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ねがうこと、ゆだねること

『ソフィ カル 最後のとき/最初のとき』展

2013-04-04 | art
原美術館にのソフィ カルの2つの作品が来ている。

第12回イスタンブール ビエンナーレ(2011年)で
話題を呼んだ「最後に見たもの」(2010年)、「海
を見る」(2011年)の2作品。ともにイスタンブール
で撮影した写真と文章で構成されていて、見えること、
見ることへの物語が展開する。そう、彼女は物語の人。

『海を見る』は初めて海を見る人々の表情を捉えた映像。
イスタンブールは港町。ここで書いたけど、イスタンブー
ルを面白くとる写真家が多くなっている。でもソフィカル
は誰とも違う考え方でこの街を撮った。

内陸部に住むトルコ人をイスタンブールに連れてきて、キャ
ロリーヌ・ シャンプティエ監督に依頼し、彼らが海を初めて
見る様子を撮影。



子ども達は無邪気に海と戯れるんだけど、大人はじっくり
海に向き合う。内陸部に住んでたって海を見にいくことは
容易かもしてない・・なのに大人になるまで海辺に行かな
かったのはなぜだろう。



そうした社会性の問題が海の不在で湧き起こる。それ以上に
興味をひくのが、初めて見る海ってどんな風に感じられるん
だろう。波打つ音だけが静かに広がる。



『最後に見たもの』は失明した人々を取材して、最後に見た
ものを話してもらった時の撮影と、その最後のものを再構成
しようと彼女が撮影した写真と文章による構成だ。



これはひとつひとつ、深い。最後だけでなく見ていた世界は
何度もなんども思い返してるだろうって思うし、目が見えなく
なるってどんなに大変だろうって想像する。もし目が見えなく
なったらといいうイフが自分に響くし。

耳が聞こえなくなるのも嫌だけど、目が見えなくなると、
仕事も遊びもまったく変わったものになるから。



6/30まで。写真は彼女のFACEBOOKや他から。

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