井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

植物にとって迷惑な名前の代表ハキダメギク

2011年08月17日 | 日記
「ハキダメ」は「掃き溜め」で、現代では殆ど使われないが「ゴミ捨て場」のことである。最初の発見場所が掃き溜めであったことから、牧野博士が「ハキダメギク」と命名した。



ハキダメギクです。キク科コゴメギク属。
北米原産の1年草、昭和初期に帰化したものと考えられている。葉はすべて対生し、3行脈が目立つ。葉の両面から茎・花柄など毛が密生するところから、英語では「毛むくじゃらの兵隊」と呼ばれるという。掃き溜めキクよりは増しだろう。



ハキダメギクの花です。
中央部に黄色の筒状花、周辺部に白い舌状花がつく。筒状花の花弁は5裂し、舌状花の花弁は3列する。その姿は他にあまり例がなく、一度目にしたら容易に忘れない。



ハキダメギクの若果実です。
白い冠毛の先は細くとがり、縁は房のように細く裂ける。その冠毛で種子を風にのせて運ぶ。
1年草なので、今年見た場所で来年また見られるとは限らないが、決して稀な種ではない。
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