市街地近くに現われるエゾシカ。
かつては道北や道東など雪の少ない地方に生息していたエゾシカ、近年は雪の多い札幌周辺でも数を増やしている。エゾシカは本州のニホンジカの1亜種で、ニホンジカよりずっと大きい。
ブラキストン線と呼ばれる津軽海峡を挟んで本州と北海道では哺乳動物の多くは名前を変える。エゾシカ以外にもヒグマ、キタキツネ、エゾタヌキ、エゾリス、エゾモモンガなどがある。
何れも本州産の亜種で本州産より大きくなる。
体重が身長の3乗に比例するのに対して、体表面積は身長の2乗に比例する。体が大きい方が寒さに熱が逃げにくいということで、寒冷地では大きい方が有利とされる。これを「ベルクマンの法則」という。
エゾシカの足跡。
エゾシカの蹄は先が二つに割れていて「偶蹄類」と言われる。
牛も同じ偶蹄類で、牛の病気「口蹄疫」にも感染すると言われ、口蹄疫の流行時にはエゾシカが感染域を拡大すのではないかと騒がれたことがある。
エゾシカの食痕。
積雪の少ない道北・道東では、野草のなくなる冬場はササ類を多く食べる。
札幌周辺でもササの出ている時期、場所ではこれを食べる。