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井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

天塩地方の蛇紋岩帯だけに生育するテシオコザクラ

2011年06月07日 | 日記
北大の天塩地方研究林の一角にテシオコザクラの群生地がある。



テシオコザクラの群落です。サクラソウ科サクラソウ属。
北海道を縦に貫く神居古潭変成帯があり、蛇紋岩体・橄欖岩体の分布と重なる。これらは超塩基性岩とも呼ばれ、独特な植物が生育する。テシオコザクラはそういう超塩基性岩植物の一つである。
地下茎は横に這い、先端に葉をつけ花茎を立ち上げる。



テシオコザクラの花です。
花冠は白色で全開せずロート状に開く。この辺がサクラソウ属の他の種と少し違う。
花喉部は黄緑色で、5裂した花冠は先端が更に2裂する。



テシオコザクラの葉です。
葉は腎円形で縁には不揃いで二重の大きな切れ込みがある。葉柄と葉裏には長軟毛があり、葉表には短毛がある。アポイ岳のヒダカイワザクラ(別名アポイコザクラ)も超塩基性岩植物の一つで、テシオコザクラに極近い種だが、アポイコザクラは花はピンクで葉柄などは無毛である。
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