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えすみの日記

ふつーの主婦ですが、日本の未来を真剣に考えたい!

欧州でも中国包囲網その2

2010-11-22 22:52:22 | 外交、国際関係
で、MD問題はどうなったの?



< ロシアとの関係「リセット」を主張するオバマ米政権は、サイロ
型の迎撃ミサイル基地を設置するブッシュ前政権時代のMD計画
を改め、イージス艦や地上配備型迎撃ミサイルSM3を地中海や
ルーマニア、ポーランドに段階的に配備しNATOのMD計画と一
体化させる方針を打ち出した。

 新しいMD計画はイランの中距離弾道ミサイルを想定しているた
め、ロシアの大陸間弾道ミサイルを撃墜することは不可能だ。>
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(同上)



でも、なんでアメリカ、NATOはロシアと関係を改善したいの?

これは、イランの核問題やアフガニスタン問題でロシアの協力が必
要だからです。




<一方、NATO側がロシアとの関係改善を急いだ背景には、パキ
スタン経由のアフガンへの物資輸送がイスラム原理主義勢力タリ
バンにより危険にさらされ、ロシアの領域通過が必要になってきた
事情がある。>

(同上)



ロシア側は、「ウクライナ・グルジアのNATO加盟」「MD問題」二つ
の問題が解決されたので、NATOと和解する。

欧米は、「イラン、アフガニスタンでロシアの協力が必要」なので、
ロシアと和解する。



で、今回何が決まったの?



<北大西洋条約機構(NATO、加盟28カ国)は19日、ポルトガル
の首都リスボンで開いた首脳会議で、今後10年の活動方針を示
す新戦略概念を採択、イランなどの脅威から欧州全域を守るミサ
イル防衛(MD)の構築を明記した。

20日はアフガニスタン問題について協議、治安権限の同国側へ
の移譲を来年から開始し、2014年末までに完了する「出口戦略」
で合意した。>

(産経新聞 11月21日)



簡単に書くと、

1、欧州全域を守るMDを構築する

2、NATOは、2014年末までに治安権限をアフガニスタン政府に委
譲する


NATOにとってのアフガン戦争は14年で終わると。
▼状況の根本的変化


上に書いたNATO-ロシア和解の理由は、確かにそのとおりでし
ょう。

しかし、もっと根本的な理由もあります。



08年、プーチンの思惑どおり、アメリカ一極世界は崩壊しました。

世界の運営も、アメリカを中心とするG8から、G20に移行した。

多極世界の到来です。


しかし、天才的戦略家プーチンにも、一つだけ誤算がありました。

それは、リーマンショック以降、原油価格が140ドル台から30ドル台
まで大暴落したこと。


世界最大のエネルギー消費国アメリカ発の経済危機が起これば、
原油価格が下がることはわかっていた。

しかし、ここまで超大暴落するとは。


で、どうなったか?

ロシア経済もアメリカと一緒に沈んでしまったのです。

ロシア経済は1999年から08年まで、年平均7%程度の成長をつづ
けてきた。

それが、09年はマイナス7.9%。



一方、「倒幕運動」を共に盛り上げてきた中国。

こちらは、一人勝ちの様相。

アメリカから「これからはG2(米中)で世界を運営しましょう」などと
おだてられ、増長している。



そう。

ロシアにとって、没落したアメリカは仮想敵NO1ではない。

これからは、中国こそが仮想敵NO1である。



では、どうするか?

