐屯地祭にて訓示を述べられていた方です。

Simg_3904 観閲行進へ。指揮官訓示と来賓祝辞に祝電披露を終えて観閲行進が開始されました。連隊の幕僚が82式指揮通信車に掲げられた連隊旗を先頭に車両にて連隊長へ敬礼します。このあたりで、当方は携行するEOS-7DとEOS-50DとともにG-12による同時撮影を行うのですが、新しい撮影方法を実践しました。

Simg_3910 連隊の隊員による徒歩行進、市街地戦闘用の装備や野戦用装備の隊員が梯団を組んで行進します。このあたりで、G-12の新しい撮影方法を。展開に出遅れたという前述の通り最前列付近を確保できませんでした、これでは携行する小型三脚にG-12を載せレリーズを使用し一眼レフと共に同時撮影といういつもの手法は不可能となります。

Simg_3916 連隊本部及び本部管理中隊の観閲行進。信太山駐屯地は観閲行進にこの勾配を曲がり降りてくる観閲部隊を正面から撮影できる駐屯地として有名です、是非ともG-12でも撮影したい、そこでどうしたか、小型三脚を折りたたむとそのまま三脚を背広のポケットに仕舞い、そこからレリーズで同時撮影した、というもの。

Simg_3940 第37普通科連隊は、連隊本部及び本部管理中隊と第1中隊、第2中隊、第3中隊、第4中隊、第5中隊、重迫撃砲中隊 を基幹としています。第3師団隷下の部隊は2006年の師団改編と共に普通科中隊を増強し、併せて狙撃班の新設なども行いました。

Simg_3951 軽装甲機動車、第37普通科連隊では第5中隊へ装備されています。普通科中隊隷下の小銃小隊小銃班を二両の装甲車両へ分散させることで乗車戦闘展開時の機動展開と火力網の緻密化を期した装備で、MINIMI分隊機銃の拠点や非冷却シーカーの採用で瞬時の戦闘が可能且つ撃ち放し能力をもつ01式軽対戦車誘導弾の機動に活躍します。

Rimg_3975  観閲行進には連隊以外の参加部隊も続きます。写真は姫路駐屯地の第3特科隊FH-70榴弾砲、後ろには大久保駐屯地の第3施設大隊81式自走架橋柱、更にその後ろには姫路駐屯地の第3高射特科大隊からの81式短距離地対空誘導弾の車両が、とその後ろに、と観閲行進は続く。

Simg_3984 03式中距離地対空誘導弾、青野原駐屯地より参加した新鋭車両です。制式化より10年以上を経ましたが改良型を開発しており、野戦用地対空誘導弾の新しい主力として休止活かした改善ホークⅢ型を置き換えています。 1個群の整備には実に10個連隊に3個中隊づつの96式装輪装甲車を整備すると同等の費用を要しますが、野戦防空能力の近代化へ自衛隊は努力を惜しみません。

Simg_3990 第3戦車大隊の74式戦車と96式装輪装甲車、今津駐屯地より参加しました。旧式化著しい74式戦車、今年で制式化より40年を経ました。遠からず全ての74式戦車は機動戦闘車か10式戦車に置き換えられ、駐屯地の広報保存車両として親しまれる第二の人生を送ることとなるでしょう。

Simg_4021 訓練展示模擬戦へ、当方も撮影位置を転換します、幸い端の方は空いていて最前列を確保出来ました。G-12は小型三脚を折りたたむとそのまま三脚を背広のポケットに仕舞い、そこからレリーズで同時撮影した、と紹介しましたが、この方法の利点の一つ、体をよじれば少々苦しいですが訓練展示を一眼レフと共にかなりの部分で撮影出来ました、もちろんフレームは勘頼り。

Simg_4034 訓練展示はこれまで三脚の定点撮影をレリーズで管理していた際に、展開や動きの在りそうな方向にズームし定点撮影するという手法でしたが、体ごと動かすと一眼レフと共に自由度を高めて撮影出来ます、動きがある方向に体を向けるだけですので、なにやらM-3グラント中戦車のような無理が、上の方が大きいカメラですので副砲を車体に備えた五式中戦車というべきでしょうか、やってみたというもの。

