井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・ヌカイトナデシコ

2020年07月16日 | 日記

ヌカイトナデシコの群落。ナデシコ科カスミソウ属。

道端や空き地などに生える1年草。ヨーロッパ原産の帰化種、1997年の初確認で割と新しい帰化種だが、北海道には結構普通に見られ、2007年発刊の図鑑「新・北海道の花(梅沢俊著)」には既に載っている。

ヌカイトナデシコの葉。

葉は糸状で、基部は合着して短い鞘をつくる。細い糸状の葉から「額糸(ぬかいと)」と名付けられる。

属を代表するカスミソウは仏花用の切り花に栽培されている園芸種で、「日本の野生植物(平凡社)」の検索表にはカスミソウ属の名はない。

カスミソウは草丈が1mほどになるが、ヌカイトナデシコはせいぜい20cmほどで「矮性カスミソウ」の別名でも呼ばれる。

「逸出帰化植物」という説明もあるので、ヌカイトナデシコもかつては園芸種として栽培されていたのだろう。

ヌカイトナデシコの花。

花の径は6mm前後、ピンク色の花弁は5個で濃い3本の筋が目立つ。花柱は2個、ナデシコ属に近い。

萼は鐘形で長さは花弁の半分ほど。萼筒には継ぎ目・筋がなく、カワラナデシコなどと同じ、ナデシコ亜科・ナデシコ連の特徴となっている。

 

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