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ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『ラストマン/全盲の捜査官』2023

2023-04-25 00:00:10 | 刑事ドラマ HISTORY

2023年春シーズン、TBS系列の日曜夜9時「日曜劇場」枠でスタートした、黒岩勉 脚本による刑事ドラマ。

アメリカから期間限定の交換研修生として来日した、FBIで「ラストマン(最後の切り札)」と呼ばれてるスーパー捜査官はなんと、まったく眼が見えないというスーパーハンデを背負っていた!



全盲であるがゆえに研ぎ澄まされた聴覚、嗅覚、そして状況分析力で、誰よりも早く的確に捜査を進めるFBI特別捜査官=皆実広見(みなみ ひろみ)に扮するのは、実に4年ぶりの連ドラ出演となる、福山雅治。



そんな皆実捜査官のアテンドを命じられた、警察庁人材交流企画室の室長でありつつ警視庁捜査一課に務める警部補=護道心太朗(ごどう しんたろう)に、たぶん連ドラにおける刑事役は初めての、大泉 洋。



護道が所属する捜査一課佐久良班で指揮をとる警部補=佐久良円花(さくら まどか)に、吉田 羊。



皆実&護道コンビに敵意を持って足を引っ張る捜査一課の凡庸な刑事たちに、松尾 諭、永瀬 廉、奥 智哉。



アイカメラとパソコンを駆使し、遠隔で皆実捜査官の「眼」となってサポートする、捜査支援分析センター(SSBC)の技術支援捜査官=吾妻ゆうき(あがつま ゆうき)に、テレ朝『ケイジとケンジ』の続編よりも日曜劇場を選んだ、今田美桜。



皆実捜査官が日本にいる間、滞在するホテルで使用人を務める難波望海(なんば のぞみ)に、青森県ご当地アイドルから全国区に躍り出た、王林。



そして代々警察庁長官を歴任する護道ファミリーの長男で、護道心太朗の兄である警察庁次長=護道京吾(ごどう きょうご)に、上川隆也。



京吾と心太朗の父親で現在は隠居生活を送る、元警察庁長官の護道清二(ごどう せいじ)に、寺尾 聰。



この護道ファミリーがどうやら、過去に皆実のファミリーと因縁があったようで、恐らく皆実捜査官を全盲たらしめた少年期の事故(事件?)と深く関わってる。

皆実捜査官が来日した本当の目的はその真相解明(あるいは復讐?)であり、心太朗はそれを知らずに彼とバディーを組んでる。

……といった後付けの設定遊びなんか、まったく不要だと私は思うんだけど、視聴者の興味を1クール引っ張るため(というかスポンサー連中を安心させるため)の言わば強制保険だから、受け入れなきゃしょうがない。

別にそんなの無くたって1話1話が面白けりゃみんな観るだろうに、ほんとテレビ屋さんたちは病気だと思います。



ともあれ、初回はたいへん面白かったです。有り得ないと言っちゃえばそれまでだけど、まったく眼が見えない刑事が現場に出てバリバリ捜査し、時に凶器を持った犯罪者と対峙するという、このシチュエーションに勝るスリルはそうそう無い!



で、盲導犬替わりに大泉洋さんがついて廻るというw、そんなシチュエーションだけで抜群の楽しさがあるし、おまけに今田美桜ちゃんが常に無線で「繋がって」くれてるなんて! 雅治めえええーっ!!💨



そうして全盲というハンデをポジティブに変換し、むしろ強味にさえしちゃう皆実捜査官のしたたかさが実に小気味よい!

そこに凡百の刑事ドラマ=謎解きゲーム番組とは違う明確なメッセージが感じられて、私は大いに気に入りました。日曜劇場なのに!

そのテーマが最もストレートに表れてたのが、クライマックスにおける犯人逮捕のシーン。

安倍元総理の射殺犯を彷彿させる(つまり自身の境遇を恨んで犯行に及んだ)若い爆弾魔に、護道刑事は「甘ったれんな!」って一喝するんだけど、皆実捜査官は優しくこう諭す。



「確かに今の社会は、弱い人は要らないという考え方です。でも、排除された人たちにも、やれる事はあります。それを見つけ出すのは、とてつもなく大変な事ですが、助けてくれる人が必ずいます」



「私は、多くの人に助けられて、生きて来ました。世の中には、不必要な人間なんて、いないんです」



これを『相棒』の杉下右京とかに言われると、説教臭いし綺麗ごとにしか聞こえないけど、全盲の捜査官に言われちゃうと納得するしかない。

まさに、このメッセージを若い世代に伝えるべく生まれたキャラクターなんだと感じました。いや、若くない私のハートにだって刺さりましたよ。日曜劇場なのに!



