ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『太陽にほえろ!』#451

2022-08-17 22:33:38 | 刑事ドラマ'80年代

ずいぶんと間が空いちゃいました。言わば本ブログのメインディッシュである『太陽にほえろ!』レビューなのに……いや、だからこそ、取り組むときには気合が要るワケです。

自分の中でマンネリを感じてる側面もあるし、先はまだまだ長いですから、今後もゆっくり、こんなペースでやって行きたいと思ってます。

レビュー記事は基本的に女優さんのセクシーショットを載せる為に書いてるワケだけど、今回は女っ気ゼロで載せようがありません。やる気が湧かなかった最大の原因はそこかも?

だけど『太陽〜』屈指のGUNアクション編の1本ですから、これは外せませんでした。



☆第451話『ゴリ、勝負一発!』

(1981.4.3.OA/脚本=小川 英&四十物光男/監督=木下 亮)

街中で大学生らしき若者がチンピラ3人組に襲われてる!との通報を受けたゴリさん(竜 雷太)とドック(神田正輝)が駆けつけてみると、チンピラ3人が3人共、それぞれ銃弾1発で射殺されてたから驚いた! 犯人は射撃のプロ? 大学生っぽいのに?

目撃証言と一致する若者を発見した両刑事が、新宿駅の地下まで追い詰めるんだけど、そいつが人混みの中で発砲しようとした為、やむなく射殺。



恐らく深夜か早朝に撮影したんでしょうけど、確かに新宿駅の構内で発砲、派手な弾着まで仕掛けてる! 現在じゃモデルガンを振り回すことすら許可されないでしょうから、そりゃ突っ立って謎解きするしか無いワケです。

さて、死んだ犯人は古川保という名の大学生(鈴木弘道)と判明。どうやら東南アジアの射撃場に通い詰めてたらしく、最近そういう場所で射撃の腕を磨く「異常なガンマニア」が増えてるらしい。

…………えっ?

「古川のような異常なガンマニアが、ほかにもいるかも知れないな」

……なんですって?

「よし、異常なガンマニアを片っ端から洗い出せ!」

だっ、誰が異常なガンマニアじゃこりゃあああぁぁぁーーーっ!?



残念ながら、七曲署の刑事たちは私の家まで来ませんでしたが、ある夜、どこで情報が漏れたのか、もう1人の異常なガンマニアがゴリさんの前に現れました。

「古川を撃ったもう1人の刑事は誰だ?」

「お前、古川の仲間か!」



モーゼルM712という、まさにマニアックなマシンピストルを誇示するその若者は、どうやら古川を射殺した刑事2人に復讐しようとしてる。それも正面から堂々と。

つまり「決闘」を望んでるワケだけど、あいにく帰宅途中のゴリさんは拳銃を所持してません。

「間が抜けてるよな、日本の警察は。そんな奴らにやられるなんて、古川もどうかしてるよ」

ガッカリするそいつのスキを見て、ゴリさんは歩道橋から走行中の大型トラックに決死のダイブ! みごと荷台に着地するんだけど、モーゼルで右腕を撃たれてしまいます。

死んだ古川に負けず劣らずの射撃スキルと、公表されてなかった射殺刑事=ゴリさんの身元をみごと突き止めた情報収集力は、只者じゃない。まさに異常なガンマニア!

あのとき、ゴリさんと同時に古川を撃った相棒がドックであることも、ヤツはそのうち突き止めるに違いない! そう考えたゴリさんは、ドックを東南アジアの射撃場へ出張捜査させるよう山さん(露口 茂)に提言します。



そんなワケで、何も知らないまま東南アジアへ飛んだドックに替わり、今度はスコッチ(沖 雅也)がゴリさんの相棒、というよりボディーガードを務めることに。

ゴリさんがどうせ病院を抜け出すだろうと予測したボス(石原裕次郎)が、愛銃COLTトルーパーMk-IIIを手土産にスコッチを送り込んだのでした。



もうホント、痺れますよね。スコッチほど頼りになるボディーガードは他にいない! 極めて正確無比な判断力と射撃スキルと、何より、人を撃ち殺すことを一切ためらわない冷酷さ!w この人さえいれば安倍元総理も死なずに済んだかも!?

