Buckhalter完全復活

　プレシーズンゲーム4戦目のPIT戦は16－7で勝ちました。

　オフェンスのファーストチームは2シリーズの登場になりました、最初のドライブは去年のリプレイのようなパスオンリーのオフェンスでした。途中サードダウンでディフェンスホールディングが有ったり、INTをチャレンジでひっくり返したりとすんなり行った訳ではないのですがFGにつなげました。2つ目のドライブは一転してCorrell BuckhalterのランとMcNabbのサックを繰り返しました、最後連続サックを奪われましたがFGで得点しています。2つのドライブともFGにつなげました、Brian Westbrookがいないことを考えれば上出来です。
　怪我で2年間記録無しのBuckhalterが7回31ヤードと良いランを見せています、パスでも4キャッチ記録しました。堅守のPIT相手ですし完全復活と言って良いでしょう。McNabbが3つサックを奪われ、スクランブルからロスタックルを受けたりもしています。中央へのランが出ていますし3－4対策のJamaal Jacksonは機能しているようですが、パスプロテクトには課題が残りました。単純に1対1でパスプロを破られたのか、JacksonのCとしての経験不足を狙われ複雑なブリッツを入れて混乱させたのかは分かりません。

　ディフェンスもファーストチームは2シリーズの出場でした。Ben RoethlisbergerとWillie Parkerのランパス織り交ぜたオフェンスにBAL戦同様にじりじりと押されFG圏内まで進まれます。そこでパスラッシュが機能し始め、インテンショナルグラウディングさせてからサック、INTと3つ連続のビックプレイで失点を防ぎました。2度目のシリーズはFG圏内の前でパントに追い込みました。
　やはり、アウトサイドのランとショートパスを組み合わせるオフェンスには対処出来無い問題点は改善されていません。アウトサイドのランで左右に振り回され、パスラッシュが届く前に投げられるショートパスでブリッツを入れさせない、Eaglesのディフェンスの欠点を突いて長所を殺す方法を取ってきています。
　
　詳しい事は分かりませんが、この試合でオフェンス最大の課題をクリアしています、3－4相手にランを出す事に成功してBuckhalterに目途が立ちました。ディフェンスも強化したパスラッシュでFG圏内から追い出すことに成功していますし、まずは満足するべき内容でしょう。

　
　セカンドチーム以降はとにかくランが出ません、これはプレシーズンゲーム緒戦のOAK戦以来継続され続けている問題点です。Ryan Moatsは6回11ヤード、Bruce Perryは5回4ヤードとお話になりませんでした。You TubeにTimmy Changファンが居るようで、毎試合サードチームオフェンスだけは全部見れるのですが、とにかくOLが押せていません。Winston Justiceは素晴らしいクイックネスで回り込もうとするパスラッシャーを駆逐し続けていますがランブロックで押す力は不足しています。Max Jean-Gillesは悪い時のShawn Andrewsそのもので、誰をブロックして良いのか分からないのか棒立ちになる場面が目立ちます、右側はカット候補の選手ですから言うまでも無く押せません。ランが出ないのはOLが酷すぎるからでRBの責任では無いと思うのですが、それでも2人合わせて10回15ヤードでは寂しすぎます。Buckhalterの復活でPerryは崖っぷちに追い込まれたと言って良いでしょう。
　Todd Pinkstonは1回4ヤードのみでした、ディープに走るスピードがどうなのかが知りたいのですがこれでは復活したのかは分かりません。
　ディフェンスはこれまたプレシーズンゲーム通じての欠点である、DB陣のデプスの薄さがこの試合でも出たようです。Charlie Batchにはパスを繋げられてTDを奪われていますし、Shane Boydにもパス中心のロングドライブでゴールライン前まで攻め込まれました。ST用の選手を使っているのでパスカバーよりもランサポートが好きな選手がDB（特にS)に多いのが原因だとは思うのですが、Brian Dawkinsも怪我が増えていますしパスカバーの出来るFSを1人見つける必要が有りそうです。

　ターンオーバーが無ければ多分負けて居たでしょう、それでもファーストチーム同士の戦いでは互角以上の結果を残しました。怪我人も今の所出たと言う情報が無いです、プレシーズンゲームとしては収穫の有る試合と評価して良さそうです。

