夏の食養生
人参(ニンジン).......気を補う(補気)
麦門冬(バクモンドウ)....... 体に必要な体液の補充をする(補陰)
五味子(ゴミシ).........汗が出過ぎるのを防ぐ(収斂)
主薬の人参を麦門冬と五味子が助けて発汗により消耗した気陰を補います。
三味からなる処方ですが、漢方ではシンプルなものほどシャープに効きます。
出典は「内外傷弁惑論」
「人が死せんとする時、まさに脈が絶えんとするもの、これを服せばよく回復する」
と記載されています。
『素問』挙痛論には
「熱すればすなわち腠理開き,栄衛通じ,汗大いに泄す。ゆえに気は泄するなり」
とあります。
暑さにより腠理毛穴が開き多汗を生じると、汗とともに気が漏れ出るのです。
発汗過多を生じると気陰両虚となります。
気が消耗した結果、気虚の症状が現れます。
・手足がだるい
・息切れ
・声に力が無い
・眩暈
・意識混濁
陰が不足した結果、陰虚の症状が現れます。
・口渇
・足がつるなど筋肉の痙攣
・手足のほてり
・動悸
・不眠
オンラインやさしい漢方シリーズの第四弾「めまいの漢方」
多くの皆様のご参加をお待ちしております。
【開催要領】
日にち:令和3年8月10日火曜日
時 間:19:00-21:00
場 所:ZOOM会議室
講 師: 平地 治美 さん (薬剤師&鍼灸師)
和光鍼灸治療院・漢方薬局 代表 日本東洋医学会 代議員
千葉大学医学部医学研究院和漢診断学 非常勤講師
対 象:多職種 一般の方 どなたでも 資料代:全員 500円/おひとり:ワンコイン均一 イブニングセミナーです
申し込み締め切り:7月31日 土曜日 23時厳守
(資料と会議室情報はエントリーされた方へ8/7頃にメールで配信予定)
対 象:多職種及び一般の方々どなたでも (先着30名)(同じ施設から複数参加の場合もお一人ずつエントリーして下さい)
お支払い方法はエントリー受付後に「会議室情報」と「資料」と お送りいたします
申し込み先 ➡ 下記URL またはQRコードから
(携帯電話等では資料送付ができないケースが毎回あります
ハンドアウト資料が受け取れるアドレスでエントリー下さい )
https://docs.google.com/forms/d/1jVXbJNkfno6rTjWcPBwc9rJhChhh33sVmW3pCNN62dI/edit
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NPO法人 ほおずき 事務局 柳澤 高崎
本セミナーへのお問合せ先 ➡ hozkchiba@gmail.com
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南蛮毛(なんばんげ/とうもろこしのひげ)
玉米鬚(ぎょくべいしゅ)
欧米ではコーンシルクと呼ばれ、民間薬として用いられていました。
トウモロコシの雌花の花柱(メシベ)を乾燥させたもの
利尿作用があり、さまざまな原因のむくみを改善します。
お茶として飲むことで高血圧や糖尿病、腎結石の予防、水太りタイプの解消、胆石や黄疸の改善などに有効です。
利尿、血圧降下、胆汁分泌促進などが報告されている。
日本でも民間薬として、利尿薬として用いられる。
妊婦でも安心して飲めるので、妊娠時の浮腫やその予防にも用いられます。
天日干しにしたもの10〜15gを500cc程度の水で30分程度煎じてから、お茶にしたり、スープのだしにします。
気味:甘 平
玉米鬚(ぎょくべいしゅ)
欧米ではコーンシルクと呼ばれ、民間薬として用いられていました。
トウモロコシの雌花の花柱(メシベ)を乾燥させたもの
利尿作用があり、さまざまな原因のむくみを改善します。
お茶として飲むことで高血圧や糖尿病、腎結石の予防、水太りタイプの解消、胆石や黄疸の改善などに有効です。
利尿、血圧降下、胆汁分泌促進などが報告されている。
日本でも民間薬として、利尿薬として用いられる。
妊婦でも安心して飲めるので、妊娠時の浮腫やその予防にも用いられます。
天日干しにしたもの10〜15gを500cc程度の水で30分程度煎じてから、お茶にしたり、スープのだしにします。
気味:甘 平
夏は牛黄製剤の出番が多くなります。
今年は例年の熱中症対策に加え、新型コロナワクチン副反応の高熱の対策としてお求めになる方が
多くいらっしゃっています。
