私は、美術を勉強をしたわけではないので、解釈が違うかもしれません。でも、自由に感想を書かせてもらいます。
「ヤン・ヴォーーォヴ・ンヤ」 2020年6月2日-10月11日 国立国際美術館
<開館時間>10:00~17:00 <休館日>月曜日、9/23
6/2に美術館再開!うれしくて、行く。美術館に入ると、体温を測定され、手指のアルコール消毒をすすめられる。作品鑑賞で密にならないように、待機線を作って待たされることも。コロナ対策、がんばっています。

薄暗い中、作品がある。どれがどの作品なのかは、壁にある小さな番号を見る。しかし、それもどれかは判然とせず、リストの中にある材質を元に判断する。というなんとも不親切な表示。作品がたくさんあると、どこからどこまでが作品なのかという疑問も出てくる。
しかも、参考出品というものがある。作品番号がないと思ったら、イサムノグチのあかりだったり。そう、作品かと思ったら、参考出品だったということも多々ある。(リストに表記あるが、老眼にはつらい・・・)休憩用の椅子かと思いきや作品の一部だったり。
展示パネルの壁は汚れがあったり、釘穴があいていたり。これも作品かと聞いたら、ヤン・ヴォー氏が前回の展覧会の「インポッシブル・アーキテクチャー」のパネルをそのまま利用したものらしい。展示会場さえも作品に取り込んでいるのだ。また、作品の裏がむき出しで、配線があって驚く。
「何なんだ、これは!」「物を並べただけ?他の人の作品を配置しただけ?」と思っているうちに、不思議な世界に迷い込む。作品を特定するのも、宝さがし気分で楽しくなってきたりして。
予習せずに私は行ったが、ヤン・ヴォーは、ベトナム難民であり、グレイグ・マクナマラは、ベトナム戦争を推進した国防長官の遺族である。そのことを知ると作品の意味が違ってくる。つまり、単なるモノが作家が意志を持って選択し、配置することで、意味を持ってくるのだ。どうしても、ベトナム戦争、裕福に持つ者と持たざる者との対比を比喩的に感じてしまう。鑑賞者が勝手に意味を作り出してしまうのだ。
あえて、情報を与えずに後で知ることでモノが作品になることを意図しているならば、ヤン・ヴォー恐るべし。家に帰ってから、じわりと押し寄せてくる感情。もう一度、見に行くかもしれない。図録を買えばよかった。
●ロット20:ケネディ政権の閣議室の椅子2脚 椅子を解体、破壊したものを再構築している。作品番号8は、ぱっと見「うんち???」と思ってしまった。近寄って見ると、馬の毛。椅子の詰め物?ボルタンスキー展のぼた山を思い出した。作品番号11の椅子の裏張りの布を引き裂いて釘にひっかけたものも幽霊に見えて意味深。
●1963年6月3日 今日は、6月3日。たまたま、57年前の同じ日付を作品名にもつ作品を見るという不思議。1965年6月3日は、アメリカの宇宙船ジェミニ4号が打ち上げられた日。ジェミニ4号は、アメリカで初めて宇宙遊泳が行われた。その宇宙飛行した銀製タグと十字架で 小さい!しかも、タグが十字架で磔にされているように見える。
●無題 作品番号18。実際にヤン・ヴォー氏が使っていたスーツケースらしい。リモワ社の高級スーツケースの中に木製キリストが・・・。
●無題 作品番号25。かつてPXショップ(軍の売店)で売られていたラッキー・ストライクのカートン箱を金継ぎ。紙も金継ぎできるとは、知らなかった。
●天の川銀河の闇の奥にある巨大なブラックホール 金色のパネルのようなものがいくつもぶら下がり、美しい。でも、近寄って見るとアメリカ国旗やら自由の女神やら。またまた、意味を考えてしまう。
●無題 作品番号37。キッシンジャーのサインのある手紙など14通と封筒。英文がわからないのがつらい。訳がほしい。でも、なんかよくないことが書かれているような気がする。裏から封筒に光をあてると、二重に糊付けしている部分が蝶のようにも、拘束具のようにも見える。
●我ら人民は(部分) 自由の女神を模したものの耳の部分。リストに胴とあるのは、銅の間違い?