Staley復帰？

　アキレス腱を痛めて出遅れていたTodd PinkstonがPIT戦に出場する事になりました。去年のミニキャンプでアキレス腱断絶の怪我を負いシーズンエンド、今年のミニキャンプも全部休み、トレーニングキャンプも3週間休んでいました。まだ練習に復帰して1週間経っていませんから試合に参加するのは無理が有るとは思うのですが、来週には一回目のカットが待っています、これ以上Pinkstonが使えるのか待てない状況です。PIT戦はセカンドチームで出場する予定になっていますが、ファーストチームでもローテーションの中で起用されるかもしれません。PIT戦ではディープに走れるスピードに衰えは無いかをチェックして怪我無く終わってくれれば十分でしょう。

　2年連続で椎間板の手術を受ける事になったGreg Richmondがシーズン中の復帰を目指して居る様です。手術＝シーズンエンドの筈でしたが、8週から10週で復帰出来る可能性が有ると執刀医から言われたようです。3年連続キャンプで怪我をしてIR入りしていますし、このままではNFLでのキャリアが終わってしまう瀬戸際ですから無理をしてでも復帰しなければならないのでしょう。

　2年前にFAでチームを去ったDuce StaleyがEaglesに帰ってくるかもしれません。PITでの2年間で17試合に欠場していて現在では3番手扱いになっています、高額の契約はある程度見直しをして居るようですがWillie Parkerがスターターに定着している現状では不良債権化しているようです。PITとしても2番手3番手をStaleyと争う若手には実績が殆ど無いですから、まだ放出すると決まっている訳ではないようです、言い換えれば若手が良い働きをすれば放出される立場と言う事です。放出された場合に取りに行くのかとなると、今度はうちのRBがあと2試合でどれだけやるか次第と言う事になります。結構FAで出て行ってダメだった選手がチームに帰ってくる事の多いチームですから、Staleyが帰ってくる可能性も有るでしょう。それでも、FA市場に出てからの話でトレードしてまで獲得に動く事はしないと思います。

RB最終テスト

　Stephen DavisがSTLを訪問してフィジカルチェックをしたようです。既に契約したと言う情報も有りますし、まだ契約はしていないとする情報も有ります。STLはMarshall Faulkが今シーズンはプレイしませんからRBのデプスが薄くなっています、そう考えればDavisと契約する可能性は有るのでしょう。
　Eagles側からすれば、PIT戦でRB陣を試してからと思っていたのでしょう。先日の三角トレードもそうですが、また先を越されてしまったかもしれません。Brian Westbrookのバックアップ達が能力・健康面で問題が無ければ補強の必要は無い訳ですから、PIT戦での結果の方に注目します。

　デプスチャートでKRでは1番手、RBは3番手に名前が有るBruce Perryですが、OAK戦の脳震盪のダメージとリターナーでJ,R Reedが再起不能といわれた怪我から復活した事でカットされる可能性が出てきています。RBのロスター枠4を考えるとWestbrook、Ryan Moats,Reno Maheまでは多分確定済みです、最後の1つにCorrell Buckhalterが入る可能性が出てきた事でPerryが弾き出されると言う推測です。ReedがKRとして使えるのならば、Maheを解雇してReedをPRで使った方が話が早いような気がするのですが、RB陣唯一健康でプレシーズンゲームでも（なぜか）結果を残しているMaheはチームに残る事になりそうです。

　ファーストチームに昇格しているBrodrick BunkleyがPIT戦はスターターで出場する事になりそうです。Mike PattersonとどちらがNTに入るのかにも興味が湧きます。Bunkleyがこれまで2試合出場したプレシーズンゲームではサードチームで1,5サックを記録しています、画像を見てもスピードは有りそうなので後はランをどれだけ止められるかがファーストチーム定着への課題でしょう。スカウティングコンバインで44回ベンチプレスを上げたパワーが実戦でも発揮出来るのかに注目です。

1MLB+5WLB

　LB陣の再編成が行われようとしています。SLBの2番手3番手と見られていたGreg RichmondとChris Gocongが怪我の為に戦列を離れている事、MLBの2番手をMark SimoneauとOmar Gaitherがレベルの高い競争をしている事、そしてMLBのバックアップ2人のベストポジションがWLBである事。これらを考えると、スターターの3人WLBのMatt McCoy,MLB Jeremiah Trotter、SLB Dhani JonesのバックアップはShawn Barber、Simoneau,GaitherとWLBが3人並ぶ事になります。最近GaitherがSLBとして練習をする事が増えていたのですが、今日の練習ではBarberにSLBのバックアップをやらせたようです。これは230ポンドのGaitherではSLBとしてはパワーが不足するので、240ポンドのBarberの方が多少はSLB適性が有るのではないかと言うことでしょう、同時にGocongが怪我で開幕には間に合わないと判断したのでしょう。
　BarberもSimoneau、Gaitherと3人ともTEに正対してスクリメージに張り付くようなタイプではなく、オープンスペースでの動きが持ち味の選手です。しかし、LBとしての能力でスターターに続く3人が全員WLBとなってしまったので、誰かにSLBのバックアップをさせるしかないのが現状です。膝に爆弾を抱えるBarberにはTEとの押し合いには参加して欲しくないです、GaitherにバルクアップさせてSLBのバックアップをやらせるのが唯一の解決策だと思います。
　Trotter以外のLB5人が全員WLBと言う、カバー2のような軽量LB陣を今年も使う事になりました。アウトサイドのランディフェンスは今年もチームの弱点となってしまいそうです。