牛黄は牛の胆石です。
牛黄は約1〜4センチメートルのピンポン球のような形で、割ってみると木の年輪のような層があります。
1000頭〜10000頭に一頭からしか取れない牛黄は入手困難な高貴薬で『本草綱目(ほんぞうこうもく)』にも「薬物として高価なることこれ以上のものはない」と記されています。
牛黄は『日本薬局方』にも収載されている医薬品で多くの効能があります。
血圧降下作用、解熱作用、低酸素性脳障害保護作用、鎮痛作用、鎮静作用、強心作用、利胆作用、鎮痙作用、抗炎症作用、抗血管内凝固作用など
適用としては、動悸による不安感の鎮静、暑気当たりに対する苦味清涼、のどの痛みの緩解に粉末にしたものを頓服する。
(日本薬局方解説)
現代中医学では、牛黄は芳香開竅薬(かいきょうやく)に分類され、脳卒中や脳梗塞などの脳血管障害による意識障害に用いています。
牛黄は宇津救命丸(うづきゅうめいがん)や樋屋奇應丸(ひやきおうがん)小児の薬、
救心六神丸といった強心薬、ドリンク剤などの滋養強壮剤や風邪薬、胃腸薬などにひろく配合されています。
出典:神農本草経
「驚癇寒熱(きょうかんかんねつ)、熱盛狂痙(ねっせいきょうけい)。
邪(じゃ)を除(のぞ)き、鬼(き)を逐(お)ふ」
(何物かに驚いて卒倒して、人事不省になってしまう者や、高熱が続き、痙攣(けいれん)を起こしたり、
そのために精神に異常をきたしたりした者の治療に使用し、また、人に悪い影響をあたえる邪気をとり除き、
死人のたたりの鬼気を逐い払う作用がある)
『神農本草経集注(しんのうほんぞうきょうしっちゅう)』には漢の時代の『名医別録(めいいべつろく)』の引用として、
「小児の百病、諸癇熱(かんねつ)で口の開かぬもの、大人の狂癲(きょうてん)を療ず。又、胎を堕す。
久しく服すれば身を軽くし、天年を増し、人をして忘れざらしめる」
これは子供の病気ならどんなものでも、高熱を発して歯をくいしばって口を開かなくなってしまう者、
大人なら精神錯乱を治し、長期間にわたって服用すれば新陳代謝を盛んにし、寿命をのばし、物忘れしなくなる
ツユクサ科ツユクサ属ツユクサの全草
気味 甘、苦/寒
清熱解毒 利水通淋
鎮痛作用、消腫作用、解熱作用、皮膚再生、解毒作用、尿量改善、利尿作用、浮腫改善など
喉の腫れや痛み、発熱、皮膚化膿症、浮腫、尿量減少、排尿痛、排尿障害など
東洋医学的弁証(この生薬が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状)
風熱表証、熱毒蘊結、咽喉腫痛、癰瘡腫毒、腫脹疼痛、熱淋渋痛、水腫尿少、発熱不退、感冒発熱
治法・治療原則(この生薬が持つ、東洋医学的治療法と治療原則)
(食用)
味噌汁、スープ
おひたし
和え物炒め物
花も食べられるので最後に浮かべるときれいですね
煎じたものは喉の痛みや 利尿によく効きます。熱を覚ます生熱作用があるので、
冷え性や虚弱な体質の人は大量には食べない方が良いでしょう。
(外用)
湿疹かぶれには 乾燥して入浴時に入れます。
これから何回かに分けて梅雨の漢方についてお話しさせていただきます。
漢方では病気の原因になる気候変動外からの環境を6つあると考えております。
そのうちの1つが今回お話しする「湿邪」です。
梅雨の時期は外からの湿気がすごいですよね。
この湿気の多い状態、これが 健康を害するほどその人に影響を及ぼすと湿邪になると漢方では考えます。
湿には外からの「外湿」
体の中で作られる「内湿」があります。
外湿は梅雨の時期ですとも湿度ということになるんですけれども、内湿というのは体の中で私たちが
生活習慣などによって作ってしまうものも多くあります。
水分の取りすぎ
冷たいもの
甘い物の取りすぎ
食べ過ぎ
運動不足
代謝の低下
思いわずらう、考え過ぎる
これらの原因により胃腸の働きが落ち、内湿を作る原因になります 。
湿邪にやられた場合はまず胃腸の働きを低下します。
胃腸は湿に弱く、水浸しの状態ではうまく働かないのです。
漢方では、胃腸は食物を消化するだけではなく、体のエネルギーとなる気を作る場所でもあると考えます。
ですので執事にやられたときの特徴としてはやる気が出ない、なんとなく億劫だと言う症状が出てきます 。
湿邪は体のあちこちに侵入していろいろないろいろな症状を引き起こします。
梅雨の時期はこの湿に打ち勝つということに重点を置いていきます