なんで後半良かったのに元に戻すんだろう

　ディフェンスの全体像は書きたくないですねえ。せっかくワイドナインをワイドエイトくらいにまで狭くして上手く行きかけたのに、また元に戻してる。これが理想形で去年終盤のは妥協でしかなかったのでしょうけれど、どこをどう考えても狭くした方が良いです。

　ワイドナインのコンセプトは大外からアングルをつけたパスラッシュでQBに時間を与えず、ディープに投げられない分DBを浅めに配置して集散の早さで勝負する。事だと考えています。が、真ん中を空ける事のランディフェンス面のマイナスとTEに対する5ヤード10ヤードのパスへの対応に問題が残る点で時代遅れになりつつあると思うのです。
　おまけに、今一流のQBは後ろを回り込むDEをステップアップで前に出ながら投げることが出来ますし、スクランブルに対する対処の甘さも問題です。同時に、DLを広げる事でLBを真ん中に集める為にスクリーンパスに致命的に弱いのも構造欠陥として永遠に残ります。

　リードして投げさせる試合に持ち込めば効果を発揮する、と言いたいですけれど。去年は第4Qリードしてから逆転され続けました。リードしていてもパス投げないでランで簡単にロングゲインを奪われてしまい、対処した所でパス投げられる悪循環。また、これを見るのかと思うとうんざりします。
　
　DLは強力無比です、お金もドラフト権も注ぎ込んでますから当然です。

　DeMeco Ryansがプレシーズン良く無かった事に対して批判が出始めています。が、これはど真ん中を開けてCがMLBをピックされる事が前提のシステムが問題でCを処理してタックルしろと言う注文が無理です。
　MLBは5人目のDLとしてCと一緒に潰れ、OLBのどちらかがタックルをするようなシステムを構築しなければなりません。
　
　その為にAsante Samuelを放出しました。これはランディフェンスで無力すぎるSamuelのカバーにOLBを外に付ける事をやめて、LBを内側に集中させるための措置です。プレシーズンを見る限り、ランディフェンスでは効果を発揮していますが、上記した通りスクリーンに致命的に弱くなりました・・・
　このシステムには守備範囲の広いSが必要なのですが、タレント的に補強が出来ずに居ます。今年はFA･ドラフト共に補強出来る状態でなかったので仕方ないですけれど、選手と戦術のバランスが取れないのは問題です。

　結局、ワイドナインに拘る事に私はまったくもって意味を感じません。今のDLならば普通の4-3でもQBにプレッシャーを掛ける事が出来るでしょうし、バランスの良いディフェンスを作れるはずなのです。
　ワイドセブン・・・せめてワイドエイトくらいにしてくれるだけで絶対に良くなるのにそれをしないカス、そしてカスを切れないReid。オーナーの心情としてはカスを切れないReidを切る。と言う事なのかな？なんて事を考えてしまいます。