回文は行く その五千七百一

鳰の巣と知らずにずらしトスの鬼

回文は行く その五千七百

供が綱切るなしなる木夏鴨と

回文は行く その五千六百九十九

愛しさや川鵜添う和歌やさし問い

回文は行く その五千六百九十八

孑孑の浮かび呼びかう野良風墓

回文は行く その五千六百九十七

らんちうとグラス安らぐ陶枕等

回文は行く その五千六百九十六

四万の湯や昼寝兼ねる日揶揄の増し

回文は行く その五千六百九十五

より悦な見栄はるは笑み夏襟よ

回文は行く その五千六百九十四

演奏の駘蕩説いた農村絵

回文は行く その五千六百九十三

天牛よ女敵タガメより君か

回文は行く その五千六百九十二

奇異急くか神輿に仕込み拡声器

回文は行く その五千六百九十一

毛虫焼かないかとか田舎家仕向け

回文は行く その五千六百九十

ぶんぶんか読めぬ絹目よ漢文部

回文は行く その五千六百八十九

烏賊釣りと並ぶ手ぶらな鳥使い

回文は行く その五千六百八十八

時鳥言い換え怪異過ぎと杜甫

回文は行く その五千六百八十七

浮き立つは半纏天は初滝雨