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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

バードウォッチング事始

2008-06-07 | フィールドから
・教養学部の学生を迎えての実習。午前中は「都市の鳥」と題して、I先生による講義と実習。スズメ、ハシブトガラス、キジバトという最も基準となるところから始めていただいたので、当方にとっては分かりやすかった。試験地内にはシジュウカラが雛とともに忙しくさえずっている。双眼鏡を使うのは、皆さん初めてだったようだが、使用方法を丁寧に教えてくれたので、徐々にみんな使いこなせるようになった。

・当方にとっては、オニグルミの開花調査で使っていたので、多少は慣れている。開花調査では、眼鏡を外してみていたのだが、今回、眼鏡をかけたまま双眼鏡を使う方法を会得した。シジュウカラはなるほど黒いネクタイをしているような姿。小さい上にあまりにも忙しく動き回るので、双眼鏡に入れるのは大変である。

・試験地をぐるっと回った後、今度は試験地の外に出て市街地で観察。試験地の外に出るという行為は、当方にとっては意外と新鮮であった。実習中に見れたのは、スズメ、ハシブトガラス、キジバト、ドバト、ツバメ、ムクドリ、ヒヨドリ、ハクセキレイ、エナガ、コゲラ、メジロである。

・当方が一番感動したのは、コゲラを初めて見ることができたことである。ごく小さなキツツキなのだが、試験地内には30年くらい前から生息しているそうだ。実に愛らしい姿をしている。観察後、鳥とはどういう生物かという講義をしていただいたのだが、これもまた、非常に面白かった。

・午後からは植物ということで、武蔵野を代表する樹木種と実をつける植物を中心に解説。なぜか、「食べると美味しいか否か」という基準で解説すると不思議と理解できるらしい。食欲はやはり、根源的な欲求だからだろうか。ちなみにまだ青いけれど、熟したヤマモモは食べると美味。屋久島ではヤクザルが食べて、種子散布する話をTさんが学会でしていたのを思い出した。



・最後は標本の作りかたを伝授して、実習終了。今回の実習では、当方も少しずつ、樹木が同定できるようになった。一つ一つの樹種についてのこぼれ話も少しずつ覚えていきたいところである。