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ねがうこと、ゆだねること

NHK ビッグデータによる311の行動

2013-03-03 | 環境
ハードやソフトの進化に加え、ソーシャルメディアの発達や
浸透によって、情報量が飛躍的に増えているが、そういった
増えた情報群のことをビッグデータと言うそうだ。

311の震災時の人々の行動を、ビッグデータを解析すること
によって明らかにしようという動きが官民あげてあるそうで、
東日本大震災ビッグデータワークショップ - Project 311 -
と呼ばれる活動。途中報告の番組がNHKスペシャルである。



個人個人の様子は、メディアやソーシャルメディアなどを
通じて発信されてきたけど、それだけではわからない、人
々の行動の実体が解明されつつある。

たとえば、携帯電話やカーナビの位置情報を時系列で追って
いくと、人々や車がどう動いたかがわかる。地震発生まで、
普段の活動で異動した人々が、地震発生後、動きをとめ、や
がてまったく別の動きをしていく様子を伝えていた。

印象的だったのが次の3つ;

1)沿岸部の津波浸水地域への流入人口が増加

すべてではないが、多くの津波浸水地域において、山側へ逃
げる人々よりも、海岸部へ流入していく人たちの方がはるか
に多いことには驚かされる。

海岸部の住居等に大切な人や物を一旦ピックアップに行って、
それから山に逃げようとして間に合わなかったケースが多い
ことを示している。

2)沿岸部の避難建物へ逃げて津波に飲み込まれるケース

石巻で顕著だったが、沿岸部にある近くの避難所へ逃げて、大
丈夫とおもった人々が多かった地域もあったそうだ。避難所に
指定されているところまで行けばもう安心と思い、山に逃げな
かった人々が多くいることがわかる。


地震直後の石巻市の推計人口分布

中には陸の孤島になっても助かった人もいるが、津波にのみ込
まれた人達も多いことがわかる。

3)車の大渋滞

1時間で数百メートルしか動かない場所が多くあったそうだ。
震災時で多くの人が、自宅からも出先(仕事場や買物場)か
らも一斉に車で逃げたことが示され、沿岸部の道路が車で埋
まって大渋滞になったことがわかる。


石巻市渋滞マップ(3月11日15時)

たまたま脇道にでれたたので難を逃れた人が番組で紹介され
ていたけれど、多くの車が津波の犠牲になる。

追伸。本番組の阿部博史ディレクターの取材ノートがサイト
にあったので、ここにリンクを


震災当時の推計人口分布