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HALクリニックの診察室から

Human Active Life…新潟で心臓血管外科のクリニックを開設した医師のひとりごと

下の血圧(拡張期血圧)が高いと悪いの?

2019-06-18 19:19:08 | 健康
 ときどき患者さんに質問されます…

「下の血圧(拡張期血圧)が高いと悪いんですか?」

これはいろいろな要素があるので答えるのが難しいのですが…



年齢とともに「上の血圧(収縮期血圧)」が直線的に上がりますが、
「下の血圧(拡張期血圧)」は最初は「上の血圧(収縮期血圧)」とともに
上昇しますが、高齢になると下がってきます
だから、下の血圧(拡張期血圧)が高いと悪いとはいえないのです。
「上の血圧(収縮期血圧)」と「下の血圧(拡張期血圧)」の差を
「脈圧」と言います。
高齢者では「上の血圧(収縮期血圧)」が高いのですが
「脈圧」が大きくなるため、「下の血圧(拡張期血圧)」が下がります。

「脈圧」が大きくなる原因としては、「血管が硬い(動脈硬化)」か
「大動脈弁閉鎖不全症」があります。
後者のような弁膜症はそれほど多くないので、「脈圧」が大きい原因は
一般的には「血管が硬い(動脈硬化)」ということになります。

だから、「下の血圧(拡張期血圧)」だけをみるのではなく、「上の血圧(収縮期血圧)」
や「脈圧」をみないと判断できません。


高血圧が気になる方は、まずは血圧を測って「上の血圧(収縮期血圧)」が
高いかどうか
をまずは重点的にチェックしてみてください
「上の血圧(収縮期血圧)」が高くて「脈圧」が大きい場合は、
動脈硬化が大きいと考える必要があります 
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