安倍元首相の狙撃殺害事件後、どうしても連想してしまうのが、
事件が起きたのは、今から41年も前の、1981年3月30日のことだったんですね。
大統領専用車に乗り込む直前だったレーガン大統領(当時70歳)に向け、
至近距離から6発の銃弾が発砲されました。
大統領は専用車の車体に当たって跳ね返った弾丸を左胸に受けましたが、
緊急手術により弾丸は無事摘出され、
事件から約3週間後には公務に復帰できたそうです。
【 画像引用元: AL.COM 】
大統領の他にも3名が撃たれました。
警護の警官1名とシークレット・サービスの1名は幸い軽傷でしたが、
頭部を撃たれたブレイディ報道官(当時40歳)は重傷を負って左半身不随となり、車椅子生活を余儀なくされ、
【 画像引用元: AL.COM 】
2014年8月4日に73歳で亡くなられたそうです。
ご冥福をお祈りいたします。
犯人は、当時25歳だったジョン・ヒンクリー。
すっかり忘れていましたが、そういえばこの男は、女優ジョディー・フォスターの偏執狂的ファンで、
自分をフォスターに印象づけたい一心で大統領暗殺を決行したのでしたね。
『精神の病により責任能力が無い』 とされて無罪になり、精神病院に強制隔離入院されていましたが、
仮退院を経て6年前の2016年8月に釈放され、その後は母親と暮らしているようです。
ヒンクリーは現在67歳。
社会復帰した以上、本当に精神病が完治していることを、心から願います。
レーガン大統領暗殺未遂のシーンはテレビ中継されていたので、当時繰り返しニュースで流れていたのを覚えています。
YouTube にもあるかな?と捜してみたら、ありました。
Reagan Assassination Attempt - YouTube
今ひさしぶりに見返しても、警備要員たちの迅速さには感嘆します。
最初の銃声が聞こえるやいなや、瞬発的にかばって囲むようにしながら大統領を車に押し込み、
あっという間に走り去りました。
銃撃者は一人とは限らないので、大統領の無事を最優先させての行動でしょうね。
さすが銃社会のアメリカ、よく訓練されているなと改めて感心します。
その一方で、安倍元首相が銃撃された現場では・・・
最初の銃声と二発目の銃声の間には、約2秒の間がありました。
その2秒の間に警備要員の誰かが、安倍元首相にタックルして地面に伏せさせていたら・・・
上半身に当たっていたという弾丸は避けられ、おそらく安倍元首相の命は助かっていたことでしょう。
もちろんこれは、後知恵バイアス。
安倍元首相が身を伏せていたら、山上容疑者は銃口を下げて2発目を撃っていたかもしれません。
また安倍元首相が身を伏せることによって、銃口と安倍元首相の延長線上にいた別の人間に銃弾が命中していたかもしれません。
実際かなり離れた後方のビルの壁にも銃弾が当たっていたようですから、現場で撃たれたのが
安倍元首相のみだったというのは、奇跡に近い 『不幸中の幸い』 でした。
安倍元首相が尊い命を犠牲にして明らかにしてくれた、警備の難しさとか問題点とか。
今回の事件を教訓にして再発防止に役立てることが、
いちばんの供養になると思います。
若者の政治離れが懸念される中、安倍元首相の死を悼む人々の中に
若い世代の一般市民が多く見られたのは、こう言っては何ですが、嬉しい驚きでした。
安倍元首相、なかなかに愛され慕われておられたんですね。
安倍元首相のご冥福を、あらためてお祈り申し上げます。