Simg_4048 小銃と機関銃が空包の乾いた音を響かせる中、軽装甲機動車より降車展開した普通科隊員、仮設敵の射撃の中で火砲の支援とともに着実に前進してゆきます。先ほどの位置からですと完全に背後から眺めるだけの撮影で、これは移動して正解だったといえるところでしょうね。

Simg_4053 FH-70榴弾砲の射撃と最終弾落下とともに普通科隊員が攻撃前進へ展開しようとするところ。流石にG-12の毎秒2枚の撮影能力ではFH-70榴弾砲の発砲焔、その瞬間を収めるのは不可能だったようです、時として成功することもありますので、やはり油断できないところではあるのですが。

Simg_4060 しかし、その瞬間、仮設敵が装甲車による反撃を試みてきました。重機関銃をどんどんとお腹に響くような音を続けつつ反撃を試みてきます。いきなり180°近く違う位置からの状況の急展開へも新しいG-12の撮影方法ですと、何とか対応できた、というかたち。

Simg_4073 74式戦車が即座に反撃、響く轟音、発砲焔写らず。装甲車は想定撃破されます。ちかく、機動戦闘車に置き換えられるとされる74式戦車ですが、大隊は2個戦車中隊より編成され、第1中隊を師団長直轄、第2中隊を連隊戦闘団へ配属させる方式です。しかし雑談で本当に戦車を全て本土から引き払うことはあるのか、と。

Rimg_4079  300両と戦車は縮小されますが、戦車には戦車でしか対応できない任務も多く、場合によっては師団長の最後の手札として10式戦車を第1中隊へ配備し、装輪車主体の普通科連隊支援にのみ第2中隊へ機動戦闘車を配備するのではないか、と 雑談したところ。その後、普通科部隊は突撃に移行し、敵を撃破、状況は終了しました。

Simg_4087 装備品展示ですが、NBC偵察車、第3特殊武器防護隊のNBC偵察車が初展示されていました。配備されたばかりの装備のようで、千僧駐屯地の第3師団創設記念行事では目玉装備として紹介されるのでしょうね。常連でもこのあたりでは見かけない巨大な車体に多くの方が注目し、記念写真を収めていました。

Simg_4090 装備品展示にて、各種重装備を軽装甲機動車の射場から射撃姿勢を展示する装備品展示が行われていました、こうした装備展示は中々珍しく、間近に見られない対戦車火器の射撃姿勢を撮影することが出来ました。その後、帰りに何故かOB会の方にお酒を御馳走していただき、ほろ酔い気分で帰路に就きました。最後になりましたが、現地でご一緒いただきました皆様、OB会の皆様、ありがとうございました。

北大路機関:はるな

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駒門駐屯地創立54周年記念行事(2014-04-06) PowerShotG-12撮影速報

2014-04-06 23:41:42 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆春風寒い満開の駒門駐屯地へ

 本日、駒門駐屯地創設54周年記念行事へ行ってまいりました。EOS-7DとEOS-50Dの写真は未整理ですので、G-12の写真を一足先に。

Cmimg_270_4 御殿場に一泊し、天婦羅で一杯やったあと一風呂浴びて魔法戦争最終回をBSで視聴したところなのですが夜半過ぎから雨天となり、予報では日曜日に正午あたりから天候が崩れる、という不穏な予報を思い出しつつ、朝を迎えました。聞けば箱根方面では雪が降っていたとのことで、天候が崩れるのでは、と不安も。

Cmimg_2578 しかし、それ以上に思い出すのは昨年の富士駐屯地祭、アニメ“ガールズ&パンツァー”が陸上自衛隊への関心を呼び起こす事となり、89式装甲戦闘車の前で89式は軽戦車じゃありません!、と言うためだけに千人単位で人が集まるほど、守山駐屯地祭など他の駐屯地祭も多数の来場者に驚かされました、今年は大丈夫か。

