ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語Back number(63)『仏壇のお茶』 

2014年01月19日 18時06分28秒 | 日記

おばあちゃんは、1日に2回掃除をします。
朝の5時と夕方の5時です。
障子に、パタパタパタパタはたきをかけて、ざっざっざっと、ほうきで掃きます。
こんなに朝も早くから、パタパタはたきをかけても、おじいちゃんは、目も覚めず
にグッスリと寝ています。
そして、ちょうど掃除が終わった頃に、目が覚めて起きて来ます。
おじいちゃんは、入れ歯を洗って口をすすぎ、顔を洗った後、仏壇に線香をあげま
す。
そして、おばあちゃんは湯飲み茶わんを4つ並べ、お茶を入れます。
仏壇用と、おじいちゃん、おばあちゃん、ちいチャンの4つです。
おばあちゃんは、毎朝4つの湯飲み茶碗にお茶を入れます。
ちいちゃんは朝起きて顔を洗い、仏壇に線香をあげて、朝一番のお茶を飲みます。
起きてすぐに、お茶を飲もうとすると、
「顔を洗って、仏様に線香をあげてから!」
と、おばあちゃんが言います。
ちいチャンは、
(仏様はお茶を飲んでるの?お茶は減ってないよ。)
と、思った事がありました。
おばあちゃんに聞くと、
「仏様はね、お茶の湯気を飲むんだよ。」
と、言いました。