取調べにおいても、このコンビに睨まれたら何もかも吐くしかないワケです。



極めて紳士的な2人の捜査により、ドックが向かってる東南アジアの射撃場が「実戦経験者のコーチが何人もいて急激に腕が上がるから」日本の若者に大人気であることが判って来ます。

「おかしな世の中になったもんだ。親のスネかじりが外国のそんな所に入り浸って、拳銃のバケモノになって帰ってくる」

「腕が上がれば当然、拳銃は手放したくなくなる。持てば必ず、撃ちたくなる」

「そういうこった。こっちは暴力団だけでも手を焼いてるってのに、そんなバケモノにウロつかれちゃたまらんな」

その手を焼いてる暴力団の情報筋から、やはり東南アジアへ繰り返し旅行してる若いセールスマン=有田修一(古城和孝)に容疑が絞られ、最強コンビがそいつのアパートに向かいます。



「ゴリ、気をつけろ。右腕が使えないのを忘れるな」

ボスが心配するのも無理ないけど、相手が銃を抜く前にスコッチが撃ち殺すに決まってますから無問題w

「ゴリさん、撃ち合いはオレに任せてもらいます」

「心配すんなって。オレはこういう時のために左手の練習もしてるんだよ」

「それでも利き腕のようにはいかんでしょう」

「だがな、スコッチ」

「オレの腕じゃ敵わないって事ですか?」

「……分かった、お前さんの指示に従うよ」

「けっこう」

ほんと痺れます。ゴリ&スコッチの組み合わせでないと成立しない、なんとカッコいいセリフの応酬!

もうすぐ沖雅也さんが体調不良で戦線離脱しちゃいますから、こういう場面はホントに貴重。もっともっと観たかった!



さて、さすがは異常なガンマニア。部屋にはドアノブと引金をワイヤーで連動させた、ライフル銃のデス・トラップが仕掛けてありました。これも百戦錬磨の2人でなけりゃ避けられなかったでしょう。

そしてライフルの傍らには「石塚刑事 せいぜい拳銃の腕をみがいておけ」と書いた有田の置き手紙が。

「我々が来るのを知っていた……そういう事ですか」

「恐らくそんなこったろう」

「なぜ、そうまでしてゴリさんの命を?」

「銃でオレを殺すのがヤツの生き甲斐なんだよ。射撃のトップを争った古川保をオレが射殺した。そのオレを殺して、自分の腕を誇示したいんだ」

狂気の沙汰ではあるけど、これが男という生きものの本質。その欲求不満を発散させる為にスポーツやゲームが生まれたんでしょう。



しかし、敵の狙いはあくまでゴリさん。決闘に応じることが一番の解決策ってことで、あらためて射撃レンチで左手撃ちを練習するゴリさんだけど、やっぱり右手のようにはいきません。

そこにボスがやって来て、一体どこから調達したのか、有田が使ってるのと同じモーゼルM712 を連射し、みごとターゲットの真ん中に全弾命中させ、ドヤ顔を見せます。



「弾の衝撃力、有効射程距離、共にずば抜けて高い。スピードは音速を超す。ゴリ、左腕じゃヤツに勝てんぞ」



左腕じゃ勝てない。しかし今、右腕は激しい動きに耐えられない。さて、どうする?

考えあぐねた末にゴリさんが選んだのは、ヘンメリーというスイス製の競技用ピストルでした。



銃器装備室の係員が驚きます。

「まさか石塚さん、その手で犯人と撃ち合うんじゃないでしょうね? それに、そいつは1発しか撃てないんですよ?」

そう、ヘンメリーは弾丸1発しか装填できない。その代わり軽量で、恐ろしく正確な命中精度を誇る狙撃銃。ゴリさんは、この1発に勝負を賭けようとしてる。



ガード役のスコッチと2人、あえて堂々と聞き込み捜査に歩き回るゴリさん。自らオトリになって有田を誘い出そうってワケです。さて、有田はどう出るか?

まず聞き込み先を予測した有田は、ゴリさんを待ち伏せてビル5階の窓から狙撃し、みごと左胸に命中させます。

当然、それを予測してたゴリさんも防弾チョッキで対抗! すぐさま起き上がり、スコッチと共にビル内へと駆け込んだ!