Cmimg_2588 そこで、念のためいつもは御殿場駅で小田急特急あさぎり号新宿行の入線を撮影し、そのあとで移動するのですが、一本前の列車で駒門駐屯地近くの富士岡駅へ、移動しますと、それはもうかなりの方が駅前に集まりました、シャトルバス大丈夫か、と刹那不安がよぎったのですが、徒歩とタクシーとで徐々に人が減って、シャトルバス第一便のマイクロバス二台分ぴったりまで減ったのは驚いたところ。

Cmimg_2593 駐屯地へ到着しますと、なるほど、そこまで人が多い訳ではなく、例年通りの位置へ移動します。駒門駐屯地は東富士演習場が近い関係か、グラウンドは訓練場を兼ねない広さ、つまり狭いので、来賓席を用意すると会場正面は一般の方からはほとんど何も見えません。ですから、観閲行進の経路沿いに、撮影に適した場所が集まる、ということ。

Cmimg_2612 年度初めの御挨拶を兼ねて、陸上自衛隊行事というのはだいたい顔見知りの方と会う機会が多い訳ですのであいさつ回りです、同じ場所にだいたい同じ方が、ということで御挨拶、今年度もよろしくお願いします、新年挨拶は空挺降下訓練始めとなることがおおいのですけれども。

Cmimg_2627 さて、そんな駒門駐屯地ですが、グラウンドに隣接して残っていた古い建物が取り壊され、観閲行進の経路も数メートル移動していました、結果、例年撮影していた場所が万一車両が脱輪したらば危険、ということで立ち入り禁止となり、一段高い芝生が開放されていました、此処から撮るとこうした写真に、なかなか良い場所ですね。

Cmimg_2650 駒門駐屯地は国際活動教育隊と第1機甲教育隊、第1戦車大隊、第1高射特科大隊の駐屯地で、少々てぜまでゃありますが戦車だけで6個中隊が駐屯している駐屯地です。全国的に戦車が削減される中、首都圏の戦車部隊、特に教育訓練部隊は一種最後の予備部隊的な扱いで、その将来の去就は別として、観閲行進は中々の見応え。

Cmimg_2677 こうしたなかで、今年地番の注目は73式装甲車、一説には北部方面隊に集中されているとか、本州では第6戦車大隊で観た、とか、いわれている一世代前の陸上自衛隊主力装甲車ですが、第1機甲教育隊の車両が観閲行進に参加しました。装軌車操縦課程等で教習車両という運用なのでしょうか、いずれにせよこのあたりでは珍しい。

Cmimg_2688 観閲行進は良好に撮影出来ましたが、訓練展示がそろそろ始まる、というあたりからです、天候が予報通りに崩れ始めました。小雨程度ということではありますが、デジタルカメラなど電子機器は雨天に圃場に弱いものがありますし、そして小雨ではなく天候の方は徐々に本降りの様相を呈してくる。

Cmimg_2703 ただ、当方の場合充分な準備がありましたし、人口密度も傘を使える程度の余裕がありましたので周りの方は傘を、訓練展示も無事撮影出来ました。訓練展示は野戦方式で、高射特科部隊と機甲部隊が、別々に行動展示と戦闘訓練展示を行う、という流れ。

Cmimg_2710 訓練展示状況終了後、本降りとなってきましたので機材を取り敢えずまとめ、資料館や国際活動教育隊本部庁舎や厚生会館など雨宿りできる場所へ退避、当方は昨年から気になっているTシャツを購入し、撤収しました。静岡県内では東海道本線が強風で一時徐行していましたが、無事帰宅しました次第、最後になりましたが、現地でお世話になりました皆様、ありがとうございました。

北大路機関:はるな

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東北方面隊創設50周年記念行事詳報⑤ 宮城・盛岡・青森・秋田・岩手・山形・福島の県旗

2014-01-30 23:48:58 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆観閲行進の先頭は東北方面隊管区七県の県旗

