白い葉痕が目立つニガキの短枝。ニガキ科ニガキ属。
短枝化した枝には白い葉痕が縦に並んで目立つ。
材などに苦味があって「ニガキ」と呼ばれる樹、キハダやウワミズザクラなどいろいろある。ニガキの学名(属名)のピクラスマは「苦い」を意味する言葉で、正真正銘の「苦木」はニガキ科のニガキだと言える。
ニガキの葉。
ニガキの葉は奇数羽状複葉で小葉は4~6対、互生する。
キハダやアオダモの葉も奇数羽状複葉で良く似るが、アオダモの小葉は普通5枚であり、キハダの葉は対生につくことで見分けられる。
ニガキの葉には樹皮同様苦味があるが、キハダの場合は樹皮(内皮)には苦味があるが葉に含まれない。
ニガキとキハダの苦味成分は異なるが、成分の違いはあっても苦味成分は胃腸薬になる。ニガキの成分は胃腸薬の「大田胃酸」に含まれている。
ニガキの雄花。
ニガキは雌雄異株、新枝の葉腋に集散花序をつける。
花序は2~4回分枝し、黄緑色の小さな花をつける。花弁は4~5個、雄しべも4~5個。