平地治美の漢方ブログ 

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霊枢終始篇 3

2008年03月21日 | 古典・書籍
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謹奉天道.請言終始.終始者.經脉爲紀.持其脉口人迎.
以知陰陽有餘不足.平與不平.天道畢矣.


謹みて天道を奉じ,終始を言うを請う。
終始は経脈を紀となし,その脈口,人迎を持し,以て陰陽の有餘不足,
平と平ならざるを知る。天道畢る。

謹みて.....こまかに気を配って,狂いやもれのないように努める。

天道........天の道理,自然の法則

奉じ.......おしいただいて,大切にする

平..........穏やかにおさまるさま。何もない普通のとき

所謂平人者不病.不病者.脉口人迎.應四時也.
上下相應而倶往來也.六經之脉.不結動也.
本末之寒温之相守司也.形肉血氣.必相稱也.是謂平人



所謂平人は病まず。病まざるは,脈口,人迎,四時に應ずるなり。
上下相應じて倶に往来するなり。
六経の脈,結動せざるなり。
本末の寒温の相守司するなり。
形肉血気必ず相稱う(かなう)なり。
これを平人という。


四時......春夏秋冬

應じる...うけとめて反応をあらわす

結......脈がむすぼれる。脈が時々止まって打たなくなる。

動......動脈

(傷寒論 弁脉法)
 陰陽相搏つを名づけて動という。陽動ずれば則ち汗出ず。
 陰動ずれば則ち發熱す。
 形冷惡寒する者は,これ三焦傷なり。
 若し數脉關上にあらわれ上下頭尾なく大なること豆のごとく
 厥厥として動搖するを名づけて動というなり。
 
稱う(称う)....はかりが左右平均するように,両方が相匹敵する。
       ちょうど対応し合う。




少氣者.脉口人迎倶少.而不稱尺寸也.
如是者.則陰陽倶不足.補陽則陰竭.寫陰則陽脱.
如是者.可將以甘藥.不可飮以至劑.
如此者.弗灸.不已者.因而寫之.則五藏氣壞矣.



少氣者.脉口人迎倶少.而不稱尺寸也.
如是者.則陰陽倶不足.補陽則陰竭.寫陰則陽脱.
如是者.可將以甘藥.不可飮以至劑.
如此者.弗灸.不已者.因而寫之.則五藏氣壞矣.




気少なき者は,脈口,人迎倶に少にして尺寸に稱わざるなり。
かくのごとき者は,則ち陰陽ともに不足す。
陽を補する時は陰つき,陰を寫する時は則ち陽脱す。
かくのごとき者はまさに甘薬をもってすべく,至劑をもって
飲ましむるベからず。
かくのごとき者は灸すべからず。
已えざるものは因りてこれを寫するときは則ち五臓の気壊れるなり。


甘薬......甘みの薬。補剤のこと

至劑.....極端に激しい作用をもつ方剤

已(い)えざるものは....治らない者は


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