 東北方面隊創設50周年記念行事、いよいよ観閲行進が始まります。

Simg_8544 
 宮城・盛岡・青森・秋田・岩手・山形・福島の県旗が観閲行進に先立ち、式典会場に入場します。宮城・盛岡・青森・秋田・岩手・山形・福島、どれも東北方面隊の管区に或る県で、方面隊は全ての地域に管区連隊等を置き、この地域における防衛警備及び災害派遣を担います。

Simg_8545 東北方面隊管区は冷戦時代、青函地区という重要地域の防衛を担いました、特に青函地区はソ連側が太平洋へ進出する上での重要海峡であり、併せてこの地域が着上陸されたならば北海道と本州の連絡が寸断することを意味し、北海道防衛の観点からも重要な要衝です。

Simg_8546 また、東北地方はソ連沿海州より発信する戦闘爆撃機の戦闘行動半径圏内にあり、青函地区だけではなく、その地形全般を見ても山岳地帯と沿岸部よりなる地形があり、着上陸を許せば敵海岸堡の排除が困難となると共に山間部における盆地は空挺強襲への脆弱性を有していました。

Simg_8547 東北方面隊は、第9師団と第6師団を以てこの地域の防衛に当たってきましたが、特に青森の第9師団については特科火砲と戦車部隊を重装備が集中する北部方面隊管区師団と同等の規模を目指した編成とし、青函地区の防衛を固めています。

Simg_8548 なお、第9師団は冷戦時代にFH-70榴弾砲を最初に装備するなど近代化を続けていましたが冷戦後、はその優先度が低くなり、60式自走無反動砲やL-90高射機関砲が長く残り、普通科部隊は近年まで高機動車も配備されず、トラックと64式小銃というものでした。

Simg_8550 東北南部を担う第6師団は司令部を神町に置き、全国への機動展開、特に青函地区への機動展開と東部方面隊管区日本海岸への着上陸時への全般支援を担うと共に、首都圏での大規模災害時には南下し、支援に当たる体制をとっていました。こう考えますと、神町は戦後GHQの東日本鉄道輸送司令部が置かれた輸送の中枢であり、仙台港も近い。

Simg_8552 東北方面隊は冷戦後導入された即応予備自衛官制度を取り入れたコア化部隊と教育訓練部隊を統合し、東北方面混成団を創設しています。即応予備自衛官制度は財政的な負担が少々大きい印象が無くお無いのですが、元来の予備自衛官の年間訓練数が少なすぎたことを考えた場合、一つの選択肢と言えたかもしれません。

Simg_8551 さて、管区内の県旗の更新とともに車両部隊の観閲行進が始まります。これに先立って、報道陣が撮影位置へ入場してゆきます。報道の方が手前に立たれると観閲行進を全く撮影できなくなるのですが、車列の反対側に配置する、というのはありがたい配慮ですね。

Simg_8553 東北方面隊の記念行事は見ての通り霞目飛行場地区を会場として実施するため、車両行進の数が非常に多く、中央観閲式等と比較しても勝るとも劣らない規模と言えるやもしれません、そのため、マスコミの方も多い。しかし、富士学校祭等でお目にかかる専門誌の方もちらほらと。

Simg_8538
 観閲行進に先立って、散水車と除染車が散水を始めました。散水車が散水するのは当然ですが、除染車も参加しています、除染車は化学兵器などの攻撃に際して中和剤を散布し地域除染を行う車両ですが、観閲行進などでは砂塵などを防ぐために散水します。

Simg_8539 除染車はこうした除染用の散水のみならずスプレーガンを装備していまして高圧放水による除染も行うことが可能です。この半年後の福島第一原発事故では、地域除染は放射性物質に中和剤は存在しないことから行えませんが、高圧放水による放射性降下物の塵除染を行いました。

Simg_8549 観閲行進準備が進むと共に少し違うところに視線を回してみますと、FH-70やUH-1が、雰囲気は野戦飛行場という情景の中、前回特集した音楽演奏に参加した部隊が撤収中です。この部隊は訓練展示模擬戦に参加するのでしょうか。

