ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『太陽にほえろ!』#030

2019-02-22 12:00:02 | 刑事ドラマ'70年代









 
第1話をはじめ通算4回となる、水谷 豊さんゲスト出演エピソードの第2弾。また本作はシンコ(関根恵子=高橋惠子)がやけにエロかった回としても印象に残っており、だからレビューする事にしましたw


☆第30話『また、若者が死んだ』

(1973.2.9.OA/脚本=長野 洋&長岡 忍/監督=山本迪夫)

男女4人組の賊(水谷 豊、石田信之、小沢直平、高樹蓉子)がスーパーの金庫を狙い、パトロールで出くわした交番巡査を撃ち殺して逃走します。

殺された巡査と警察学校で同期生だったマカロニ(萩原健一)は怒りに燃えますが、彼の母親から「自分の命を粗末にしないで」と釘を刺されます。

だけど捜査に参加したシンコが犯人グループに拉致され、更に火がついちゃったマカロニは、怒りに任せて暴走し……

まるでマカロニの殉職を予感させるような「新人刑事の危機編」で、若い世代に向けて生命の尊さを説く、最も『太陽』らしいエピソード。

今回、初めて「矢追町」という地名が登場します。シンコの父親=内田宗吉(ハナ肇)がかつて刑事だった頃の縄張りで、シンコにも馴染み深い地区っていう設定の矢追町は、今後も七曲署の管轄として頻繁に登場し、バラエティー番組や『デカワンコ』等でもパロディのネタとして使われます。

その町名は、当時日テレのディレクターで、後にUFO研究家として有名になる矢追純一さんが由来なんだそうですw

あと、この頃からボス(石原裕次郎)が無線機で指示を送るシーンが定着化するんだけど、それを受ける覆面車の受信機が黒電話だったりするのが、黎明期ならではの珍場面になってます。

ほか、勝手に暴走するマカロニの事を、長さん(下川辰平)がやたら「あいつ、バカだな!」「ホント、あいつはバカだね!」ってw、やたらバカバカって連呼してたのが個人的にはツボです。

マカロニ&ゴリさん(竜 雷太)コンビの酒場における大乱闘や、正月休み明け(つまりハワイ焼け)で黒人みたいなボスの顔も必見ですw

さて、今回のシンコがなぜエロいかと言えば、まず上着無しのセーター姿でボインボイィ~ン!が強調されてるのと、タイトなミニスカート姿で人質にされちゃうもんだから、パンチラするんじゃないかとワクワク……いや、ハラハラさせられる場面が多いんですよね。

実際、走行中のトラック荷台で尻餅をつき、慌てて太ももを隠すシンコの姿を見て、犯人の水谷さんがドキマギしちゃう描写もあったりします。

関根恵子さんは1970年に大映の専属女優となり、デビュー作『高校生ブルース』でいきなりヌード&濡れ場を披露して話題を呼び、一躍スターの仲間入り。

「レモンセックス・シリーズ」として『おさな妻』など主演作が連作されるも、大映が倒産したもんで東宝に移籍、’72年スタートのドラマ『太陽にほえろ!』への出演が決まったのは、弱冠17歳(!)の時でした。

なにしろ15歳にしてヌード披露の関根さんですから、当時の男性視聴者は『太陽』でも脱いでくれる事を期待してたんじゃないでしょうか?(2年目に下着姿のみ披露)

当時はまだ小学生のガキンチョだった私ですから、関根さんの魅力がイマイチ解らなかったんだけど、今あらためて見るとメチャクチャ可愛いと思うし、醸し出すフェロモンと実年齢とのギャップには、身体の一部がHot! Hot!!にならざるを得ません。

マカロニ殉職を経てジーパン(松田優作)と出逢い、婚約を機にシンコは退職を決め、関根さんも満2年で『太陽』を卒業される事になります。

その後、自殺未遂や失踪騒ぎを起こし、スキャンダル女優のレッテルを貼られて生真面目ドラマ『太陽にほえろ!』の歴史上から抹殺されそうになるも、高橋伴明監督との結婚(そして高橋惠子への改名)を境に、落ち着いた大人の女優へと脱皮、現在も第一線でご活躍中なのは周知の通り。いや~ホント、人に歴史アリです。

もちろん関根さんだけじゃなく、とても若々しい水谷豊さんの悪役ぶりや、後に『傷だらけの天使』でコンビを組むショーケンさんとの競演も見逃せない、今となっては貴重なエピソードです。
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『太陽にほえろ!』#025

2019-02-22 00:10:14 | 刑事ドラマ'70年代









 
☆第25話『手錠が朝日に光った』

(1973.1.5.OA/脚本=小川 英&鴨井達比古/監督=金谷 稔)

『太陽にほえろ!』’73年の新春第1弾は初の地方ロケ編。九州・長崎を舞台にマカロニ(萩原健一)の活躍を描きます。

なんとボス(石原裕次郎)や山さん(露口 茂)まで参加し、藤堂チーム全員が勢揃いする地方ロケ編はこれが唯一だったりします。留守中の七曲署管内が気になって仕方ありませんw

今回、悪党に騙されて犯罪に走った若者と、彼を支える恋人の真っ直ぐな愛に共感したマカロニが、クビを覚悟で彼らを逃がそうとします。

刑事である前に1人の人間であり、平凡な若者である事を忘れないこの『太陽』スピリットは、後々もオーストラリア編におけるボン&ロッキーや、ボギーらに受け継がれる事になります。

さて、そうしてマカロニの心を大いに揺るがせるヒロインを演じたのは、土田早苗さん。

初期『青春』シリーズの生徒役レギュラーで注目された後、主に時代劇のフィールドで活躍された女優さんだけど、私は何と言っても大映テレビ制作の刑事ドラマ『二人の事件簿』シリーズにおけるヒロイン(篠田三郎さんの恋人)役が強く印象に残ってます。

見るからに誠実そうな佇まいで、セックスシンボルにはなり得ない感じだけど、この人を嫌いになる視聴者は1人もいなかったんじゃないでしょうか?
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする