今週のアエラ(正式には明日発刊かな)の内田樹の記事のタイトルに「供犠」の文字があった。全く初めて聞く言葉だったが、皆さんはご存知でしたか?
宗教からきている言葉のようで、ネット辞書によれば「いけにえの儀式」を指すらしい。
内田樹の記事のタイトルは「供犠が持つ暗黒の魅力」となっていて、「諸悪の根源」を何かに求め、それを除去することで「全てが解決される」という考え方を「供犠」と呼ぶ、と書いてある。「いけにえの儀式」は確かにその一例であろうが、本当はもっと広い意味を持っていると考える方が正しいように思える。辞書の限界かもしれない。
橋下大阪市長のやり方を「供犠」と言ってるのだが、その通りだと思う。小泉元首相と通じるものがあり、人気があるのはまさに「暗黒の魅力」のためだろう。小泉だけが悪かったとは思わないが、本質から外れた改革が今の日本の閉塞状態の原因の一つであることは間違いない。物事を単純化するのは「自然科学」に任せてほしい。人間社会は複雑なのに、それを単純化して分ったつもりになるのが一番困ったことだ。いずれにせよ、橋下人気が続くようだと大阪はもっと大変なことになるに違いない。