やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

清里フォトアートミュージアム・続き

2013-11-29 | photo
昨日に引き続き、清里フォトアートミュージアムのこと。
面白い運営形態になってるけど、写真家・細江英公さんが
開館以来の館長をされていることが大きそう。


細江英公さん 2013年4月  清里フォトアートミュージアムにて

活動軸は、①企画展②写真賞③収集;

①企画展

国内外の写真に関する企画展が年3回開催。過去の企画
展リストはここに。自然をテーマにしたものが多いかも。
行った時も、「森ヲ思フ:ウィン・バロック、志鎌猛、
宮崎学の写真」展をやっていて、山尾三省の詩を多く
引用していたのが印象的。



森について

森は
土と樹々をかかえて
永く沈黙しつつ 生きている
人は その森に帰る

森は
ひとつの大きな闇であり
慈悲である
人は その森に帰る

森の底には
水が流れている
その水もまた 森である
人は そこに帰る その森に帰る

山尾三省

②写真賞

35歳以下対象の「ヤング・ポートフォリオ」賞は、若い写
真家を表彰するだけでなく、作品を積極的に購入していっ
ているのがとてもユニーク。

完成度は高くないが、独創的で表現意欲の高い作品を美術
館が購入することによって、若い作家に勇気を与えたい。

購入作品数も半端なく、年間約2~300点だそうだ。日本だ
けでなく、世界から。そのデータベースには写真家の所在
地が記されている。(2006年度から2012年度までの全作品。
開館以来のは来春完成予定とのこと)


ロドリゴ・マアワド メキシコ 2009年

作品をちょっと見ているだけでも、多種多様な表現が楽しい。
選考査員は細江さんを中心に時々変わる。来年は森山大道さ
ん、瀬戸正人さんと細江英公で行われるそうだ。

③収集

「生命(いのち)あるものへの共感」というメインテーマの
もとにコレクションは7900点以上になります。そのうち、
ゼラチン・シルバー・プリント(銀塩写真)、ダイトランス
ファーなどの1900年以降の作品が約3200点。」

2009年に学芸員・田村泰男さんがインタビューに答えてはる。
写真家が自らプリントした写真を収集しようということ、その
質も量も高いこと。


エミール・コンスタン・ピュヨー 無題 1900年頃

いっぽう、開館10年の時点で、会員用宿泊サービスやレストラ
ン営業をやめている。ライブラリーの写真集は過去のものが充
実しているけど、近年のものは弱い。運営上の選択と集中が行
われている印象。

Facebookは充実。冒頭の館長の写真もこちらから。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