やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

東・野村家と京・茂山家の狂言

2011-09-23 | art
関東の野村家と関西の茂山家の競演による
三鷹市主催の「東西狂言の会」は何年目に
なるのだろう・・前から10番目でいい席。
ちらほら着物姿の女性も。

今年は野村万作が大名を演じる「昆布売」
(写真左)、茂山あきらが太郎冠者を演じる
「鐘の音」(写真右)、そして野村萬斎が
山伏の「茸(くさびら)」。筋書きはサイトなどで。


冒頭に萬斎が登場。出しものの解説が
あるんだけど着物姿で立ち姿の「形」
と「声」に狂言モードがたかまる。

狂言は科白、物語、形などどれを
とっても楽しいけど、なんせ好きなのは
その身体から発せられる声。
独特の発声方法に魅了される。



一つ取り上げるとしたら「茸(くさびら)」。
萬斎によれば海外公演でよく演じるそうだが、
父=万作が70年代アメリカでやったときは、
新聞にベトナム戦争の批判という評が掲載
されたそうだ。

山伏がおまじないを唱えれば唱えるほど
茸がどんどん増えてくる話だけど、圧倒的な
兵力と武器を投入しても増えてくるベトコンと
そして茸が傘をかぶった出で立ちもベトナム人と
だぶって見えたのかもしれない。



狂言は鏡。見る人のありようを写す鏡と、
萬斎は言う。クスリの投与によって耐性が
強くなった菌=茸を考えてしまった。
いくら投与しても強く増える一方だ。
山伏がドクターに見えなくもない。

またNHK教育で萬斎が演出かつ主演の
「にほんごであそぼう」のたくさんの
出演者たちの源はいっぱい増えてくる
茸の出演者にダブって見えたり。

いろんなことが頭をよぎりながら
狂言ワールドを楽しんだ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