回文は行く その二千八百八十七

二手詰む譜晴れかと枯れ葉踏む伝に

回文は行く その二千八百八十六

レバニラの脂質持つ猪野良に破れ

回文は行く その二千八百八十五

鞄下げ熱燗喝上げ産婆か

回文は行く その二千八百八十四

伊那鯖の臀部自分で延ばさない

回文は行く その二千八百八十三

啄木鳥の酔うと舞踏よ軒突き　

回文は行く その二千八百八十二

友今や株でおデブか山芋と　

回文は行く その二千八百八十一

昨日より今か墓参り用の忌

回文は行く その二千八百八十

天竺は勝ち栗愚痴か白人て

回文は行く その二千八百七十九

富の木か並ぶつぶらな柿の実と

回文は行く その二千八百七十八

一切れが我慢秋刀魚が瓦礫問ひ

回文は行く その二千八百七十七

電子自動柿剥き買うドジ死んで

回文は行く その二千八百七十六

残菊か要らん信頼欠く銀座

回文は行く その二千八百七十五

秋刀魚ら捕る泡沫ウルトラマンさ

回文は行く その二千八百七十四

怨む敦煌紀秋ウコン弔う

回文は行く その二千八百七十三

飯にずわい蟹兄が言わず煮染め