6/10~12の第62回日本東洋医学会学術総会に参加してきました。
よさこい祭りと重なり飛行機は行きも帰りも満席、街は活気にあふれておりました。
全体的な印象として、今回は鍼灸のプログラムが充実していたように感じました。
普段なかなか聞けない、北海道の先生のお話をなるべく聞いてみました。
下田憲先生
作務衣姿で登場した下田先生はお一人で月1000人の患者さんを管理し、毎日40人の鍼灸治療もなさっています。
毎日の診察により自分自身が磨かれた結果、ある時点から急に鍼が効くようになったそうです。
技術よりも能力を向上させることが重要。
そのために黄帝内経だけでなく易経や道徳経を学ぶことが必要と説いてくださいました。
先生の診療は鍼灸は診断として行い「症状改善=診断確定」その結果帰経から漢方処方を選択するそうです。
なるほど、と思いました。
どのお話も興味深く、いつかもっと長い時間先生のお話を聴いてみたいです。
吉川正子先生
北海道の臨床家の先生方は多かれ少なかれ皆、吉川先生の影響を受けているのでしょうか。
こちらではあまり聞き慣れない「陰陽対極鍼」という言葉を多くの発表で聞きました。
患部とは反対側の経絡、たとえば五十肩に反対側の足の「王穴」(陰陵泉の下方の圧痛点)を使うそうです。
実技では刺絡もなさっていました。
独特の説得力があり、なんとも魅力的な先生です。
「たくさんの方が勉強しに来て、みんな私より大家になって成功してるんですよ!」
と嬉しそうに仰っておりました。
今月、吉川先生のDVDも発売に発売になっておりますので鍼灸の臨床家は見ておくと良いと思います。
下田先生もそうでしたが、「秘伝を隠す」のではなく「なるべく多くの人に広め共有したい」という想いが強く伝わってきました。このおおらかさは北海道の人の特徴なのでしょうか。
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