白亜45会HP管理人

白亜(白堊)45会は、岩手県立盛岡第一高等学校昭和45年卒業の同期会です。

原子力工学者は物理を知らない?

2011年03月22日 22時31分59秒 | 雑記
また原発事故関係です。

情報が少ない中、核物理学者も何が起こっているか検討を続けています。
犠牲者が2万人を超え、3万人にも達するかもしれない津波災害に心痛めるのですが、日本の将来を考えると、原発事故をどのように収束させられるかが国際的に決定的な意味を持ちます。

単に検討するだけでなく、大阪地区の若手を中心に数10人が放射線モニタリングにボランティアで福島県に行ってます。

原発から離れた場所における放射線モニター(食品も含めて)から多くの事が分ってきました。情報開示が十分ではないので、細かな議論はできません。しかし、使用済み燃料ではなく、炉心の核燃料が漏れているのは100%確実です。問題は、これ以上の漏れをどのように避けるか、ということです。使用済み燃料ももちろん冷やす必要はありますが、原子炉のどこから核燃料が漏れているかを知ることが非常に大切です。ヨウ素は半減期8日ですから、1年後には12ケタも少なくなります。使用済み燃料からの漏れであればセシウムと比較してヨウ素は圧倒的に少ないはずなのです。(ちなみにチェルノブイリの場合はヨウ素とセシウムの比は約10:1で、福島での測定とほとんど同じです。)原子力工学屋は分っていないのか・・・あるいは「言ってはいけない」のか・・・いずれにせよ、科学者としては失格です。

ついでに、「健康には直ちには影響ありません」のフレーズにも一言。高レベルの放射線の影響は分っています。7シーベルトあびると100%死にます。4シーベルトで半分の人が死ぬ、と言われています。JCOの事故の場合も7以上あびた2名は死亡し、4の人は生きています。

それでは、低レベルの場合はどうか?「確率でしか言えない」従って「可能な限りあびないように」というのが基本です。健康に影響が全く無いわけではありません。喩えるなら、ヘビースモーカーでも肺ガンにならない人もいれば喫煙しなくとも肺ガンになるひともいる、ということです。今の放射線レベルでは確率の増加は無視できるほど小さい、というのはその通りですが、今後「漏れ」が続くようであれば考えなければいけないレベルになってしまう可能性はあります。ただ、最悪の場合でも100km離れていれば影響は無視できるほどに小さいと思っています。



来年度の授業はスケジュール通り

2011年03月22日 21時31分04秒 | 大学
久しぶりに、原発事故以外のテーマです。

3月19日の卒業式の中止に続いて、4月の入学式も中止決定。
東北地方の大学だけでなく、首都圏の大学の中にも5月授業開始を検討中、という新聞記事を読んで、我が大学はどうするかと思っていましたが、入学式は中止するが授業は予定通り行う、ということです。

計画停電が続いた場合にどうなるかわかりません。野田キャンパスでは「計画停電」による停電は今まで一度もないようです。4月中は「計画停電」が続くでしょうから、その間に停電にならないとは限りません。東武野田線が運休すれば大部分の学生・教師は出てこられません。どうなることやら・・・