巨大化する中国に勝つには、ロシア一国ではどうにもならない。

欧米と和解し、共同で立ち向かうしかない。



日本人の大部分は、「中ロ関係は非常に良好」と考えているでしょ
う。

たとえば、尖閣漁船衝突事件の後に、メドが北方領土を訪問した。

中ロは、一体化しているように見える。

しかし、この二国の同盟は、決して強固ではありません。



一方、欧米もロシアと同じように考えている。

欧米は、「劉暁波(さん)のノーベル平和賞授賞式に出席するな!」
と全世界を脅迫する中国を、



「なんだろう、この国は・・・」



と「怪物」「異物」を見るような思いで観察している。

欧米にとっても、GDP世界2位に浮上した一党独裁国家・中国は、
仮想敵NO1なのです。


NATO首脳会議の直前、ロシアのテレビで欧州エリートのインタビュ
ーが流れていました。

ある人が面白いことをいっていた。



「われわれにとってロシアは重要だ。

アジアのクレイジーな強国が攻めてくる可能性だってあるからね」



アジアのクレイジーな強国。

もちろん、北朝鮮ではないでしょう。

日本であるはずがない。

インドでもない。

そう、アジアのクレイジーな強国とは、中国以外にあり得ない。


欧米がロシアとの和解に踏み切った背景には、「ロシアを中国の防
波堤として使おう」という意図がある。


NATOとロシアの和解。

これは、私が常々書いている「中国包囲網」はじめの一歩なのです。

ここまで↑

クライン孝子氏によると、
このNATO包囲網には、日本、台湾、韓国そしてインドをもくみこもうという動きがでてきているそうです。

更にアメリカは中国のライバルであるインドの国連常任理事国入りを本気ですすめようとしています。

着々と中国包囲網が広がっています。

欧州でも中国包囲網

2010-11-22 20:00:58 | 外交、国際関係
私が毎週楽しみにしているメルマガ『ロシア政冶経済ジャーナル』。

最新号にて歴史的なニュースについてわかりやすく解説してくれていました。

舞台は欧州ですが、
日本にとっても非常に重要なことなので、
1人でも多くの人に知っていただきたく、北野氏の記事を転載させていただきます。


『ロシア政冶経済ジャーナル』No.629より

以下転載↓






では、本題。


北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議が19~20日、ポルトガ
ルの首都リスボンで開かれました。

20日には、2年半ぶりに首脳級のNATO-ロシア理事会も開か
れ、NATOとロシアは和解にむけて大きく前進しました。

事情を知る人にとっては、【歴史的】できごとであります。

今回は、これが意味するところを考えてみましょう。


▼NATOとロシアの関係史


まず、基本をおさえておきましょう。

NATOって何?

NATOは1949年、アメリカ、カナダ、西欧諸国の計12カ国で発足し
ました。

当時は冷戦がはじまったばかりであり、ターゲットは当然ソ連。

冷戦時代、アメリカを中心とするNATO、ソ連を中心とするワルシ
ャワ条約機構が、欧州で対峙していたのです。



1989年、東欧民主革命。

冷戦は終結にむかい、1991年7月、ワルシャワ条約機構は解体
しました。

1991年12月には、ソ連が崩壊。



これで、対ソ連を目的につくられたNATOの役割は終わったはずで
した。

しかし、NATOはその後も存続しつづけたばかりか、かつてソ連の
支配下にあった東欧、旧ソ連バルト3国を次々と加盟させ、巨大化
していきます。

加盟国は現在28カ国。



さて、ロシアとの関係はどうなのでしょうか?