で、その直後のシーンにおける、皆実&護道の掛け合いがまた秀逸! さっき皆実が犯人に言った言葉の優しさに、ちょっと面食らった護道が言うワケです。

「驚きました。アメリカの警察はもっとドライかと思ってましたよ」

「あれはマイクの先にいる人たちに聞かせていたんです。ああいうの好きでしょ、日本人は」

「…………」

「これで私の好感度は爆上がりです」

「……意外と腹黒いんですね」

「ハンディキャップのある人間がみんな聖人君子だと思ったら大間違いです。私たちは特別でも何でもありません」

「…………」

「どこにでもいる、ごくありふれた人間です」



これで私は皆実広見というキャラがめちゃくちゃ好きになりました。おかしいな、日曜劇場なのに!

福山雅治がよく喋り、大泉洋が受けに回ってる構図もまた新鮮でイイ!

まあ、主役コンビを目の敵にする捜査一課の描かれ方がくそワンパターンでつまらんし、前述の「過去の因縁」設定にも辟易したりするけど、それ以外はホント素晴らしかったです。日曜劇場なのに!



セクシーショットはもちろん、満を持しての今田美桜さんです!


 

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『育休刑事』2023

2023-04-20 11:33:21 | 刑事ドラマ HISTORY

2023年春シーズン、NHK総合テレビ&BS4Kの火曜夜10時「ドラマ10」枠でスタートした、全10回のミステリードラマ。似鳥鶏さんの同名小説が原作です。



キャリアウーマンの妻に替わって、1年間の育児休暇を取った捜査一課のイクメン刑事が……



法医学者の姉に誘われて一緒に外出すると……



なぜかいつも事件に巻き込まれてしまい……



上司や同僚たちに捜査を引き継ごうとするも、なかなか離してもらえず……



結局、ノリノリの姉と2人で真犯人を割り出し、事件を解決しちゃう。

たぶん毎回このパターンを繰り返していく「天丼」構造のコメディーかと思われます。事件の内容が子育てに絡むものだったり、赤ちゃんの無意識な行動が謎解きのヒントになったりするのも、毎回のお約束になりそうです。

主人公は赤ちゃんから目を離せないので、捜査中でもずっと抱いてなきゃいけない。そこが凡百の謎解きドラマとは違う大きな特長で、常に画面に映ってる赤ちゃんに癒やされつつ、子育て「あるある」を学んだり共感したり出来るのがユニークで面白い。

さすがに0歳の赤ちゃんに演技指導は通じないでしょうから、とてもチャレンジングな作品とも言えます。昔のドラマはよく人形で誤魔化してたけど、本作はある意味「赤ちゃんが主役」ですから嘘はつけません。


埼川県警本部 捜査一課・第7強行犯捜査4係に所属する主人公=秋月春風(あきづき はると)に扮するのは、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の源頼家役で注目された、金子大地。



春風の姉で、聖エウラリア大学医学部 法医学教室の准教授を務める超ネアカな法医学者=吉野涼子に、前田敦子。



春風の上司となる捜査一課4係の石蕗係長に、鶴見辰吾。そして後輩の浅沼刑事に、きづき。



同じく春風の後輩刑事で紅一点=大月ひまりを演じるのは、前田敦子さんに倣って(?)アイドルから個性派女優に脱皮しつつある、武田玲奈。



春風のラブラブ妻で涼子の友人でもある秋月沙樹に、北乃きい。すっかりお綺麗になられました。



赤ちゃん以外の見どころは、思いっきり弾けまくった前田敦子さんの快演と、それをクールに受け流す金子大地くんの、漫才チックな掛け合いの妙。



秋月家の隣人でやはり子育て中の主婦=冴子を演じるソニンさんも含め、レギュラーキャストの皆さんがいつになく振り切ったコミカルさで、老若男女問わず我々を楽しませてくれます。

現在プータローマン爆発中の私が言うのも何だけど、仕事で疲れて帰った夜にはうってつけの癒やしドラマかと思います。

セクシーショットは北乃きいさん、武田玲奈さん、前田敦子さんです。


 

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『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』2023

2023-04-14 22:25:08 | 刑事ドラマ HISTORY

2023年春シーズン、テレビ朝日系列の木曜夜9時「木曜ドラマ」枠でスタートした、テレ朝&アズバーズ制作、福田靖脚本による連続ドラマ。‘20年の冬シーズンに放映された『ケイジとケンジ/所轄と地検の24時』の続編です。

