そよかぜ日記

写真、メモ、日常のできごと etc. 拡大できる写真も、あちこちに

友ヶ島

2013年06月23日 | 自然

   友ヶ島灯台


   友ヶ島からの眺望(由良瀬戸を行く船と淡路島)

 少し記事にするのが遅くなりましたが、6月15日に大阪市立自然史博物館友の会の月例ハイキングで友ヶ島に行ってきました。
 友ヶ島は大阪府と和歌山県の境と淡路島の間に位置しています。 明治時代に外国艦隊の大阪湾への進入を防ぐ目的で砲台等が造られ、第二次世界大戦までは要塞施設として一般人の立入は禁止されてきました。 その後、瀬戸内海国立公園に指定され、観光開発が行われましたが、採算が合わずに中止されています。 結果として、海の影響が濃く出た自然豊かな林の中に砲台跡等が点在し、加えて観光開発時に島に放たれたタイワンジカ、タイワンリス、クジャクなどが野生化している、変なおもしろい自然が広がる所となりました。 特に鹿の影響が大きく、奈良公園などと同じく、林は鹿の口の届く高さまでの葉が少なく見通しが効き、鹿の嫌う植物が多く見られます。
 これらの動物は、タイワンジカの糞やタイワンリスの松ぼっくりをかじった後などはたくさん見ることができますが、野生化していますので、簡単には姿を見せてくれません。 今回のハイキングでは、多人数であったこともあり、タイワンリスを2回見ただけで、写真に撮ることもできませんでした。



 友ヶ島へ行くには、和歌山県の加太から1日4往復の船(上の写真)しかありません(3月1日~11月30日)。 この船も、早朝や昼の便は利用し難いでしょうから、大阪などからの日帰りでは、ほとんどの人は加太港11時発の船で渡り、友ヶ島16:30発(最終便)の船で加太に戻ることになります。 なお、4月28日~5月6日と7月20日~8月31日の期間は、臨時便の加太港10時発や友ヶ島15:30発も利用できます。(時刻は変更になる可能性があります。)


   和泉層群の地層(虎島)

 友ヶ島は、地ノ島、神島、沖ノ島、虎島の4島からなりますが、行くことのできるのは沖ノ島と、潮が引いた時のみ渡れる虎島だけです。
 沖ノ島の北東地域には、ヒトモトススキ、テツホシダ、イワタイゲキなどの植物が見られるのですが、今回のハイキングでは、砲台跡などの多い南西地域のみを回りました。
 NHKテレビ「えぇトコ」(近畿地方2府4県向けの紀行番組)の2013年5月17日(金)20:00~20:45(6月19日(水)15:15~16:00に全国放送)でも友ヶ島が紹介されていましたが、砲台跡や地下の広い弾薬庫跡、レンガ造りの兵舎跡など戦争遺跡の非日常的な空間が島の新たな魅力になり、若者たちにも人気スポットになってきています。 しかし戦争遺跡の写真は他のブログなどでもたくさん載せられていますので、ここでは省略し、友ヶ島で見た植物や動物などのいくつかは、「そよ風のなかで」に載せていく予定です。