2001年9.11が起こった時、プーチン大統領(当時)は、アメリカを
全面的に支持しました。

同年起こったアフガン戦争にも協力。

米ロ関係は、プーチン政権の初期、非常に良好だったのです。

それで2002年、NATOとロシアの意思決定機関「NATOーロシア
理事会」が設立されました。



しかし、米ロ関係はその後最悪になっていきます。

まず、ロシアは、同じくイラクに石油利権をもつフランス・中国と
ともに、アメリカの「イラク戦争」に最後まで反対しました。

しかし、アメリカは、国連安保理常任理事国(拒否権をもつ)ロ
仏中の反対を無視してイラクを攻撃した。


イラクを抑えた(と思った)アメリカは、次に石油・ガス大国ロシ
アの石油最大手(当時)ユコス買収、同国の石油利権支配を
目指します。

しかし、プーチンは、ユコスのホドロコフスキー社長を逮捕させ、
アメリカの野望を阻止。


怒ったアメリカは、旧ソ連のグルジア、ウクライナ、キルギスで革
命を起こし、親米反ロ傀儡政権を樹立していきました。



この動きに激怒したプーチンは05年、仮想敵NO2中国との同盟を
決意。

中国とロシアは一体化して、アメリカ幕府を崩壊させていきます。



07年2月。

(RPE読者さん以外の)日本国民は誰ひとり知らなかった。

しかし、アメリカ幕府没落は決定事項になっていました。

この年この月、プーチンはミュンヘンで開かれた安全保障会議でこん
な演説をしています。



プーチン「一極世界も成立しなかった。どんなに言葉を飾っても、(一
極世界の)意味するところは一つだ。

一つの権力の中心、一つの力の中心、一人の主・一人の主権者の世
界。

これはシステム自体にとっても、主権者自身にとっても破滅的だ。

なぜなら、内部から崩壊するからだ。」


プーチン「今の世界にとって、一極モデルは受け入れがたいだけでは
ない、不可能なのだ!」

「(一極世界は)民主主義とは何の共通点もない。なぜなら民主主義
は、大多数の権力だからだ!」

「民主主義を他者に教える人々は、自分たちでそれを学ぼうとしない!」



プーチンは、この時点でアメリカの没落を確信していたのです。

そして07年、サブプライム危機が起こった。

怒り狂うアメリカ。

08年8月、親米反ロ傀儡政権のグルジアとロシアが戦争。

当たり前のことですが、ロシアは圧勝。

そして08年9月、リーマンショッ…
クが起こり、アメリカの没落が誰の
目にも見えるようになっていきました。


さて、NATOとロシアの関係は、グルジア戦争で最悪になった。

それで、NATO-ロシア理事会は、08年から停止状態だったので
す。

それが今回再開された。

なんで?


▼NATO-ロシア理事会再開の理由


グルジア戦争で最悪になったアメリカーロシア、NATO-ロシアの
関係が改善されてきた。

その理由はなんでしょうか?



< こうした変化をもたらした要因には、ロシアが反発してきた旧
ソ連圏のグルジアとウクライナのNATO加盟の動きが止まったこ
とに加え、米国がMD計画を見直したことがある。>

(産経新聞 11月21日)



ロシアはこれまで、

1、(旧ソ連でロシアの隣国)グルジア・ウクライナをNATOにいれる
な!

と主張してきた

しかし、ウクライナには、04年のオレンジ革命で誕生した親米反ロ
傀儡政権はない。

現政権は比較的親ロで、NATO加盟を目指していません。

グルジアはいまだにアメリカの傀儡ですが、NATOにはしばらく加盟
できそうにありません。

なぜかというと、欧州はグルジアのためにロシアと戦争したくないの
です。


2、欧州MD計画に絶対反対!と主張してきた

アメリカは、「欧州のMDは、対イラン、対北朝鮮だ!」と主張。

ロシアは、「アホなこというな!イランにはそんなミサイルはない。北
朝鮮のミサイルがユーラシアを横断して欧州に届くというのか??
バカにするな!」

と反発していました。

この二つが、NATO-ロシア関係の障害になっていた。


で、MD問題はどうなったの?
(続く)

中国の軍事事情

2010-11-22 16:26:52 | 国防について
尖閣諸島に中国漁業監視船が現れることがトップニュースになることは

日本にとって尖閣諸島事件で数少ない『良い』影響の一つだろう。忘れっぽい日本人は中国の脅威はいまもずっと続いていることを改めて認識できるからだ。

中国、韓国に都合の悪い報道はしないテレビでも尖閣諸島沖に中国船が現れたらすぐに、報道されるようになった。さすがに表面化してきた中国の脅威は
報道せざるを得なくなってきたのだろう。
今回の中国漁業監視船が尖閣諸島沖に現れることは、その前日にネットのニュースで知った。『中国最新式の漁業監視船(軍艦)が尖閣諸島に向かって出発した』
というのをネットで知って戦慄をおぼえた。
幸い、今回は境界線ギリギリを航行するだけで引き返していったらしい。

今回尖閣諸島沖に最新式の漁業監視船(という名の軍艦)が現れたのは、日本がノーベル平和賞出席をきめたことに対する抗議恫喝の意味があるらしい。

沖縄では、いま県知事選の真っ最中だ。

ある意味日本の命運がかかっている。


沖縄から米軍どころか自衛隊も追い出そうという左翼候補がやや有利?と言われている。この候補は
中国の脅威を前にしても、
『9条を堅持して、中国、台湾とは平和的に話し合って問題を解決していく』

