第1話をはじめ通算4回となる、水谷 豊さんゲスト出演エピソードの第2弾。また本作はシンコ(関根恵子=高橋惠子)がやけにエロかった回としても印象に残っており、だからレビューする事にしましたw
☆第30話『また、若者が死んだ』
(1973.2.9.OA/脚本=長野 洋&長岡 忍/監督=山本迪夫)
男女4人組の賊(水谷 豊、石田信之、小沢直平、高樹蓉子)がスーパーの金庫を狙い、パトロールで出くわした交番巡査を撃ち殺して逃走します。
殺された巡査と警察学校で同期生だったマカロニ(萩原健一)は怒りに燃えますが、彼の母親から「自分の命を粗末にしないで」と釘を刺されます。
だけど捜査に参加したシンコが犯人グループに拉致され、更に火がついちゃったマカロニは、怒りに任せて暴走し……
まるでマカロニの殉職を予感させるような「新人刑事の危機編」で、若い世代に向けて生命の尊さを説く、最も『太陽』らしいエピソード。
今回、初めて「矢追町」という地名が登場します。シンコの父親=内田宗吉(ハナ肇)がかつて刑事だった頃の縄張りで、シンコにも馴染み深い地区っていう設定の矢追町は、今後も七曲署の管轄として頻繁に登場し、バラエティー番組や『デカワンコ』等でもパロディのネタとして使われます。
その町名は、当時日テレのディレクターで、後にUFO研究家として有名になる矢追純一さんが由来なんだそうですw
あと、この頃からボス(石原裕次郎)が無線機で指示を送るシーンが定着化するんだけど、それを受ける覆面車の受信機が黒電話だったりするのが、黎明期ならではの珍場面になってます。
ほか、勝手に暴走するマカロニの事を、長さん(下川辰平)がやたら「あいつ、バカだな!」「ホント、あいつはバカだね!」ってw、やたらバカバカって連呼してたのが個人的にはツボです。
マカロニ&ゴリさん(竜 雷太)コンビの酒場における大乱闘や、正月休み明け(つまりハワイ焼け)で黒人みたいなボスの顔も必見ですw
さて、今回のシンコがなぜエロいかと言えば、まず上着無しのセーター姿でボインボイィ~ン!が強調されてるのと、タイトなミニスカート姿で人質にされちゃうもんだから、パンチラするんじゃないかとワクワク……いや、ハラハラさせられる場面が多いんですよね。
実際、走行中のトラック荷台で尻餅をつき、慌てて太ももを隠すシンコの姿を見て、犯人の水谷さんがドキマギしちゃう描写もあったりします。
関根恵子さんは1970年に大映の専属女優となり、デビュー作『高校生ブルース』でいきなりヌード&濡れ場を披露して話題を呼び、一躍スターの仲間入り。
「レモンセックス・シリーズ」として『おさな妻』など主演作が連作されるも、大映が倒産したもんで東宝に移籍、’72年スタートのドラマ『太陽にほえろ!』への出演が決まったのは、弱冠17歳(!)の時でした。
なにしろ15歳にしてヌード披露の関根さんですから、当時の男性視聴者は『太陽』でも脱いでくれる事を期待してたんじゃないでしょうか?(2年目に下着姿のみ披露)
当時はまだ小学生のガキンチョだった私ですから、関根さんの魅力がイマイチ解らなかったんだけど、今あらためて見るとメチャクチャ可愛いと思うし、醸し出すフェロモンと実年齢とのギャップには、身体の一部がHot! Hot!!にならざるを得ません。
マカロニ殉職を経てジーパン(松田優作)と出逢い、婚約を機にシンコは退職を決め、関根さんも満2年で『太陽』を卒業される事になります。
その後、自殺未遂や失踪騒ぎを起こし、スキャンダル女優のレッテルを貼られて生真面目ドラマ『太陽にほえろ!』の歴史上から抹殺されそうになるも、高橋伴明監督との結婚(そして高橋惠子への改名)を境に、落ち着いた大人の女優へと脱皮、現在も第一線でご活躍中なのは周知の通り。いや~ホント、人に歴史アリです。
もちろん関根さんだけじゃなく、とても若々しい水谷豊さんの悪役ぶりや、後に『傷だらけの天使』でコンビを組むショーケンさんとの競演も見逃せない、今となっては貴重なエピソードです。