ちょうど前作の放映期間中に、検事役(つまり主役の1人)だった東出昌大くんの不倫スキャンダルが出ちゃったんですよね。別に法を犯したワケじゃないから降板沙汰にはならなかったけど、さすがに続編はもう無いだろうと思ってました。

が、世間は冷たい。最初からこれは桐谷健太くん1人が主役だったかのように、シレッと再開しちゃいましたw

桐谷くんが演じるのは、神奈川県警・横浜みなとみらい警察署の捜査課強行犯係に勤務する、元は高校の体育教師だった熱血刑事=仲井戸豪太。



その豪太と同居する妹が、横浜地方検察庁みなと支部で立会事務官を務める、仲井戸みなみ(比嘉愛未)。



今回、みなみのサポートを受けることになる新任検事=二階堂俊介(北村有起哉)が彼女に一目惚れし、前作の真島検事(東出くん)とまったく同じ轍を踏んでるのが笑えますw



そしてアメリカでの研修を終え、警部補に昇進して強行犯係にリターンした若手刑事=目黒元気(磯村勇斗)が、今回は豪太のバディとなって活躍。



前作の毛利ひかる(今田美桜)に代わってチームの花となる女性刑事は、原口奈々美(岡崎紗絵)と岸本 凛(長井 短)。



チームをまとめる上司はノンキャリア組の江戸係長(古田新太)。



江戸係長とは対照的に若くしてエリート街道を歩んでる、牛島署長(伊藤淳史)。



横浜地方検察庁のみなと支部長に昇進した、持丸検事(峯村リエ)。



元「ミス東大」の美人だけど、野心がありすぎて婚期を逃しそうなエリート検事=矢部律子(中村アン)。



律子の助手だけど新婚ホヤホヤの立会事務官=三崎 遥(久住小春)。



そして「時々」登場する横浜地方裁判所みなと支部のクールビューティー判事=諸星美沙子(吉瀬美智子)は、なにやら二階堂検事と因縁がある様子。



幕間のほっこりタイムは前作に続いて飲食店「OKAZU-YA」の女主人=宮沢かほり(奥貫 薫)と看板娘のジュン(ぎぃ子)が担当します。



ちょっと登場人物が多すぎて視点が定まらないきらいもあるけど、所轄と地検に今回は裁判所も加え、それぞれの立場から多角的に事件を描くのがコンセプトでしょうから、そこは我々視聴者の読解力が試されるところ。

事件発生(いつも必ず湯江タカユキさん扮する交番巡査が発見するw)から捜査が始まり、犯人を割り出して確保→取調べ→自白で通常の刑事物は終わるけど、さらに送検→起訴→令状→裁判へと続く過程にも様々なドラマがある。その全てを見せちゃおうってワケだから、そりゃ「ながら見」だとついて行けないかも?

ユーモアも随所に仕込まれてるし、これは昨今の刑事物にしては珍しく、ちゃんと腰を据えて観てこそ楽しめる番組と言えそうです。

女優陣が華やかなのも良いですよね。特に、イイ味出してる強行犯係の女性刑事コンビに要注目!



そんなワケでセクシーショットは、比嘉愛未さん、岡崎紗絵さん、久住小春さん、中村アンさんです。


 

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『風間公親/教場0』2023

2023-04-11 23:30:02 | 刑事ドラマ HISTORY

2023年春シーズン、フジテレビ系列の月曜夜9時「月9」枠でスタートした、原作=長岡弘樹、脚本=君塚良一、演出=中江功の強力タッグによる連続ドラマ。

同じスタッフによるスペシャルドラマが2020年と’21年にそれぞれ前後編で放映されており、今回描かれるのはその前日譚。

「暗い」「重い」「長い」という、私が敬遠したくなる三大要素を備えてる(ように見えた)スペシャル版は、やはり敬遠して一切観てません。

が、この連ドラ版はなにせフジの「月9」ブランドを背負ってますから、良くも悪くも客を選ばない内容になってる筈……と思って観たら案の定、冒頭いきなり登場したのがこの人ですw



木村拓哉くんとはマブダチってことで、明石家さんまさん!

ほぼカメオ出演に近いチョイ役だけど、たった三言ぐらいのセリフにジミー大西さんや村上ショージさんのギャグを盛り込むサービス精神。お陰で肩の力が抜けました。これぞフジテレビの真骨頂!



