外国にいる時は、原則、日が暮れてから外を歩かないようにしているのだが、大学内や周辺に関する限り夜の早い時間帯は安全なようだ。
私としてはめずらしく夜8時頃買い物袋をぶらさげて構内をてくてく歩いていると、れいの赤い星がついている古い講堂に灯りがともっていて、小雨の中で幻想的に煙っていた。そして、マライヤ・キャリーの曲が聴こえる。のぞいてみると、中は完全にライブ会場になっていた。満席の客席には5百人くらいの学生たちが風船を持ったり舞台に声援をおくったりしている。歌のコンテストをしていて、舞台美術も凝っていて、司会者もそれらしく着飾って司会をしている。いっしゅんTV番組の撮影かと思うほどさまになっていた。
夜のイベントが盛り上がるのは、ほぼ全寮制状態だからこその利点なのかもしれないなーと思ったり、やっぱり大学生だけあって、このイベント運営力はいっぱしの大人だなーと感心したりしながら、私も客席に混じって大学生時代に戻ったような気分を味わった。
この講堂では週末の3日間は、夜6時から映画を3本続けて上映している。もちろん無料。3本の内訳は、韓国映画、ハリウッド映画、中国映画の組み合わせが多い。