Simg_8555 観閲行進部隊は、いよいよ観閲行進を開始します。』見ての通り、元々多い観閲行進で知られる東北方面隊記念行事ですが、この50周年記念行事は整列した式典参加隊員だけで2000名以上、延々と並ぶ車列にますます期待も高まる。

Simg_8559 敬礼し、東北方面隊総監部爆量が総監の前に前進してゆきます。さていよいよというところ、観閲行進は県旗の入場を紹介しましたが、本体の観閲行進は、今回既にかなりの枚数になっていますので次回に紹介することとします。観閲行進が始まりました。

北大路機関:はるな

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第1空挺団平成26年降下訓練始め『島嶼部防衛主眼』 PowerShotG-12撮影速報

2014-01-12 23:50:01 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆新しい空挺団の任務を展示

 本日、習志野訓練場にて平成26年降下訓練始めが行われました。その様子をG-12の写真にてお伝えしましょう。

Abimg_5458 平成26年降下訓練始め、今年最初の落下傘降下の展示です。本日はやや雲が陽光を遮る天候ではありましたが風は無く、空挺団の落下傘降下日和という印象の一日でした。昨年末に導入した新撮影機材を始めて自衛隊関連行事に投入するべく、当方は習志野へ。

Abimg_5451 本年の降下訓練始め、その主題は島嶼部防衛です。元々、第1空挺団の編成はイギリス海兵隊のコマンドー旅団と比較しますと共通点が多いのですが、救命胴衣を装着しての落下傘降下、自由傘降下は水路進入も想定したドライスーツの着用、と注目の部分は盛りだくさん。

Abimg_5464 ただ、空中機動の展示はヘリコプターによる重装備の参加が少なく、ヘリコプターの機数も少なめというところ、特に重迫撃砲などの展開や車両部隊による攻撃参加が第1空挺団よりも他の部隊が目立つ、という、空挺の火力の限界を一瞬感じましたような印象です。

Abimg_5446 第1空挺団以外の今回の訓練に参加しました重装備は、第1戦車大隊より10式戦車を含む戦車部隊、第12特科隊よりFH-70榴弾砲、東部方面混成団より中距離多目的誘導弾、高射教導隊より03式中距離地対空誘導弾、などなど。

Abimg_5467 気えばかつて、M-24軽戦車を運用する第1空挺団戦車隊があり、60式自走無反動砲の落下傘投下にも成功している、という事ですので、軽量な機動戦闘車を空輸展開の前提で一括配備してみてもいいのではないか、と少々考える程度に、機動打撃力と特科火力は重要だ、と。

Abimg_5476 さて、今回の展開ですが当方には重装備が少し重かったなあ、という個人的感想、更につけくわえれば要人輸送ヘリコプターを間近に撮影できた、というところも大きな収穫でした。G-12ではこの程度、EOS-50DとEOS-7Dの写真はいずれ、掲載できれば、と。

北大路機関:はるな

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東北方面隊創設50周年記念行事詳報④ 創設50周年作曲、“七彩の奥羽国”音楽演奏

2013-12-24 23:53:02 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆東北七県の平和と安定を願う壮大な音楽演奏

 東北方面隊創設50周年記念行事は観閲行進に先立ち音楽演奏が展開されます。

Simg_9977 音楽演奏、と聞いていたのですが前進してきたのは第9戦車大隊の74式戦車、第二世代戦車の極致を示す国産戦車は古くとも堂々の威容を示し、音楽演奏ではあるのですが105mm戦車砲は飾りではないことを示すように空包射撃実施へ赤旗が掲げられています。

Simg_9978 第9戦車大隊の74式戦車は一両や二両ではなく続々と前進してきました、東北地方での音楽演奏は戦車が参加するようです。そして演奏されるのは七彩の奥羽国、東北方面隊創設50周年を記念し作曲された新曲堂々の披露となりました。

