GREAT LOVE KINGDOM

山を楽しむために生きる。

悪夢3連発

2009年07月11日 10時35分49秒 | 介護のお仕事
昨日。悪夢3連発から解放された夜勤明けの午後。
子供達とオリンピックへ行きました。
やっぱり家は良い。家族は良いなぁと痛感したひと時でした。


子供達が幼稚園の頃からやっていたスポーツ(息子はサッカー、娘は新体操)はひとまず辞めて、小学校のバスケット・チームに入ることになりました。
昨日は体験で行きましたがかなりハードに教え込まれるようで、協調性がイマイチ乏しい我が家の子供達にはとても良い経験になると思います。


悪夢その1【悪夢度:☆☆☆】
7月7日。夜勤。
この日は1階のフロア会議があるため15時に出社。
この後、起こるだろう嵐に備え気合を入れていた14時45分。
駅からホームへ向かう途中にケータイが鳴る。ホームからだ。
『ホーム長!Kさんが行方不明になりました!!』
Kさんとは7月4日に入居されたお爺さん。
家に居る時から脱走することが多かったKさん。
警戒はしていたがまさか入居3日目で離設するとは…。
ホームに着き、経緯を聞くとどうやら部屋の窓の隙間をすり抜け裏庭から出て行ってしまったらしい。
人が通れない位の幅でロックをしていたのに、まさかこの隙間を抜けるとは・苦。
急遽、家族に連絡。そして警察に捜索を依頼。
職員の多くは既に徒歩や自転車で近隣を捜索するもKさんを発見出来ず。
この日はかなり蒸し暑かった。
Kさんの体力の消耗を考えると少しでも早く保護しなくてはならない。
と言うことで…近隣のホームや本社から応援が続々と集結。なんと総勢40名以上!
ボクは上司と共にホームで捜査本部を担当。
それにしても警察の対応は遅いね。依頼及び、ホームへ来た警察官に特徴を伝えてから『只今、埼玉県内に捜索の発令をしました。』って連絡が来るまで2時間位はかかったから。
18時を過ぎてもまだKさんは見つからず。ホームに妙なムードが漂う。
警察に防災放送の依頼をしたが『今日はもう遅いので、明日の朝になってもまだ見つからなかったらまた連絡を下さい。』だって。本当にお気楽なもんだ。
そして18時25分。本社の職員から電話が。
『セクラ君!Kさんを確保したよ!』
良かった…本当に良かった…ホームから数キロ離れたラーメン屋でラーメンを食べているところ本社の職員により保護されました。
ホームへ戻られたKさんは疲れた様子もなく笑顔で一安心。
その後、各方面へお礼の電話を入れ、夜勤業務に入ったのは20時過ぎ。
朝まで報告書や改善書の作成に追われたのは言うまでもない・苦。


悪夢その2【悪夢度:☆】
7月8日。夜勤明け。
やっと仕事が終わったのは良いが、前日に中止になった1階のフロア会議が15時から行われることに。
とりあえず一旦、家に帰り昼食を食べてシャワーを浴びて再びホームへ。
嵐の予感を感じながらも淡々と会議は進む。
会議も終盤に差し掛かった頃、パート職員のHさんが『1階にもちゃんとした医療係りを置いて下さい。』と始まった。
1階はSさんと言う常勤職員にフロア長及び医療係りをお願いしていたのだが、『私には出来ません。』と業務を投げられてしまったので、ボクが兼務しています。
ボクは『だってボクが兼務しているじゃないですか?』と言うとHさんは『兼務じゃなくて、ちゃんと誰かを置いて欲しい。』と言う。
ボクは『それでは近日中に常勤職員を集めて話し合いをします。そこで適任者を決めます。』と切り抜けました。
スタッフ・ルームに戻り、帰り支度をしていると…ハート職員のMさんが『トロミ(嚥下が上手く出来ない方が水分で咽ないように、水分にとろみをつけるもの。)がなくなったので発注して下さい。』と言って来た。
いつもはMさんが発注しているので『それではいつも通りに発注して下さい。』とお願いすると…『嫌です。これは医療係りの仕事だから私はやりません。』だって。
その後、パート職員のHさんとMさんの口撃が始まる。
『他の人なら協力するけど、医療係は兼務するって言ったんだからホーム長がやって下さい。』『忙しいのは分かるけど結局は面倒臭いんじゃないですか?』…何なんだろう。この人達。
先日、Kさんが離設した際、現認だったにも係わらず定時で帰ったこの2人。
それも応援の為、集結した職員やボクに挨拶もしないで。
職員の中でこんなおかしなことをするのは極一部。
一体、こんな人達をどうやって教育していけば良いんだろう。
感情的になったら負け。って言うか相手の思う壺。
『耐えよう…。』そう自分に言い聞かせ、家に着いたのは21時過ぎ。
それから、学童保育拡大の要望書を妻と一緒に作り(頼まれ物です。)寝たのは2時過ぎでした。