ところが有田はそれも予測し、あらかじめ逃走経路を決めてたらしく、みごとに姿を消しちゃいます。

それで仕方なく、ボスに報告するためスコッチが覆面車に戻るのですが……そこに1台の車が突っ込んで来た!

「しまった! スコッチ、逃げろっ!!」



有田の方が一枚上手でした。ヤツの本当の狙いは、優秀すぎるボディーガード=スコッチを排除することにあった!

「スコッチ、大丈夫かっ!?」

「う、動けないだけです」

「救急車呼ぶからな!」

「もう連絡しました」

こんな時でも冷静沈着なスコッチが凄すぎて笑えますw

で、ゴリさんは気づいてしまう。有田が車を停め、決闘の地へと誘ってることに。



「罠ですよ、ヤツの誘いに乗っちゃいけない! ゴリさん!」

スコッチの制止も空しく、ゴリさんはあえて誘いに乗ります。もうすぐドックも帰って来るし、ここで全てを終わらせようと決断したんでしょう。通りがかりの年代物BMWを一般市民から強奪したゴリさんはw、有田の車を追うのでした。



そんな事態になってるとはつゆ知らず、東南アジアから帰国したドックは、愛銃M59を受け取りに寄った銃器装備室で、係員からヘンメリーの話を聞いて仰天します。

「ゴリさんは、オレを庇うために海外へ行かせたんですか? 自分1人で犯人の標的になるために!」



「標的になるためじゃない。危険を最小限に抑えて、犯人を逮捕するためだ」

ボスから真相を聞き、山さんから情報を得たドックは、ゴリさんに加勢すべく決闘場所を推理し、駆けつけます。

そのとき有田は、フルオート射撃が可能なモーゼルM712で、物陰からゴリさんを蜂の巣にしようとしてました。

「有田! あのとき古川を射殺したのはオレだ!」

ドックがそう叫んで有田の気を逸らせたお陰で、ゴリさんは間一髪、命拾いしました。

しかし、有田が得意げにフルオートで撃ちまくるモーゼルに、普通の拳銃じゃとうてい勝ち目はありません。ヤツを倒すには「1発勝負」に持ち込むしかない!



「有田! それがお前の腕か! マシンガンでなきゃオレに勝てないかっ!?」

「言うじゃないか! 右手が使えないようなデカなんて雑魚と同じだからな! あっさり片づける事にしたんだ!」

「いや、右手は使えるぞ! でかい口を叩くなら勝負したらどうだっ!?」

ゴリさんはドックに待機を命じ、右手にヘンメリーを下げて1人、その身を晒します。



有田の目的は復讐じゃない。ただナンバーワン射撃手を倒した刑事を撃ち殺し、自分がナンバーワンと呼ばれたいだけ。なんというアホでしょうw

まんまと挑発に乗った有田は、モーゼルをフルオートからセミオートに切り替え、西部劇よろしく真正面からゴリさんと向き合います。



勝負はまさに一瞬で、あっけなくケリがつきました。

ゴリさんが防弾チョッキを着てるのを知ってる有田は、必ず頭を狙って来る。だからゴリさんはまず、有田が銃を構えると同時に地面に伏せ、モーゼルが1発目を放った反動でわずかに跳ね上がった瞬間、1発必中のヘンメリーで有田の右腕を射抜いたのでした。

ゴリ、勝負1発! 15連発のM59に頼りっきりのドックはもう、シャッポを脱ぐしかありません。



すこぶる残念なのは、モーゼルのフルオート射撃が効果音のみで、映像で見られなかったこと。おそらく電気発火式のプロップゆえ単発でしか撃てなかったんでしょう。

マニアックな視点を抜きにしても、音だけじゃフルオートの迫力が伝わりませんから、場面そのものの緊張感もイマイチになっちゃう。せっかくのマシンピストルなのに勿体なかったです。

それともう1つ、有田に扮した東京キッドブラザース(当時)の若手俳優=古城和孝さんの演技が、すこぶる大根なのも興醒めでした。

ハンサムだし、黙ってる分には雰囲気があって良いんだけど、セリフを喋ると滑舌悪いわ棒読みだわでガクッと来ちゃう。現在はそこまで下手な人をテレビで見かける機会が無いから、逆に新鮮と言えなくもないけど……

それ以外に関しては文句なし! 特に中盤のゴリ&スコッチによる攻防戦はレア度も高く、『太陽〜』屈指の名場面として胸に刻まれてます。

今回のセクシーショットはそれに尽きますw おっぱいだけが人生じゃない!