とはいえ、本筋は神奈川県警・捜査一課の刑事指導官=風間公親(木村拓哉)が「風間道場」と刑事たちから揶揄され、恐れられるスパルタ教育で新人刑事を指導、というより「振るいにかけて」不適正な者を排除していくという、どシリアスな内容。

しかもスペシャル版(つまり後日談)で風間は片眼を失ってて、なおかつ警察組織に強い恨みを持った状態で登場するらしく、今回の連ドラではそのいきさつも描かれるようで、どう考えてもさんま師匠の出る幕はもうありませんw



それはともかく、いつぞやも書いたけど、私は木村拓哉くんが刑事ドラマに出てくれるのをずっと心待ちにしてました。かつて明石家さんまさんとダブル主演した月9ドラマ『空から降る一億の星』はいちおう刑事物だったけど、さんまさんが刑事で木村くんは容疑者の役でした。

過去に刑事役のオファーは無数に来てる筈なのに一度も演ってないって事は、ご本人が主義として刑事役を敬遠してたとしか思えません。たぶん刑事物が嫌いってワケじゃなく、型にはまったジャンルにやり甲斐が見い出せなかったんでしょう。

だけど『教場』の風間公親は警察学校の教官って立場からスタートし、連ドラ版(つまり前日譚)では現役の警部補だけど指導官の立場で、決して型にはまった刑事役じゃない。

しかもパワハラ……というよりモラハラしまくりの無愛想な鬼コーチで、昨今の若い人らが「自分の上司になって欲しくないタイプ」の条件を100%満たしたチョー時代錯誤なキャラクター。だからこそ演じる価値を感じたのかも知れません。

確かに、劇中のセリフにもあった通り、こういう人が指導すればボンクラな警察官はいなくなる。今、こんな不安だらけの時代だからこそ、警察組織に限らず風間公親みたいな指導者が必要なんじゃないか?って事ですよね。

そんな「風間道場」最初の犠牲者となる、捜査一課に配属されたばかりの新人刑事=瓜原潤史に、NHKの朝ドラでブレイクしたばかりの赤楚衛二。



風間の秘書みたいなポジションの事務員=伊上幸葉に、やはりNHKの『大奥』でひと皮むけた感じの、堀田真由。



瓜原の先輩となる捜査一課刑事の谷本と尾山に、濵田崇裕と結木滉星。



初回ゲストの殺人犯第1号に、内田理央。



とってもシブい拳銃を自分で密造しちゃう殺人犯第2号に、市原隼人。



そして警察学校の校長=四方田(小日向文世)、副教官の服部(佐藤仁美)、捜査一課・調整官の眞堂(小林 薫)といったキャラクターが初回に登場しました。

ちょっと驚いたのが、初回で扱った2つの殺人事件が2件とも、最初から誰が犯人か判ってたこと。つまり『古畑任三郎』等と同じ倒叙法ミステリーなんですよね!

トリックに無理を感じる謎解き描写もあったけど、「犯人当てゲーム」で視聴者の興味を引く安易な道を捨て、あくまで指導する者とされる者の「人間ドラマ」で勝負を挑む創り手たちの姿勢に拍手! これは想像してたより面白くなりそうです。

これから登場してくるキャスト陣がまた豪華なんですよね。まずは第2話ゲストに宮澤エマ。



そして赤楚くんの次に風間のシゴキを受けるらしいシングルマザー刑事=隼田聖子に、新垣結衣。



同じく風間と組まされる新人刑事=鐘羅路子に、白石麻衣。



素行の悪さで所轄署から風間道場に飛ばされる暴力刑事=中込に、染谷将太。



のちに風間が片眼を失う事件で殉職するらしい遠野刑事に、北村匠海。



北村くんはスペシャル版にも登場済みで、ほかに工藤阿須加、濱田岳、大島優子、川口春奈、三浦翔平、林遣都、葵わかな、上白石萌歌、福原遥、岡崎紗絵、高月彩良、矢本悠馬、杉野遥亮、目黒蓮、眞栄田郷敦、三浦貴大、重岡大毅、佐久間由衣etc…と、そうそうたる若手俳優陣がスペシャル版に登場しており(観ればよかった!w)、連ドラ版にも顔を見せてくれるかも知れません。

実際、冒頭シーンでさんまさんと共演した富田望生さんも、スペシャル版で風間にシゴかれた訓練生の1人だったみたいです。

私としては今回初の刑事役であろう、白石麻衣さんに是非とも注目したいところ。なぜなら、素晴らしいセクシーショットを発表されてるからです!


 

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『大病院占拠』2023

2023-01-15 21:50:04 | 刑事ドラマ HISTORY

2023年冬シーズン、日本テレビ系列の土曜夜10時「土曜ドラマ」枠でスタートした、日テレ&AX-ON制作によるオリジナル脚本のサスペンスドラマ。

鬼の面を被った謎の武装集団によって占拠された大病院で、休職中の刑事が人質を救うため犯人に立ち向かう、ご存知『ダイ・ハード』の令和日本バージョン。と言っても『ダイ・ハード』ってもう35年前の映画なんですね! おいちょ待てよっ!?

