一生

人生観と死生観

変てこな統計数字

2010-01-15 12:43:53 | 哲学
1月15日 晴れ時々曇り
 統計の数字の意味は分かりやすいようでいて、その実、誤魔化され易いものである。疫学者すなわち伝染病学者はワクチンの有効率をワクチンを打ったときに病気に罹患する割合が1%であり、ワクチンを打たなければ5%とすると、100人の集団で何もしなければ5人病気になり、ワクチンを打てば1人病気になる。5人のうち4人までワクチンで助けた。すなわちワクチンの有効率は80%とするのが易学者の常道なのである。100人のうち4%の4人助けたと言う事実が80%の有効率と言うことになる。腸チフスなどの場合が該当する。どこかおかしいと噛み付いたのが東北大の赤石教授であった。実際は4%が恩恵を受けるだけだがワクチンの効果は80%と過大評価されているではないか。
 インフルエンザの場合もこれに似ているのである。ワクチンを接種しなくても発病しない人は大雑把に30%くらいはある。また流行の流れから外れたところにいる人はほとんどかからない。こういう人たちは30%くらいはいる。合わせて60%はかからないのが実情と考えられる。残りの40%の人のうち半分は不顕性感染かごく軽くかかるので自覚がほとんどない。確かにかかる人は20%くらいのものと見る。もちろんこれから外れる場合もあるが、いまはモデルとして計算を続ける。ワクチンを打って80%の有効率があったとしても、100人中16人がワクチンの恩恵を受けるだけだ。インフルエンザ・ワクチンは80%の有効率などとても期待できない。せいぜい30%か、20%もいかないと見る人もいる。100人のうち4-6人が恩恵を受けるという程度であろう。なんとも情けない数字である。
 今モデル的に見積もったのだが、私は実情はこれに近いだろうと思っている。感染防止でなく重症化防止というお題目を唱える医学者もいるが、怪しいものだ。いわしの頭も信心からということでなければよいが、どうだろう。