 

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『ロマンス暴風域』最終回

2022-08-12 23:23:09 | TVドラマ全般

基本的に恋愛ドラマは観ないんだけど、これは30分枠で全5話っていうコンパクトさが観易いのと、なにより毎回「公序良俗に反する(?)」シーンが目白押しなのが実にけしからんので、厳しく監視するため最終回まで欠かさず観ました。

意外性も多分にあったんですよね。渡辺大知くん扮する美術講師の主人公=民生が、最初は私とよく似たヤツだと思ってたのに、実は真逆で対極にいるような男であることが、徐々に判っていくんです。



ファッションヘルス店で出逢った風俗嬢=芹香(工藤 遥)に本気で熱を上げるところは共感できたし、彼女が人妻だと知りながら真剣交際を続けちゃうあたりも、まあ私はハリソン・フォードだから絶対しないけど、気持ちは理解できました。……ところが!



さあ今日も夜通し汗かいてチョメチョメするぞ!って時に芹香のケータイが鳴り、それが夫からの電話だと判った途端に「黙ってて!」って、彼女の態度が豹変しちゃうのを目の当たりにしてもなお、「キミは本当に幸せなの?」「ボクなら絶対キミを幸せにできるから!」って、民生が泣きながらすがりつく場面あたりで、私は気づきました。こいつはオレと全然違うって。

いや、彼がそこからストーカー化して彼女の家まで押しかけ、いよいよ決定的に拒絶されちゃうところまでは、共感はせずとも同情できたんです。

問題は、そのあと。絶望し、途方に暮れた民生がいったい何をしたか? 驚きました。自殺でもするのかと思いきや、なんと、新たに激安ヘルス店で出逢った、見るからに幸薄そうな風俗嬢=夏希(小野花梨)を口説いて同棲を始めちゃう! なにいぃぃーーっ!?(オナニーッ!?)



そこで完全に理解の範疇を超えたけど、まだそれだけじゃ終わらない! 夏希を部屋で待たせながら、民生は知り合った女と片っ端からセックスしていく! セックスセックスセックス!

いや、片っ端からって言うのは大袈裟だけど、同僚講師の萌(岬あかり)は民生をひと目見るなり「根拠なくモテる男」「女で言えばサセコみたいなやつ」って言い当てちゃう。で、挙げ句にまたセックス。



話が違うやん! 設定書には「非モテ男」って書いてあったから親近感持ったのに、貴様、めっちゃモテとるがなアホンダラァァーーっ!! この裏切り者があああぁぁぁーーーっ!!!



とはいえ、よっぽど性格がねじ曲がってない限り、誰にだって「モテ期」みたいな時期は、確かにある。私にだって無くはなかった。

私が「自分と全然違う」と感じたのは、そこじゃなくて、芹香にフラれてぽっかり空いた胸の穴を、ほかの女を抱くことで必死に埋めようとする、その行動ですよ!

恋愛体質ってのとはまた違うかも知れないけど、私は「常に異性のパートナーがいないと生きていけない」っていう人の気持ちが、まったく理解出来ないワケです。

パートナーとまではいかなくても、例えば男どうしで遊びに出かけた時にすぐ「女を呼ぼう」とか言い出すヤツを、私は同じ地球に生きてる人間とは思えない。



女性は好きです。大好きです。恋愛も素晴らしいし、セックスはもっと素晴らしい。今すぐKTさんとチュバチュッチュしたい!

けど……悲しいかな、パートナーがいなくても私は全然平気なんです。その理由を語りだすと長くなっちゃうから割愛するけど、複数の異性とセックスしたいなら、むしろパートナーを持たなきゃいいのに、夏希っていう同棲相手をキープしながら外でセックスしまくる民生は、もはや病気としか私には思えない。

でも、実際いるんですよね、たくさん。セックス依存症というか「恋愛中毒」みたいなヤツが、私の身近にもいましたよ。あなたの周りにもいるでしょう、きっと。

ドラマとしては、これまでモテなかった未熟な男が複数の女性と交わることで、本当に大切なものは何かを学び、大人になっていく……てなことを描きたかったのかな?