と宣言している。

しかし以下の記事をよんでも
沖縄県民はこの左翼候補を支持するのか?どうか沖縄県民の皆様は本当に沖縄の将来を考えて投票していただきたいとせつに願うのである。

↓以下転載

■米議会報告書 「支那軍ミサイルは在日米軍基地の破壊が可能」

米議会が設置した対支政策諮問機関「米支経済安保見直し委員会」は十七日、
支那軍が東アジア地域に展開する主要空軍基地を破壊できる通常ミサイル能力を保有
し、米軍の展開を防ぐ「接近阻止能力」を劇的に増強していると警告する内容の報告書
を明らかにした。

東アジア地域にある主要な6空軍基地のうち日韓にある5基地については、
「いまでも支那軍の中・短距離ミサイルによって破壊され得る」と指摘。

グアムのアンダーセン空軍基地は射程圏外だが、
「支那空軍の爆撃機編隊の能力向上により、近い将来標的になりうる」
としている。

⇒支那の軍事力増強については
1.空母破壊を目的とする「中距離対艦弾道弾」が開発の最終段階にある
1.レーダーに探知されないステルス戦闘機を二〇一八年に運用開始する
1.自国製の地対空ミサイル開発を推進している
といった内容を明らかにしています。


■支那軍部への批判

ある中国の外交ブレーンは、中国軍が近頃、国内事務において疎外化されつつである
との不安感及び武器性能の向上に対する自信から、しばしば外交事務に関する辛辣な
発言をしたことで注目されたが、それによって逆に、中国の台頭に対する国際社会から
の懸念を深めることになったと指摘。

101114 台湾月報
http://tinyurl.com/2d2de4t

↑こんな国がお隣にいて、自らすすんで丸腰になるんですか??

離島の現状にもっと目をむけよう

2010-11-22 11:02:11 | 国防について
先日自衛隊の配備がやっと決まったばかりの国境の島、与那国島。この島の現状はけっして看過できるものではありませんよね。以下転載↓


◆■■■国際派時事コラム「商社マンに技あり!」■■■◆
http://www.f5.dion.ne.jp/~t-izumi/


   3月に人口減の与那国島、4月に人口増の石垣島


■■■■第309号■平成22年11月22日発行■■■◆



「日本の西端、国境最前線の与那国島(よなぐにじま)の
人口は 1,600名ほど。
平成15年には 1,800名あまりの住民がいましたが、
平成18年に 1,700名になりました。
そしていまや 1,600名ほど。

 なぜこんなに急速に人口が減るのか、知っていますか?」

 11月19日、ある国際研究所のひとの話を聞いた。
 実名を出しても問題ないとは思うが、かりに渡辺さんとし
ておこう。

 最近、実態調査のために与那国島に行ってきた渡辺さんか
ら答えを聞いて、「あぁぁァ」とうめいてしまった。

 読者の皆さんにヒントを差し上げよう。
 町役場のホームページに出ている人口動態表だ:

http://www.town.yonaguni.okinawa.jp/section/soumu/people.htm


■ なぜ3月に島外転出が集中するか ■


 人口が減っているのは、高齢化が進んでお年寄りがどんど
ん亡くなっているからだろうか。

 そうではない。

 人口動態表から分かるとおり、八重山郡与那国町(よなぐ
にちょう)の毎年の出生数と死亡数は、ほぼ釣り合っている。

 毎月の転出数に注目していただきたい。
 3月に転出が集中している。年々60~80名が3月に転出し
ている。
 この数が他の月なみになれば、人口はむしろ微増する。

 3月の転出が多いのは、新年度からの就職のために新卒の
若い人たちが出ていくからだろうか。

 いや、そうではなさそうだ。
 毎年3月の転出者は60~80名。一学年がそれほど多ければ、
与那国島には600名ほどの小・中学生がいることになる。

 人口1,600名の過疎の島で、それはありえないだろう。

 渡辺さんが正解を教えてくれた。


■ 3月に人口減の島、4月に人口増の島 ■


「3月に転出が多いのは、与那国島に高校がないからです。
かつて高校の誘致に失敗したことを、今でも島の人々は嘆い
ています」

 え? それって、どういうこと?