しかし、ターゲットは我々じゃない。とにかく若い世代に「だけ」アピールしたいテレビ業界の必死さが、この武装集団のビジュアルにもよく表れてます。



もし私が若い世代なら、かえってガキっぽく感じて萎えそうだけど、何でもかんでも「ゲーム感覚」にしないとウケないっていう、創り手側の思い込みですよね。案の定、リーダー格が「さあ、鬼ごっこを始めましょう」とか言ってたし。ダサっ!😩



だから、シチュエーションは『ダイ・ハード』そっくりでも、本質は全然違うと私は見ました。

『ダイ・ハード』はそもそもアクション映画ですからね! つまり悪党どもを片っ端からぶっ殺すヒーローの話なんです。秀逸な設定と緻密な脚本が高評価を得たけど、それもこれも悪党どもに気持ちよく死んでもらう為のお膳立て。だから殺さなきゃ意味がない。極論でも何でもなく、大前提だと私は思ってます。

現在の地上波テレビでやる以上、主人公が犯人を片っ端からぶっ殺すことは有り得ない。どうせ政府か警察上層部が糸を引く「意外な真相」とか「身内に潜む裏切者」を視聴者に予想させる「謎解きゲーム」がメインになるに決まってます。

1クール引っ張るにはそういう要素も必要だろうけど、そうして引っ張った末に「はい、謎が解けました」で終わっちゃうドラマの、一体どこを楽しめばいいのか私には解らない。

言うまでもなく、暴力や殺人を肯定するつもりは全くありません。だけど人間(特に男性)の奥底にはそういう欲求が必ず潜んでる。それを疑似体験で発散させるのがアクション物の役割であり『ダイ・ハード』はその典型なんです。それを真似する以上、犯人は全員殺さなきゃいけない。主人公の手によって!



↑なのに、神奈川県警捜査一課強行犯係の警部補である主人公=武蔵三郎(櫻井 翔)は、1年前の事件で犯人を死なせちゃったトラウマにより心を病み、休職中で妻子とも別居中という設定。よりによって!w

どっかで吹っ切れて、犯人をバンバンぶっ殺してトラウマ克服!とは絶対ならんだろうから、期待しようがありません。



↑対照的に初回から超カッコ良かったのが、その別居中の妻である心臓外科医の裕子(比嘉愛未)。当然、武蔵と絆を取り戻していくドラマが縦軸になるんでしょう。



↑で、対策本部の指揮を執るのが捜査一課特殊班(SIS)の管理官で、武蔵と同期生だった和泉警視(ソニン)。

驚きました。元「EE JUMP」のボーカルで裸エプロンのPV(カレーライスの女)が話題を呼んだ、あのソニンさん! 舞台女優として活躍されてたんですね。



↑捜査支援分析センター(KSBC)の情報分析官=駿河警部補(宮本茉由)。



↑ほか、SISの相模警部補(白洲 迅)、SATの丹波管理官(平山浩行)、KSBCの志摩分析官(ぐんぴぃ)といった対策本部のメンツ。



↑そして彼らに司令を下す県警本部長=備前警視監を演じるのが、渡部篤郎さん。となると黒幕に決まってるワケだけどw、さすがに今回は裏をかいてシロかも知れません。



↑たまたま現場に居合わすジャーナリストの因幡由衣(明日海りお)。



↑たまたま居合わせたワケじゃなさそうな県知事の長門さん(筒井真理子)と、占拠された界星堂病院の播磨院長(津田寛治)。



↑そして如何にも犯人グループと繋がってそうな院長秘書=石見カナ(中村映里子)、といったレギュラーキャスト陣。

あと、覆面を被った犯人たちを誰が演じてるのか、それを当てるのもゲームの一環になってるみたいです。

そうしてあの手この手で話題作りする、努力の姿勢は買いたいんだけど、それでホントに若い連中は喜んでんのかなあ?って疑問も沸いて来ます。

話があまりにテンポ良く進みすぎて、溜めとか間がいっさい無いのもどうなん?って思う。緊張感まで無くなっちゃって、ホント全てがゲームにしか見えない。だったらYOU、片っ端から殺しちゃいなよ!って。どうせゲームなんだから!



櫻井くん、カッコよく映ってるけど初回はなんもしてませんw

そんなワケでセクシーショットは比嘉愛未さん、明日海りおさん、宮本茉由さん、そして裸エプロン時代のソニンさんです。


 


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