ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

Play back ちいチャン物語(68)物置の上の小さな部屋

2017年01月29日 18時11分27秒 | 日記

ちいチャンの家の物置は、家の中にありました。

台所と続いていて、ひとつの部屋になっています。

床は、コンクリートです。

漬物の樽や重石、クワなどの作業用品、味噌などが入っています。

その物置の天井上に、部屋がありました。

おもちゃの部屋みたいな小さな部屋です。

その部屋は、台所の方からハシゴを掛けて上ります。

普段はその部屋は、何にも使われていません。

ちいチャンは、台所から見える物置の上の、

この小さな扉がいつも気になっていました。

(入ってみたいなぁ、見てみたいなぁ。)

でも、ひとりでハシゴを掛けて上るのは危ないと思いました。

ある日、

そんなちいチャンを見て、おばあちゃんが、

「上ってみるかい?」

と、ハシゴを掛けてくれました。

おばあちゃんが、ハシゴをしっかりと支えてくれているので、

安心して上れました。

小さい扉を開けて部屋に入ると、

そこは、隠れ家にしたくなる様な小さな部屋でした。

小さな窓が明かりを取り入れてくれています。

布団が2~3枚くらい敷ける様な広さでした。

でも、天井までの高さが無く、

小さいちいチャンでも、頭が天井にぶつかってしまいます。

腰を低くして歩かなければいけません。

ちいチャンは、

(天井が低すぎて、この部屋では遊べないなぁ。)

と、思いました。

ハシゴを下りると、おばあちゃんが、

「この部屋は、昔いた女中さんの部屋だったそうだよ。」

と、言いました。

コメント
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