hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

思考力を鍛える 後半

2012-04-25 | スキルアップ 文章力
昨日に続いて、「思考力を鍛える」について考察する。

引用は、斎藤孝著『原稿用紙10枚を書く力』から行う。

本日は『第1章:書くことは考える力を鍛える、第2節:思考力を鍛える』の後半から。

『私(斎藤氏)は1時間半程度の講演する機会が多い。講演しているときには、文章における構成・章立てや節立てを意識しながら話している。
頭の中にそうしたイメージがきちんと出来るようになると、かえってライブな感覚で寄り道もしやすくなる。
そういう構築がないままに話すと、自分でも話がどこにいくかわからない。それでは聴く方もすぐに退屈する。
講演者が何も見ないで1時間半程度話をし、人に意味があったと思わせることができれば、それはかなり水準が高い話である。
私(斎藤氏)がきちんと構成されて意味がある話ができるようになったのは、これまで論文を大量に書くというトレーニングを重ねてきたからである。
文章を書くように話すことを意識することによって、講演で内容のある話ができるようになった。』

将来、プロの講演者を目指す私にとっては、大きなヒントである。講演者としてスキルアップするためには大量の意味のある文章を書くことである。
その結果、何も見ずに1時間半程度の講演をこなすし、含蓄のある話ができるようになる。
まさに、私が目標とする境地である。
そのスキルを身につける一貫として、このブログを始めたわけである。


『文章を書く力がつくことは、内容のある話ができるようになることでもある。なぜならば、それは考える力がつくからだ。
書くときには、どれだけ自分の考えに意味があるのかを確認することがポイントになる。それによって、書くこと自体が考えるためのトレーニングになる。』

私は、経営者や管理職さらに若手ビジネスマンの前で話したいと考えている。
私がもがき苦しんだスキルアップの方法などの体験を話すことで、スキルアップのトレーニングの重要性を理解してより良い人生を歩んで欲しいと、考えている。


続いて引用するのは『書く力をつける読書』である。
『「書く力」「書き言葉で話す力」をつけるためには、「読む」という行為が絶対に必要である。
良い文章を書ける人は、膨大な量の本を読んでいる。ただ無目的な乱読ではなく、「書く力」をつけるための本の読み方である。』

私も無目的に乱読し、本の数だけ競っていた時期がある。
その時の読書は、頭の中に何も残っていない。
良い本に対しては、一回目は流して全体像を把握し、2回目からは考えながら読む必要がある。今、ドラッカー氏の「マネジメント:エッセンシャル版」を読んでいるが、2回目、3回目と読むに従い、その都度新たな発見がある。
やはり、考えながら読むことで、思考力アップにつながることを実感している。


『ビジネスマンの立場も二極化されることが予想される。
考える仕事、すなわち企画してそれを実行する、あるいはプロジェクトをつくって遂行していく能力のある人は正社員として会社の中核となる。
一方、それ以外の「代わりのきく職種」はアルバイトや派遣社員で構成されるようになるだろう。』
『考える力があるかどうかが、その人の人生を大きく左右するようになる。これは書く力をつちかって考える力を身につけることがますます重要になるのだ。』

まさに、先日ブログに書いたファーストフードの店員である。
ぜひ、考えるスキルを学んでもらい、「雨の日」には、臨機応変に顧客対応をしてもらいたいと願いう次第である。

さらに、このことは、若手社員教育のメニューに加えたい。
入社当時は、みなやる気満々で頑張っているが、3年、5年すると、大きな差が現れる。
原因は、トレーニングの差である。スキルアップのトレーニングをどれだけ一生懸命やったか、その結果だと思う。
ぜひ、若い人には考える訓練を、継続的にしてもらいたい。


『企画書を書くときに問題なのは、書式や形式の問題ではない。
大切なのは企画書の中身、企画そのものに意味があるかどうかである。
企画そのものに意味を持たせるには、テーマをしっかりと考え抜く力が必要となる。
提示の仕方が問題ではなく、企画自体の練られ方が問題なのだ。「練る」とは、頭の中であらゆる状況を設定して、人が疑問を持つようなところはすべてクリアにした上で、シンプルにわかりやすい案にまとめ上げる作業である。
他の人がいくら考えても代替案がそう簡単に見つからないところまで追い込んでいく「考える力」が必要なのだ。
この粘り強さも「書くこと」で身につけられる。』


今考えると、「内部監査報告書」を書くことで、かなり鍛えられたと思う。
内部監査は、年間50回くらい行なっていたが、その半分の25回は私自身が主任監査員としてその都度報告書を作成していた。さらに九月期と三月期には全体総括も当然行っていた。

その結果、1回に書いた文字数はどのくらい書いたか定かではないが、約10年間続いたことを考えると、かなり思考力アップのためのトレーニングをやっていたことになる。


今考えると、社会人の大半を考える時間に充てていたのかもしれない。

もしかしたら、「考えること」が、私の強みかもしれない。

このことは、今日気づいたことである。