井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

わが国唯一の落葉針葉樹のカラマツ

2011年05月26日 | 日記
針葉樹には常緑樹が圧倒的に多いが、カラマツは自生種で唯一落葉する。中国からの移入種のメタセコイアも数少ない落葉針葉樹だが、何れにしても落葉する針葉樹はごく限られている。



カラマツの新緑です。マツ科カラマツ属。
白秋の詩に歌われた晩秋の黄葉も美しいが、新緑のカラマツも大変美しい。新緑のころ、赤茶けて見えるカラマツ林も多く、それは開花時期のものである。



カラマツの短枝です。
普通の枝(長枝)では葉と葉の間(節間という)が適当に伸びて葉がつくが、節間が伸びずに葉が束生してつく枝が「短枝」である。カラマツの場合は短枝の方が普通で30枚ほどの葉が束生する。
花は雄花も雌花も短枝につき、枝先の短枝からは長枝が伸びだす。



カラマツの長枝です。
短枝では束生した葉が、長枝では1枚ずつラセン状につく。長枝では枝を伸ばしていく事にエネルギーを使い、短枝では葉を多くつける事にエネルギーを使う。両者のバランスを取りながら成長していく。
「葉の様子が唐絵に描かれた松に似ているところから「唐松」と命名された。」といわれるが、あまりイメージはわかない。
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