最終的には同棲相手の夏希と結婚することを民生が決意し、とりあえずはハッピーエンドなんだけど、あの男はまたやりますよw ああいう病気はたぶん、一生治らない。



結局、大学時代からの友人である理加(内田理央)とは何も起こらず、なのは良かったです。

そうすると理加っていうキャラクターの存在意義がよく解らなくなるけど、たぶん、普通に結婚してお母さんになる=一番真っ当というか「地に足のついた」人生を歩んでる彼女と対比することで、民生や風俗嬢たちの不安定さを強調したかったんでしょう。



セクシーショットは、民生の元カノとして最終回に登場した、まどか役の小林涼子さん。こんな綺麗な人と付き合ってチョメチョメしといて、どこが非モテ男なんじゃこらあああぁぁぁーーーっ!?💢💨💨💨

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『嫌われ監察官 音無一六』2022

2022-08-10 10:55:25 | 刑事ドラマ HISTORY

2022年春シーズン、テレビ東京系列「金曜8時のドラマ」枠で全7話が放映された、テレビ東京&BSテレ東の共同制作による刑事ドラマ。

2013年から‘20までに6本が制作された2時間ドラマシリーズの連ドラ化で、我が地域では’22年夏シーズン火曜夜9時枠での放映となりました。

「警察内の警察」と呼ばれる警視庁警務部人事第一課の監察官=音無一六(小日向文世)が、刑事たちの汚職はもちろん職務怠慢にも厳しく眼を光らせ、同じ警察の仲間たちから疎まれ嫌われ、時に恨まれながらも監察官としての職務を遂行し、ついでに事件の謎も解いていきます。



10年前、一六がまだ警視庁捜査一課の刑事だったとき、ストーカー被害に遭ってる女性の対応を所轄署に任せたところ、その刑事たちの怠慢により女性がストーカーに殺されてしまった。

しかも保身のため事件そのものを隠蔽しようとする警察組織に激怒した一六は、当時の監察官に相談して再捜査を強行。

みごと犯人を挙げて怠慢刑事たちを処分に追い込み、「仲間を売った」と陰口を言われながらも自ら監察官への道を選び、警察を内部から変えていく覚悟を決めたのでした。



2時間スペシャル版の相棒役は京野ことみ、中越典子と変遷し、5作目から登場した所轄署刑事=溝呂木三花(堀内敬子)が本庁捜査一課に出世して連ドラ版も続投。ただし毎回登場するワケじゃなくセミレギュラーというポジション。



シリーズを通しての相棒は、警視庁警務部部長の警視監=千住遼子(田中美佐子)。10年前のストーカー事件で一六に協力した、当時の監察官が彼女。現在は直属の上司にあたります。



その千住警視監が「警務部長付き刑事」として捜査一課から抜擢したのが、若き巡査部長の四堂厘太郎(古川雄輝)。逮捕権を持たない一六の捜査活動を現場でサポートします。



厘太郎の父親=四堂孝文(尾美としのり)は警視庁の副総監。味方になるかと思いきや、刑事部長の七尾政和(石丸謙二郎)ともども保守派の代表、すなわち警察改革の大きな壁となって立ちはだかります。



そして幼いころに引き離された一六の実弟としてスペシャル版5作目から登場したのが、個人タクシー運転手の万丈二六(遠藤憲一)。明るく超マイペースな性格で一六を振り回し、兄弟漫才を繰り広げ笑わせてくれます。



そのニ六が副業アルバイトとして店員を務める居酒屋「みつる」の主人は、10年前の事件で一六に処分された刑事たちの1人である、二宮満(小野武彦)。今では一六に感謝し、良き友、良き相談相手となってます。