ちなみに作品番号39の近くに置いてあり、壁に立てかけてあったのは、参考出品。マクナマラ所有の農場から切り出されたウォールナット材に13個の星をつけたアメリカ国旗。どの作品かと問い合わせたら、親切に職員の方が問い合わせてくれた。ありがとうございました。
いろいろと意味を考えるのが止まらない。
「ヤン・ヴォーーォヴ・ンヤ」 2020年6月2日-10月11日 国立国際美術館
<開館時間>10:00~17:00 <休館日>月曜日、9/23
6/2に美術館再開!うれしくて、行く。美術館に入ると、体温を測定され、手指のアルコール消毒をすすめられる。作品鑑賞で密にならないように、待機線を作って待たされることも。コロナ対策、がんばっています。

薄暗い中、作品がある。どれがどの作品なのかは、壁にある小さな番号を見る。しかし、それもどれかは判然とせず、リストの中にある材質を元に判断する。というなんとも不親切な表示。作品がたくさんあると、どこからどこまでが作品なのかという疑問も出てくる。
しかも、参考出品というものがある。作品番号がないと思ったら、イサムノグチのあかりだったり。そう、作品かと思ったら、参考出品だったということも多々ある。(リストに表記あるが、老眼にはつらい・・・)休憩用の椅子かと思いきや作品の一部だったり。
展示パネルの壁は汚れがあったり、釘穴があいていたり。これも作品かと聞いたら、ヤン・ヴォー氏が前回の展覧会の「
「何なんだ、これは!」「物を並べただけ?他の人の作品を配置しただけ?」と思っているうちに、不思議な世界に迷い込む。作品を特定するのも、宝さがし気分で楽しくなってきたりして。
予習せずに私は行ったが、ヤン・ヴォーは、ベトナム難民であり、グレイグ・マクナマラは、ベトナム戦争を推進した国防長官の遺族である。そのことを知ると作品の意味が違ってくる。つまり、単なるモノが作家が意志を持って選択し、配置することで、意味を持ってくるのだ。どうしても、ベトナム戦争、裕福に持つ者と持たざる者との対比を比喩的に感じてしまう。鑑賞者が勝手に意味を作り出してしまうのだ。
あえて、情報を与えずに後で知ることでモノが作品になることを意図しているならば、ヤン・ヴォー恐るべし。家に帰ってから、じわりと押し寄せてくる感情。もう一度、見に行くかもしれない。図録を買えばよかった。
●ロット20:ケネディ政権の閣議室の椅子2脚 椅子を解体、破壊したものを再構築している。作品番号8は、ぱっと見「うんち???」と思ってしまった。近寄って見ると、馬の毛。椅子の詰め物?ボルタンスキー展のぼた山を思い出した。作品番号11の椅子の裏張りの布を引き裂いて釘にひっかけたものも幽霊に見えて意味深。
●1963年6月3日 今日は、6月3日。たまたま、57年前の同じ日付を作品名にもつ作品を見るという不思議。1965年6月3日は、アメリカの宇宙船ジェミニ4号が打ち上げられた日。ジェミニ4号は、アメリカで初めて宇宙遊泳が行われた。その宇宙飛行した銀製タグと十字架で 小さい!しかも、タグが十字架で磔にされているように見える。
●無題 作品番号18。実際にヤン・ヴォー氏が使っていたスーツケースらしい。リモワ社の高級スーツケースの中に木製キリストが・・・。
●無題 作品番号25。かつてPXショップ(軍の売店)で売られていたラッキー・ストライクのカートン箱を金継ぎ。紙も金継ぎできるとは、知らなかった。
●天の川銀河の闇の奥にある巨大なブラックホール 金色のパネルのようなものがいくつもぶら下がり、美しい。でも、近寄って見るとアメリカ国旗やら自由の女神やら。またまた、意味を考えてしまう。
●無題 作品番号37。キッシンジャーのサインのある手紙など14通と封筒。英文がわからないのがつらい。訳がほしい。でも、なんかよくないことが書かれているような気がする。裏から封筒に光をあてると、二重に糊付けしている部分が蝶のようにも、拘束具のようにも見える。
●我ら人民は(部分) 自由の女神を模したものの耳の部分。リストに胴とあるのは、銅の間違い?
ちなみに作品番号39の近くに置いてあり、壁に立てかけてあったのは、参考出品。マクナマラ所有の農場から切り出されたウォールナット材に13個の星をつけたアメリカ国旗。どの作品かと問い合わせたら、親切に職員の方が問い合わせてくれた。ありがとうございました。
いろいろと意味を考えるのが止まらない。