岩手山麓景観形成重点地域を守ろう ★『イーハトーブ通信』

野生サクラソウ大群落を潰し岩手山麓の環境を破壊してきた旧町政。産廃問題に端を発した岩手山麓『誘致公害』の記録

天国の蛍たちへ

2007年07月02日 | 雫石便り&Sumireの花の郷便り
 
今年はいつになく早めに蛍が舞いだしました。
例年は7月初旬。ことしはもう飛び初めて1週間にもなるでしょうか。
木々の間を舞う蛍たちはいつも心を和ませてくれます。

川井林業が造成工事を進め、キャタピラで潰してしまった沢には、蛍のえさ(カワニナ)が生息していました。
蛍の幼虫もおそらく住んでいたでしょう。
40年以上もの年月、人の目にふれることなくひっそりと咲いていただろう桜草やエビネたち…
湧き出でる水のなかで繁茂してきた水草たち…
カワ海老やサンショウウオやモリアオガエル…蛍がきっと今の季節、あの銀河の森の中で幻想的な光を放っていただろう、かつての森。。。

キャタピラが保全策を十分にとらないまま潰していった最大の「りゆう」は、
「11月ころには操業開始しなければ会社がつぶれる」。

産業廃棄物溶融炉の会社もおなじことを言っていたっけ・・。

里山保全の大切さを、雫石町長が示したならば、救われただろう生命(いのち)の数々。

我が家の沢に飛び交うほたるの光に手を合わせた。


今朝、あるWEB旅行代理店へのお客様からの投稿文がメールで届いた。
雫石の町が、何を魅力にお金をためて休暇をとって他所から訪れてくださるのか、雫石町自身がこころから気づかなくてはならない。未来への遺産を、自ら破壊してはならない。子供たちのためにも。

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とても静かなところです。
耳を澄ますと・・・風のささやき・川の音・小鳥のさえずり
空気が違います。
ゆったりと過ごす贅沢な時間を味わえるでしょう。
夜になると星もきれいです。
お花も四季折々と咲き心を癒してくれます。

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投稿をありがとうございました。
心豊かにお過ごしいただけましたこと、私どもも嬉しく存じます。
当館だけでなく、雫石町全体がいつまでもこのような町で在り続けることを祈る思いでおります。
またいつの日にかおいでいただける機会に恵まれますように…。
毎日をお元気でお過ごし下さいませ。 心より感謝しつつ…。

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5 コメント

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建設の理由? (町民ですが)
2007-07-04 07:23:31
今朝の新聞にコテージ村に町が3億円以上かけて県と国が補助金出して合計9億7千万円もの堆肥センターを作ったが利用が4割で管理者の農協に毎年赤字分を町の税金から出しているという記事が載りました。なぜに町外れにそれも酪農家が多い地区でなく、農業公社から土地を買い取って。
うわさは本当かもしれない、と思いました。
うわさというのは誰かの選挙資金作りのために作ったんだというものです。
知っていましたか。
酪農家や堆肥を必要とする農家のことを真剣に考えての堆肥センターだったら不便な場所へ大規模に作る必要はない。入れ物作って利用者がそれに合わせるやりかたをするはずがない。
この合板工場誘致も何かあるのではないですか。
表向きは林業活性化や雇用ということになっていますが堆肥センターだって環境にやさしいというふれこみでしたから。ちぐはぐさに町民は気づかないと思っているとしたら甘い。
ガンバッテほしいとおもっています。
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町長の感性 (発行人より)
2007-07-05 10:55:20
コメントありがとうございます。返事が遅くなりましたことお詫び申し上げます。

「うわさ」は知っています。他にも沢山の「うわさ」が耳に入ってきます。
すべて「さもありなん」ですが、私たち「イーハトーブ雫石を守る会」は、うわさの真実を調べることではなく、事実で動きたいと思っています。
基本は文字通り、「イーハトーブ」である「雫石」を守りたい!だけです。
私欲がらみの施策ではなく町民の心からの豊かさを見据えた町政であってほしい…この思いが基本です。
美しい公約を実行するには野の花や風の語らいに耳を澄ませたり、人の暮らしを大切に思う感性がなくては、ただ言葉だけの上っ面になり、それは人の心を動かさず自然の姿に畏れを抱くことは難しい。いまの町政では、私個人としては『詐欺的行為に等しい』『基礎自治体としての判断さえやろうとしないなら役場も町長も要らない』とさえ思っています。

このような問題に直面して、核心を掘り下げていくとそういうことに行き当たります。

この「感性」が町長にあればなあ・豊かな想像力があればもっと賢いやり方で森を守ることができ、かつ別の場所へ企業誘致もかない、お題目ではない林業活性化も職場の確保も出来ただろうに…と、個人的にも強く思うのです。

そうすれば、サクラソウの群落や大きな天然木も一本残らず伐採したやり方ではなく、樹木を生かした建物配置や、沢一本を残して桜草などを極端な環境変化から救うことも出来、そしてこのような心があれば化学物質過敏症(CS)家族を他へ移住させるような言葉がでたりこの場所へ何か建設しようとすると「あなたの家があることが必ず問題になる」などという町のリーダーとして本末転倒な言葉は間違っても出てこないでしょうに。。。

町民の静穏な暮らしと開発とのバランスは、どこの首長も頭を悩ませるものです。
しかし、わが町ほど、言うこととやることのギャップがあるのも「めずらしい」。
ご本人が気づいているのかいないのか、周囲の管理職、議員、少数の利益集団が、ますます「裸の王様」を仕立てていっているという感じもします。

