花と山歩き

 身近な草花や山と自然の移ろい、見たまま感じたままの今をつづる。

山折哲雄「自然災害と日本人」~たちあがるために

2012-02-06 17:27:56 | 記念館 資料館

 多賀城市の東北歴史博物館で

2月5日NHKのラジオ深夜便の講演会を聞いた。

せっかくの機会なので話をメモってみた。

山折先生は

花巻が母親の出身地で父は浄土真宗の布教で

アメリカに渡りそこで生まれた。宮沢賢治の実家とも

接点がある。自然の破壊力と穏やかさと二面性がある。

万葉人と同じように、大海原に死者の魂を見ることが出来るのか。

一人だけが生き延びるといった不条理さ、人と人の絆・死者と生きている人

との絆はまだ解決されていない。被災者の語る言葉は穏やかだ。阪神淡路や

中越のときも同じだった。怒り・悲しみは外国人は激しく表情に出る。どうして

日本人は穏やかなのか。しかし腹の底では激しいものがある。

寺田寅彦の「日本人の自然観」に日本人と西欧人の比較でフランスやイギリスは

自然が安定してそれを克服している。日本人は自然とともに生きる知恵や工夫を

太古の昔から身に着けている。「天然の無常」観が五臓六腑にしみ込んでいる。

宗教と科学は水と油ではない。アインシュタインも言っている。

偶然性と不条理、日本人の宗教心は地震災害と深い係わり合いを持っている。

日本人は無宗教と言われてきたがそうではない。

和辻哲郎の「風土」には日本列島の不安定さは台風と地震にある。西欧の牧畜や砂漠

地帯とは風土が違う。日本人の風土的精神性は「しめやかな激情」と語っている。

寺田寅彦や和辻哲郎は関東大震災から学んだ結果として大きな示唆を与えている。

先人たちの知恵と工夫で「自立した心のあり方」を日本人は持っている。

 ガレキの受け入れ先拒否もそろそろ日本国民全体で受け入れてもいいのではないか。



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