　1巡指名のBrodrick Bunkleyがファーストチームに入って練習をしました、Darwin Walkerが肋骨を骨折した為の一時的措置ですが、今後数年間DTコンビを組むであろうMike PattrsonとBunkleyが並ぶ事になりました。PIT戦ではPatterson,Sam Rayburn、Bunkleyがファーストチームでローテーションする事になりそうです。
　5人目のDT争いからFAで加入したEd Jasperが外れる事になりそうです。ルーキーLaJuan Ramseyの動きが良く、完全に追い越して居るみたいです。Patterson,Bunkley,Walker,Rayburn,Ramseyの5人でDTのロスター枠は固まったとする見方が強いようです。

　Stephen Davisの身体検査の結果は良好で契約するのに支障は無いと診断されたようです。しかし、今の所契約する意思は無いようです。これはPIT戦NYJの様子を見てからRB陣の怪我・能力に不安が有った場合に改めて契約を考えるという事でしょう。

Gocong精密検査

　Stephen Davisはフィジカルチェックを受け、契約する事無くBrian Mitchell のラジオに出演する為にWASに向かいました。Clinton Portisを肩の怪我で欠いているWASもDavisとの契約を望んでいると言う噂があります。検査の結果が出るのを待っているのか、PIT戦でRB陣の状態を見てからでも契約は遅く無いと考えたのか、Davis自身が古巣のWASと交渉する事を望んだのかは分かりません。ここ数年、Correll Buckhalterの怪我によってシーズン開幕前にパワーバックを補強する事が続いています、言い換えればBuckhalterが試合に出れるのならば補強の必要は無いわけです。そう考えればBAL戦で1年ぶりの実戦でプレイしたBuckhalerをPIT戦でもう一度見てからでもDavisとの契約は遅くは無いとも言えます。去年代役としてプレイしたLamar Gordonもまだどのチームとも契約していません、Davisと今すぐ契約する必要は無いでしょう。
　
　Todd Pinkstonが練習に復帰しました。アキレス腱断絶からの回復が遅れ、逆側に負担が掛かったのでしょう、練習再開後に逆側のアキレス腱に痛みが出て練習を休んでいました。PIT戦で起用されるかは不明ですが、ディープに走れてCBとの1対1にはスピードとサイズで圧倒する能力を持つPinkstonが使えるかどうかはオフェンスの幅に大きな影響があります。ただ、ここまで復帰が遅れたという事は重症と言う事なのでしょう、アキレス腱は1度やると復帰するのが難しい箇所ですしあまり大きな期待をしてはいけないと思います。

　練習を休み続けているChris Gocongが精密検査を受ける事になりました、腕の神経に異常があるようです。ちょっとした刺激が背中や腰に痛みとして伝わってしまう症状で、この手のコンタクトスポーツをやっているとかかり易い怪我のようです。激痛と言うほどではなくチクッとする程度の痛みが走る事が多いようですが、脊髄に対する刺激ですしプレイする事は出来ないようです。練習をずっと休んでいる事でDEからSLBへのコンバートは致命的に遅れています、開幕までに完治したとしても使いどころが無いでしょうから、PUPリストに入れてシーズン中盤まで治療と練習に使うのも悪くないです。

　ルーキーFB Jason Davisは膝を捻挫して手術が必要と診断されました、シーズンエンドです。元々今シーズンロスターに残る事は無理と考えていましたから影響は無いです。
　背中を痛めていたAdrien Clarkeの手術は成功したようです、来シーズンの復帰を待つ事になります。
　Jeremy BloomはBAL戦で痛めた太股の治療の為に練習を休んでいます。ミニキャンプ、McNabbの自主練習と同じ箇所を3度傷めています。
　Jerome McDougleとDarwin Walkerの2人は肋骨の骨折で練習を休んでいます。2人とも開幕に間に合うかは微妙な状態です。
　Brian Westbrookはかなり良くなっていますが、試合には出場させない方針です。