Simg_8485 東北方面音楽隊、第6音楽隊、第9音楽隊の合同演奏は、音楽隊だけではなく戦車などの支援を以て実施されます。これは作曲家の田中賢氏により作成された記念曲で、演奏には音楽隊の楽器に太鼓とともに防衛装備品が演奏に参加する、というもの。

Simg_9988 96式装輪装甲車も12.7mm重機関銃に空包を装填し入場してきました。戦車と装甲車、機械化部隊が参加する音楽演奏というのは中々ありません。音楽演奏に105mm砲が参加することは知っており、これがFH-70になったりすることは知っているのですが、此処までは。

Simg_0032 七彩の奥羽国、第1章愛と慈しみの讃歌、空気を切り裂く衝撃音が大気を叩く、第9特科連隊のFH-70榴弾砲が空包射撃を展開します。1個中隊は展開しているもよう。ところで、観閲台から距離があるので音楽演奏はスピーカーを通じて聞こえてくる呑み、その分だけに火砲の空包射撃が迫力と共によく響く。

Simg_9990 重機関銃と共にエンジン音を響かせるのが装甲車や戦車です。12.7mm重機関銃は設計こそ古いですが完成しきった装備で今なお車載装備として不可欠なもの、ですが、これからは音楽演奏にも不可欠なものに、なるのでしょうかね。

Simg_0017 引っ叩かれるような衝撃音が地面を瞬時に這ってこちらへ、L-7型105mm戦車砲、74式戦車から空包の衝撃が解き放たれました。155mm榴弾砲は音が上面へ抜けますが、戦車砲は口径が小さくともその音が地面に沿って文字通り音速でこちらにやってきますので、大きく感じる。

Simg_0043 七彩の奥羽国第2章祭り、太鼓の地均しのように響く様子は火砲と重機関銃が再現し、重機関銃が射撃を行う最中に榴弾砲が装填され次の発砲の瞬間を待つ、それにしても背景が木立で偽装されたFH-70榴弾砲が並ぶこの様子が音楽演奏だとは。

Simg_9996 戦車の発砲焔、音楽演奏で撮影することになったのは新鮮と言いますか、それを通り越すといいますか。戦車小隊が次々と発砲するのですが、どの戦車が射撃するのかがなかなかつかめなかった。東北方面隊というよりも記念行事を行う広大な霞目飛行場故の展開、というべきか。

Simg_0044 
 七彩の奥羽国第3章戦いと平和、音楽演奏にUH-1多用途ヘリコプターが加わりました、東北方面航空隊の所属航空機、半年後の東日本大震災ではここを拠点として飛行した災害派遣第一陣の航空機、宮城県知事も自衛官時代にUH-1にてここから離陸していました。

Simg_00470 編隊で機械化部隊の上空を飛行するヘリコプター、ヘリコプター配置によって聞こえてくるエンジン音が全く違ってきます、他の装備品もそうですがヘリコプターも曲へ飛行経路にドップラー効果も排気口の向きも計算されて作曲されているとのこと。

Simg_8500 74式戦車とともに背景に並ぶのはMLRS,方面特科部隊が投射する全般火力支援書き、従来の面制圧火器からロケット弾の更新で長距離精密打撃力へと転身した装備、もっともさすがにMLRSはこの音楽演奏に参加していません。

Simg_0050 七彩の奥羽国、下手な模擬戦よりも参加部隊が多いのですが、背景には観閲行進へ待機する部隊が並んでいます。音楽演奏でこの迫力、方面隊行事で一番派手なのは市街パレードの西部方面隊か広大な会場の東北方面隊か、と比べられますが、なるほどなるほど。

Simg_0053 こうしてUH-1の飛行と共に演奏は終幕しました。屋内演奏には戦車や火砲とヘリコプターは参加できません、屋外でこそその迫力が活きる、いや、射きるというような内容の演奏でした。さすが50周年記念、前回2006年に足を運んだ時とは違う。

Simg_8530 演奏を終えて74式戦車が後退してゆきます、背景にはUH-1多用途ヘリコプター、音楽演奏に参加した機体とこの後祝賀飛行に参加する機体、それとは別の機体、会場が広いと待機する部隊も多い、戦車とヘリコプターが並ぶと第一線の野戦飛行場のような趣き。