以上の人物設定を読んで頂くだけで、単なる謎解きゲームに収まらない本作の多様さ、面白さが伝わるかと思います。

ひたすら「正しいこと」をやり通す。そんな当たり前のことがなぜか出来なくなっちゃう「組織」という魔物に立ち向かい、鉄槌を下す中年(初老?)のヒーロー。

だけど決してスーパーマンじゃない、むしろ正しいことしか「出来ない」不器用すぎる主人公のキャラクターが、ちょっと前の名作『隠蔽捜査』を彷彿させて小気味よいです。



小日向文世さんが演じればこその魅力も大きく、特に盟友=堀内敬子さんとの息ぴったりなコンビネーション、遠藤憲一さんとの兄弟漫才はまさに名人芸! それだけでも観る価値は充分にあります。



セクシーショットは、一六が監察官に転向するキッカケとなったストーカー事件の被害者=里村麻衣役、ファッションモデル出身の團遥香さんと……



同じ事件に関わった所轄署刑事の1人=宮内巡査役、グラビアアイドル出身の佐藤寛子さん。お二人とも素晴らしいグラビアを残されてます! ボインぼよよんボインぼよよんボイィィ〜〜ン!


 

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『事件は、その周りで起きている』2022

2022-08-08 17:27:02 | 刑事ドラマ HISTORY

2022年8月1日から8月4日まで、4夜連続でNHK総合「夜ドラ」枠で放送された、コント番組『LIFE!』制作チームによる1話15分のコメディードラマ。

事件を一切解決せず、そのかわり事件の周辺で起こる刑事たちのトラブル(現場にケータイを忘れたとか、同僚が大事にしてるトロフィーを壊したとかw)にスポットをあてた、いかにも『LIFE!』でやりそうなコントの長尺版。いわゆる「シットコム」ですね。

だから刑事ドラマのカテゴリーに入るかどうか微妙なんだけど、小芝風花さんの刑事役はたぶん初なので「ようこそ!」ってことで取り上げました。

風花さんが演じるのは、山梨県警・新月警察署刑事課に勤務する、何ごとも独力で解決しがちで人に頼ることを大の苦手とする、生真面目な新人刑事の真野一花。



そんな一花のバディとなる、何ごとも効率重視で人に頼ることを一切ためらわない先輩刑事=宇田川和人に、笠松 将。



2人の上司となる気弱な警部=谷崎誠に、北村有起哉。



元・科捜研のエースで、新月署にも科捜研を設立しようと企む鑑識課員=向田舞に、倉科カナ。



そして一花に惚れてる交通課巡査=徳大寺玲央に、お笑いコンビ「蛙亭」の中野周平。



なにせ1話15分なので大したストーリーは無くw、事件も起きないから基本的には以上の5人しか活躍しません。けど、だからこそとっても観易い!

バイオレンスもエロもなく、毎回ただ突っ立って謎解きするのをグダグダ1時間も観せられるぐらいなら、いっそ刑事ドラマは全部15分にYOU、しちゃいなよ!って、私は本気で思いました。

どうしても枠を埋めなきゃいけないなら『ちびまる子ちゃん』や『サザエさん』みたいに2幕〜3幕構成にするとかYOU、しちゃいなよ!って。

こういう新しい試みはホント大歓迎! 民放はもうすっかり腰が引けちゃってるから、NHKさんに期待するしかありません。



しかしカナさんに負けず劣らず、風花さんのおっぱいもハチ切れそうですよホントに。ボインボインボイィィ〜ン!


 

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『ラストナイト・イン・ソーホー』

2022-08-07 19:19:21 | 外国映画

2021年に公開された、エドガー・ライト監督&脚本によるイギリス映画。これは面白い! ちょー面白い! ホラー映画ファンじゃない方にも是非オススメしたいです。

ところが世間じゃ賛否両論らしく、私が最も信頼してきた映画雑誌『映画秘宝』(残念ながら休刊中) の年間ベストテンでも『マリグナント/凶暴な悪夢』より評価が低い!

