hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

『人間発見』から学ぶ

2012-04-12 | 企業経営
日本経済新聞 4月12日夕刊 
人間発見「カレーハウスCoCo壱番屋創業者 宗次徳二氏』より

本日の記事には、ビジネスに必要な3つのテーマが書かれている。

一つ目は、顧客ニーズのとらえ方
二つ目は、事業の秘訣はパートーナーの存在
三つ目は、成功の秘訣は地域に密着し地元の人に信頼してもらうこと


一つ目の『顧客ニーズのとらえ方』について

一般の多くの飲食店は、一定量で均一が常識であろう。
しかし、壱番屋は常識と全く異なる。
「ごはんの量やルーの辛さ、カツのトッピングを自由に選べる」とのことである。
ご飯の量は、300gを標準に100g刻みで増減できる。
カレーの辛さは1辛〜10辛までの12段階である。
親子連れなどでは、大人と子どものニーズは当然異なる。
壱番屋のやり方であれば、親子全員のニーズを満足する。

多くの飲食店は、自分を中心に物事を考えてメニューを決めていると思う。
しかし、壱番屋は、顧客のニーズを踏まえてメニューを決めている。

顧客中心に考えることにより、新たな提供方法が生まれる。
まさにイノベーションである。

提供方法や提供時間に着目することでイノベーションが生まれる。
「宅配便の時間指定配達」や「レンタルビデオのネットで注文し、郵便ポストへ返す」
などは、独身サラリーマンのニーズを捉えている良い事例である。


三つ目の『成功の秘訣は地域に密着し地元の人に信頼してもらうこと』について

通常、新規にお店を出す場合、市場調査を行う。
時間当りの人通りや競合店調査を行う。
しかし、壱番屋の1号店は、立地が悪い裏通りとのことである。
記事には、
『夫婦2人で助け合いながら額に汗して働く姿は近隣の人に必ず届く。
「あの夫婦は頑張っているから応援したい」
そう思ってもらえれば多くの人が店に通ってくるようになり、いずれ固定客になる。』
このことは、実体験から学んだ教訓だそうである。

また、『商売の基本は夫婦二人三脚である。
フライチャイズ契約を結ぶには、夫婦2人で運営することが条件である』

経営書には書いていない(?)素晴らしい活きた教訓である。


ドラッカーは『真摯さを絶対視して、初めてまともな組織と言える』
この『真摯さ』の解釈も様々あるが、公明正大さと言えば良いかもしれない。
『真摯さ』も「公明正大』は、人間として信頼されるための条件である。


壱番屋創業者のように、夫婦で額に汗を流し、正直に働くことで、信頼を得てビジネスを成功させたことは、ビジネスの素晴らしい手本である。

本当に、日本経済新聞:夕刊の「人間発見」は、ビジネスを行う上で活きた教科書である。
今後も気づいたことを書いていきたい。