Simg_8487 こののち祝賀飛行に参加する機体は霞目飛行場と飛行場地区が記念式典会場となることから東北方面総監部の置かれている仙台駐屯地から続々と離陸し、仙台市上空で編隊を組みつつ空中待機しています。点々と編隊が並ぶ様子が見えるでしょうか。

Simg_8479 音楽演奏に参加した音楽隊、高機動車にはスピーカーを搭載して音楽隊の演奏が戦車砲や榴弾砲に負ける事と無いよう音楽を増幅して会場に轟かせます。音楽隊の規模はかなりのものなのですが、重装備の迫力と負けないように頑張っているという印象です。

Simg_8535 後退してゆく74式戦車、東北方面隊隷下には二個師団、そのもとに師団戦車大隊があります。第9戦車大隊は冷戦時代に青函地区という戦略上の要衝を守るべく中隊数を北部方面隊と同程度としていたことで知られます。

Simg_8357 射撃態勢を解除したFH-70榴弾砲、背景には88式地対艦誘導弾が並んでいます。観閲行進では広大な霞目飛行場の外縁道路に並んだ車両が全てこの記念式典会場を進んでゆく、勿論観閲行進の他にも行事が多数予定されています、これは単なる始まり。

Simg_8523 音楽演奏の支援車両が撤収を開始しました、大きな箱状のものがスピーカです、高機動車には音楽隊員も乗車している模様、戦車や装甲車の迫力が目立ちましたが、音楽隊と支援車両の車列、演奏だけでもこれだけの部隊が参加していたのですね。

Simg_8540 観閲行進はいよいよ開始されます、音楽演奏の迫力も凄かったのですが東北方面隊の観閲行進は陸上自衛隊行意の中でも有数の車両が参加する大規模なもの、まず砂塵を防ぐべく除染車が散水しつつ前進してゆきます。観閲行進の様子は次回にお伝えしましょう。

北大路機関:はるな

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東北方面隊創設50周年記念行事詳報③ 東北方面総監君塚栄治陸将と50周年記念式典

2013-12-03 23:55:55 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆半年後、初の統合任務部隊司令官へ

 中部方面総監部では凄く気配りの利く尊敬できる方、と知られる君塚総監の入場です。

Simg_8410 東北方面隊創設50周年記念行事の観閲台より敬礼、東北方面総監君塚栄治陸将です。総監はこの僅か半年後、我が国を襲った東日本大震災へ東北方面総監として仙台駐屯地にて臨み、10万名という大部隊を統括指揮する初の統合任務部隊司令官として全力を以て当たりました。

Simg_8411 東北方面隊管区は、冷戦時代こそ戦略上の要衝である青函地区防衛という重責を担い、青森第9師団は北部方面隊並の火力と打撃力を備えた編成を採っていましたが、冷戦後には北方は兎も角として東北にはそこまで重大な脅威は、と思われていたところへの震災でした。

Simg_8413 更にこの50周年記念行事が行われた2010年は政権与党が民主党で、防衛費5000億円削減を公約に与党の座に就いたこともあり、師団充足率への深刻な問題があったほか、中々部隊HPの行事予定が更新されず、聞けば広報班が人員削減で機能不随に陥った部隊もあったため、ということも。

Simg_8422 報道などでも人員不足が大きく報道され、東北方面隊管区では小隊長を陸曹があたっている戦闘職種、空席の目立つ部隊本部等が報じられ、文字通り消耗状態の中で震災の瞬間を迎えたことに、この点を踏まえれば初動9時間で20000名を動員した能力は特筆できるものでしょう。

Simg_8436 部隊巡閲、連隊旗がずらりと並ぶ。君塚総監は、防大20期、職種は野戦特科ですが空挺徽章を持つ猛者で、第10特科連隊長や陸幕防衛課長、西部方面隊幕僚副長に第1混成団長を務め、陸幕人事部長を経て2006年には伊丹駐屯地の中部方面隊幕僚長も務められています。

