今回は、強姦の冤罪事件の文末でちょこっと触れた、信じられないニュースについて書きますね。
でもまず始めに、ネットであれこれ読んでいて知った、
イギリスでの、冤罪で収監された人の無実が証明された場合の、補償金の最高額について。
(1ポンド=180円で換算しています)
収監期間が10年未満の場合: 50万ポンド (約9千万円)
収監期間が10年以上の場合: 百万ポンド (約1億8千万円)
《 すみません!最初に投稿したとき「補償金の最高額」というところを見落として書いていたので、
最高額という言葉を追加し、誤解して書いていた部分は削除しました。 》
では、本題の、信じられないニュースに入りましょう。
冤罪で収監されていた人が無罪となった場合、もちろん補償金が支払われるわけですが、
収監中は住居費も食費もかからなかったため、(シャバにいたらかかっていたであろう)「生活費が浮いた」と見なされ、
『その分を補償金から差し引く』 という規則のことです。
中世ならともかく現代のイギリスに、こんな馬鹿げた規則があったなんて!
強姦の冤罪で17年間収監されていたマルキンソンさんは、模範囚だったため、
2020年12月にようやく仮釈放されました。
その後、チャリティー組織 APPEAL の努力で、事件の証拠品から別の男のDNAが検出されました。
新たな証拠を基にAPPEALが再審請求をしたのが、2022年4月。
マルキンソンさんの無実が法廷で認められ、完全なる潔白が証明されたのが、
つい先月の、2023年7月26日のことでした。
ようやく完全に、自由の身になれたマルキンソンさんですが、現行の規則では、補償金から
『17年間に浮いた生活費』 を差し引かれることになってしまいます。でも、ご安心を。
そのことがメディアで騒がれると、首相や国会が反応し、この馬鹿げた規則は5日前の8月6日に、
無事破棄されました。
Andy Malkinson: Living costs deduction scrapped for wrongly convicted - BBC NEWS
過去にこの規則が適用されたことは、ほとんどなかったようなのが、せめてもの救いです。
てか、この規則の言い出しっぺの顔が見たいわっ!
《 次回記事につづく 》