「子供が島外の高校に進学するとき、下宿生活・寮生活を
させて仕送りをしてやれるほど、与那国島の住民は豊かでは
ないのです。
 仕方がないから、子供の高校進学を機に一家まるごと島を
出て、石垣島などに引っ越してしまうわけです」

 あぁぁァ、そうか、3月の転出者の数は、高校進学を迎え
た子供のいる家族の父母や兄弟らを含めた数なのだ。

 念のため、与那国島の東方120キロのところにある石垣島
の人口動向を見ると、こんな具合だ:
http://www.city.ishigaki.okinawa.jp/jinkou/jnkou-all.htm

 石垣市の人口は毎年4月に顕著なかたちで増えている。


■“南クリル地区”の高校対抗競技大会の写真 ■


 渡辺さんは言う。

「国境最前線の町や村に住民が“ちゃんとそこにいる”と
いうのは、とても大事なことなのです。
 国境防衛の基本です。

 ドイツなど、国境最前線の町や村の人口が減らないように、
手厚い住民支援の政策を行っています。
 そういう戦略的な国境政策が日本には欠けています。

 与那国島も対馬も、重要な国境離島です。国家戦略の観点
から住民支援を行う必要があります」



 わが国の北方四島を不法占拠するロシアは、島に高校を設
けているのだろうか。

 調べたところ、小・中・高校一貫の11年制の学校が、択捉
(えとろふ)島・国後(くなしり)島・色丹(しこたん)島
に設けられていることが分かった。

(日本の学制は6・3・3だが、ロシアの学制は3・6・2。
歯舞群島には国境警備隊員がいるだけで、一般住民はいない。)

 こんなところでロシア語の知識が役立つとは思わなかった
が、最新の写真をお目にかけよう。
 ロシア語で「色丹 学校」でグーグル検索してみた結果だ。
http://www.skr.su/?div=skr&id=89108

 ロシアのいう「南クリル地区」の高校対抗競技大会のよう
す。
 平成22年11月11日にアップされた記事である。

 ロシア語の記事を読むと「色丹と国後の5つの高校が参加
した」と書いてある。


■ 正しい国境政策の見本 ■


 独立行政法人「北方領土問題対策協会」のパンフレットに
よると、

≪択捉島、国後島、色丹島には、約16,555人のロシア人(択
捉島6,387人、国後島7,044人、色丹島3,124人)が住んでおり、
歯舞群島には国境警備隊員が駐留するだけです。
〔3島の人口は、サハリン州国家統計局編「クリル3地区の
社会経済状況」(2008年)による。〕≫

≪北方四島の教育制度は、小・中・高校を一貫した11年です。
四島には大学がないのでサハリンや大陸の大学に進学する人
も少なくないようです。≫

≪ロシア政府は 2007年から 2015年までに約 179億4,000万
ルーブル(2009年12月現在の為替レートで 592億円)を四島
等の社会・経済開発に投入する計画であると言われ、道路修
理、港湾整備、ヘリポートの建設などの社会基盤整備が行わ
れています。≫

 不法占拠は絶対に許せないが、一国家として“ロシアから
みれば正しい国境政策”を推進中であることは確かだ。


■ 与那国島支援の具体案 ■


 では、与那国島の教育支援は、さしあたりどうすればいい
のだろう。

 端的にいえば、県立の中高一貫の6年制の学校を与那国島
に作るべきである。

 また、島外の高校・大学に子供を通わせる家庭には、家族
が島に残ることを条件に潤沢な奨学金を出して、子供ととも
に家族がそっくり島外に転出するケースを減らす。

 県がカネを出さぬというなら、それこそ中央政府が予算付
きで支援政策実施を沖縄県に求めることだ。

 国立の中高一貫校を作ってもいい。そこに子供を入れるた
めに与那国島への移住が増えたら、しめたものだ。

 与那国島の過疎化が進み、スキが生じて中国につけ入られ
たときの代償を考えれば、安いものである。

 高校の授業料を一律無償にすることはバカでもできるが、
選挙で票がほしい政党は、こういうメリハリのある政策を真
剣に検討されよ。