Simg_8437 中部方面隊幕僚長時代、当時陸将補の君塚総監は、当時の中部方面総監が折木良一陸将で、実はこの時点と東日本大震災発災時の統合幕僚長を務めておられた方でした。2006年の痛み駐屯地祭の写真を見ますと、折木総監の訓示の後ろにカナダ総領事を案内する君塚幕僚長が映っていました。

Simg_8438 君塚陸将が中部方面総監部幕僚長から東北方面総監に着任した際に、折木陸将は中部方面総監から統合幕僚長へ、こうしたつながりが阿吽の呼吸で迅速に部隊指揮を構築出来たのか、と2011年当時思ったものです。なお、中部方面総監部幕僚長の後第8師団長を歴任し、第34代東北方面総監に着任しています。

Simg_8443 東北方面総監としてこの写真を撮影した僅か半年後に東日本大震災への対処を担った総監は、その功績を認められ第32代陸上幕僚長に着任、今年八月末日まで北朝鮮情勢に緊張度を増す南西諸島や南海トラフ地震等の脅威への自衛隊の強化を務められています。実任務の功績を認められ陸上幕僚長へ、という昇進は初めてのことではないでしょうか。

Simg_8447 訓示と祝辞、見ての通り物凄い人数の来場者でしたので、カメラを高く掲げて充て勘定の照準を定め、こうした写真を撮影するのが精いっぱいでした。東北方面隊創設50周年を記念し、ブルーインパルスが飛行展示を実施することとなっていましたので、そのため来場者が増加したのでしょう。

Simg_8450 訓示は来場者が多すぎ、一番端に展開した当方の撮影位置からは残念ながらほとんど聞き取れませんでした。記念行事が行われた霞目飛行場は陸上自衛隊行事の会場としては非常に広い方なのですが、ブルーインパルスの注目度には勝てません。

Simg_8462 指揮官訓示、来賓祝辞、祝電披露、以上が終了し、観閲行進準備の号令がかかりました。整列した隊員2000名以上が一斉に観閲行進の車両待機位置へと駆け足で転進してゆく、そして第一回に掲載したように観閲行進の待機車両はかなりの規模のもの、これは楽しみだ。

Simg_8469 観閲行進準備と共にUH-1多用途ヘリコプターの離陸が始まりました。UH-1、宮城県知事もこのUH-1多用途ヘリコプターの操縦要員であったことで知られますが、霞目飛行場の他、東北方面総監部のおかれている仙台駐屯地にも式典前に一部が展開しています。

Simg_8472 仙台駐屯地と霞目飛行場を、この写真では一機二機の離陸ですが同時に一斉離陸し、その後に仙台市上空で合流、観閲飛行と共に行われる祝賀飛行へ大編隊の合流が行われるのだ、とこの時点で考えていましたが、更にその前に一つUH-1が意外な展示で活躍します。

Simg_8475 観閲行進準備の最中、何分広大な霞目飛行場ですので準備に時間を要します、そこで音楽演奏と太鼓演奏の準備が開始されました。トラック上の太鼓準備は陸上自衛隊太鼓演奏の風物詩、さあ、迫力の演奏が展示され、行事が動き出す。

Simg_8477 観閲行進準備と共に航空機の離陸はどんどんと続き、UH-1J多用途ヘリコプターに続いてOH-6D観測ヘリコプターの離陸も始まりました、二機ならんで一斉に飛び立ってゆくところが分かるでしょうか。対して記念式典に参加していた隊員の観閲行進車両への展開はそろそろひと段落つきそうに見えてきました。

Simg_84810 記念式典へ参加している米陸軍のUH-60A汎用ヘリコプターも離陸を開始しました。陸上自衛隊行事で米軍機が参加するというのは珍しいかもしれません。こののち音楽演奏を経て観閲行進へ、行事は進んでゆきます。このあたりは次回お伝えしましょう。

北大路機関:はるな

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