と言っても2位『マリグナント』で3位『ラストナイト・イン・ソーホー』だから僅差なんだけど、こっちはワーストテン(7位)にも入っちゃってる。

まぁ確かに、冷静に振り返ればメチャクチャな話ではあるんだけど、その点じゃ『マリグナント』の方がメチャクチャですからね!w

ワーストに票を入れた人たちは、一体なにが気に食わなかったんでしょう? 文句なしで面白いと感じた私との温度差は何なのか? そのへんも考察しつつレビューしたいと思います。(今回は超オススメだから重要なネタバレは控えます)



ファッションデザイナーを目指す18歳の主人公=エロイーズ(トーマシン・マッケンジー)は、ロンドンの繁華街・ソーホーにある専門学校の試験に合格し、田舎町からルンルン気分で上京するんだけど、寮でルームメイトになった女は意地悪グループのリーダーだし、騒がしいパーティーには馴染めないしで初日から意気消沈。

そこでエロイーズは寮生活にさっさと見切りをつけ、格安の下宿先を見つけて独り暮らしを始めちゃう! いいぞ偉いぞエロイーズ!

この時点でもう、私は彼女にばっちり感情移入できたワケだけど、学生時代に多数派グループ(いわゆるカーストの上位)に属してたような人たち、つまり私とは一生解り合えないパーソナルをお持ちの方々は、逆に冷めちゃうのかも知れません。ここがたぶん最初の分岐点。

ちなみにエロイーズ役のトーマシン・マッケンジーは意外とボインちゃんで、そういう意味でも掴みはバッチリ!



で、本筋はここから。エロイーズが引っ越した下宿先の部屋で、いろいろ起きるワケです。

エロイーズにはどうやら、幽霊……というより他者の残留思念みたいなものが見えちゃう、生まれついての特殊能力がある。

ある夜、エロイーズが特に憧れを抱く「’60年代」にその部屋に住んでた、サンディという歌手志望の女の子(アニャ・テイラー=ジョイ)の残留思念とシンクロした彼女は、なんと1965年(私が生まれた年!)のソーホーにタイムリープしちゃう!



そして、時には身も心もサンディと一体化しちゃうエロイーズは、現実世界でも垢抜けてどんどんサンディに近づいていき……



そういう設定が現実に「あり得ない」から没頭できない、なんて言う人もいるかも知れないけど、そんな人はそもそも映画なんか観なけりゃいいと思う。論外だからこのブログも金輪際、読まないで頂きたい。



さて、エロイーズ以上にボインちゃんでお目目パッチリの、まるでプリクラから飛び出たみたいなルックスのサンディは、すぐさま有名ナイトクラブのイケメンマネージャー(マット・スミス)に見初められ、恋にも落ち、スター歌手への階段を一気に駆け上がっていく!……かのように見えたんだけど……



’60年代のロンドンは、そんな甘い世界じゃなかった。いや、ロンドンに限らず、まだ男尊女卑がはびこってた時代の大都市には、普通によくある話だった事でしょう。

歌手デビューするはずが実際はストリップショーのバックダンサーをやらされ、唄いたければ顧客を掴めと脅されたサンディは、何人もの男と……そう、イケメンマネージャーの正体は裏社会のポン引き野郎だった!



だからイケメンなんか信用すんなって、いつも書いてるのに! イケメンは全員、とっとと死ねえーーーっ!!!



で、なんとかサンディを救ってあげたいエロイーズだけど何も出来ず、挙げ句にあのポン引き野郎にサンディが惨殺される現場を目撃してしまう!

せめて、現在もソーホーの街にいるであろう犯人を突き止めようとするエロイーズに、なぜかサンディを「買った」男たちの亡霊が襲いかかり、青春物からタイムリープ物、ロマンス物へと変遷して来た本作も、ここらでいよいよスリラー&ホラーとしての本質を見せるワケです。



歌手を夢見たサンディの末路があまりに悲惨すぎることも、ワーストに票を入れた人たちをモヤモヤさせた要因なのかも知れません。

けど、サンディは、ただ単に悲惨なだけじゃないんですよ! これ以上はネタバレになるから書けないけど、ある意味、前回レビューした『マリグナント』のガブリエルと似たキャラクターかも?

だから私は、むしろ痛快にも感じたし、しかも最後はエロイーズのサクセスストーリーに帰結するしで、めっちゃ気分よく観終えることが出来たワケです。

これはホントに人それぞれ、観る人それぞれの感じ方、考え方で評価が大きく変わる作品。だからこそ余計にオススメしたいです。

1965年のロンドン、あの時代の文化と風俗を存分に味わえる映画っていう、その一点だけでも観る価値大いにアリ! もちろん主役2人のおっぱいも! ボインぼよよ〜んっ!!


 

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