今回、町議員選挙で買収事件が発覚し、逮捕者も出ました。もう慣習のようなものです。議会の自浄力はいつ出てくるのでしょう。
「町民としてはずかしい」と匿名電話が私にかかってきました。
私は「膿を出し切らせないことのほうが恥ずかしい」と申し上げました。

2年前の産廃問題のときから、その背後関係について事実として知っています。
しかし、私たちは警察でも探偵社でもありません。私たちが知っていることは当然そういう仕事の方々は知っているのでしょう。知っていて動かないのならば、
なにか彼らなりの後々の理由あってなのでしょう。

私たち普通の町民は普通の感覚で、「これはおかしい」「法基準を守ることは最低限の責務であって、自然や生活を破壊しないようにカジ取りすることが町長の役目」と言い続けることが、いつかきっと素晴らしい雫石の町をこれ以上破壊せずに未来につなげていけるのだと信じています。
私たちの会はそういうものです。

いつかどこかで<町民ですが>さんとお会いしているのかもしれませんね。
サクラソウなどのお花見会をしたいなあなんて思っています。ご参加くださいね。
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秋田の山は? (ゴジラッコ)
2007-07-05 13:45:58
 工場建設予定地では、ひっそりと息づいていた生きものたちが、キャタピラで踏み潰されてしまいましたね。

 で、一つ気になることがあるんですが…
川井林業さんは、秋田から原木を買い付けていらしたと聞いています。
 
 原木を切り出した秋田の山は、今どうなっているんでしょうか。

 きちんと次の苗木が植えられているのでしょうか。それとも、まさか丸坊主にされたままなんて…そんなことはないでしょうね。

 原木を一体どれ位の価格でお買い上げになったのか…工場予定地ばかりでなく、雫石の山がさらに丸坊主になって、植林も出来ないってことにならないかと心配してしまうのは、考えすぎでしょうか。
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そこが気になるところですね (発行人)
2007-07-05 16:00:13
ゴジラッコさん、コメントありがとうございます。
そうなんですよ、そこが気になるところです。
結論的に考えすぎであってくれれば良いのですが。。

国産材がいまなぜもてはやされているか、という事情も私達なりに知っておく必要があるでしょうね。

先日、日本経済新聞に関連記事が載っていました。
輸入材の高騰、中国はじめ需要の急増、保護面からの伐採量の減少Etc…。

企業は経済感覚なしでは活動しませんから、いま国産材にシフトしているのは、手っ取り早くいえば安いから。(川井林業買い付けで原木市場価格が30~40円上がったのだとか。その位あがると、林業農家も切り出して売ろうか、と腰を上げるんだそうな。)
(それに加え、いま日本では「国産=安全」のイメージがありますから、ひところ「再生紙名刺」とわざわざ印刷が流行ったように「国産材=あんしんあんぜん」が実際に雫石の広報などでは流されています)

日経新聞では、今後、国産材も次第に高くなっていくだろう、しかしそもそも国内産は加工用原木向きではないので、価格が輸入材と同じようになれば、便利な輸入材に再びシフトする可能性を指摘していました。

そうすると…、この誘致問題を知った結構な数のその道の人々が「なぜ内陸部に?」という疑問も「あり」になってきます。
なぜ?はいっぱい出てきます。自治体とのつながり面でも疑問が出ています。

『林業活性化』は、おっしゃるように、
「丸坊主にしない、させない、末端林業家の後継者問題、苗を植え、育て、切り出し、利用し、再び何十年後の成長を想像し育てていく」
この循環視点を地元が(行政が)しっかり実行していかないと「丸坊主」にしっぱなし!という心配が現実になっていくのでしょうね。

紫波町、住田町などで実行している木材の地産地消、公共建築には地元木材を!などという具体例や、自然学校で子供たちに植林の大切さと実行を教えてゆくシステムも見習うべきことのように思っています。
<森を育てることが豊かな海を育てることになる>

このような視点が、雫石町の「林業活性化」とか「雇用確保」なんて言葉の裏づけとしてあったなら・・・
あああ、、、
そう思うと、キャタピラでつぶすような造成工事はしない、させない、だったでしょうに。
悔やまれます。
「丸坊主」にしたままだったら、「林業活性化」ってなんだったのよ?
ということになるわけで、自らの首を絞めることになるわけですが、
その前に、末端林業家の首が生活苦にさらされることになりますね。
「林業活性化」が一民間事業者の「利益」のことだった、なんて。

秋田の山を知っているひとを探してみます。
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追伸(訂正・補正) (発行人)
2007-07-05 17:18:00
ちょっと電話して(商工観光課長に)聞いてみたところ

(川井林業買い付けで原木市場価格が30~40円上がったのだとか。)
は記憶違いで、
「一本あたりの買い付け価格が300~400円上がれば、その位あがると、林業農家も切り出して売ろうか、と腰を上げるんだそうな。」

また、町の森林伐採は「植林までサイクルに入れて実施している」とのこと。(町長施政方針演説はこのあたりには何も触れていませんでしたから、おおまかだったわけですね)

「環境配慮」の企業誘致の現実が、時間外騒音や希少種の“事業に支障の無い範囲での保全策”の名の下での十分な調査をしないままの一部移植強行でしたから、まあ良かったわ♪と喜ぶのは現実推移をよく見てからとなるのはもちろんです。

尚、8月まで原木搬入を止めているという原木置き場(地目原野)に搬入済みの原木量は約二か月分(1ヶ月あたり原木量1万立米計画)とのことです。
秋田、下北、盛岡(岩手県森連)からのカラマツと杉。

少し前に「クローズアップ東北」(NHK)で、林業の現状が放映されました。このビデオを役場担当課長にお見せしたいと思っています。

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