悪夢その3【悪夢度:☆☆☆☆☆】
7月9日。夜勤。
目が覚めたら昼でした。
疲れが殆ど抜けないまま夜勤へ突入。
この日は5月末に転倒し大腿骨頚部骨折をして入院されたMさんが手術とリハビリを追え、退院をした日でした。
リハビリは相当に厳しかったらしく、入院中に鬱状態になり全く食欲がなくなってしまった為、職員が交代で病院に行き、食事介助をした経緯もありました。
みんなが待ち焦がれた退院。まさにそんな感じでした。
夜間、オムツ交換へ伺うとMさんは『恥かしい…申し訳ない…ごめんなさい…』とか細い声を振り絞る。
『オムツに抵抗があるんだなぁ…それも異性による介助だし。』と思ったものの、退院初日だし看護サマリーには夜間はオムツ対応って書いてあるし。
事前にフロア長に『リハビリ・パンツでトイレ誘導の方が良いんじゃない?』って提案はしていたんだけど『カンファレンスでみんなの意見を聞くまでは看護サマリー通りのやり方でやっても良いですか?』ってことだったのでよ。
虫の知らせと言うか何と言うか…何か気になるので30分置き位には巡視をしていました。

7月10日。
そして日付が変わった2時35分。
『ドーン!!!』と言う大きな音がシーンとしていたフロアに響く!!!
走ってMさんの部屋に行くと…ベッドの上にMさんがいない!!!
ベッドの下やカーテンの裏も隈なく探すがMさんがいない!!!
まさかと思いトイレへ…しかしトイレにもいない!!!
キッチンにもいないしホールにもいない!!!
完全にパニック状態のボク。手足が震えてました。多分。
するとMさんの居室の隣のTさんの居室から『大丈夫?!大丈夫?!』と声が。
Tさんの居室の扉を開けると…扉に寄りかかる様にしてMさんが倒れていました。
もう終ったと思いました。ホーム長はおろか、介護と言う仕事も終わったと。
Mさんは一人で起き、ベッドや壁を伝いに歩き隣のTさんの居室へ。
トイレと間違えた様です。オムツが腰の下まで下がっていたから。
他のフロアから応援を呼び、車椅子へ移乗。
外傷と痛みの確認を行いました。

奇跡が起こりました。
Mさんはトイレと間違えてTさんの居室に入り、扉を閉めてしゃがもうとしたところバランスを崩し転倒。
しかし扉がクッションになったため、背中と頭は打ったものの腰や脚を強打することなく済んだのです。
もしMさんが扉を閉めていなかったら…きっと大惨事になっていたでしょう。
深夜に起こされた医師や家族には心配をかけてしまったけれど、兎に角、大事に至らなくって本当に良かった。
介護の仕事を始めて5年と3ヶ月。一番肝を冷やした瞬間だったかも知れません。
また初心に戻って介護の仕事をしようと痛感した4日間でした。

草なぎ君主演で『任侠ヘルパー』ってドラマが始まりましたね。
ビデオに撮ってあるので見てみようと思います。
排泄や入浴と言った介護には欠かせない部分をどう描くのかね。
少しでも多くの人が介護に興味を持つきっかけになれば良いね。

ここまで読んでくれた方。
長文失礼しました。お疲れ様でした。有り難う御座いました。

今日はこれから実家に行きます。
明日は地域の子供達が神輿を担いでホームへ来るイベント。
明後日は内部監査にドクター往診と忙しい日々が続きます。
勉強はいつやろうかしら。

ケセラセラ☆
コメント (2)
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