本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

ヤクザ映画と寅さん。

2007-11-13 01:28:28 | 
売春暴力団(1997) - goo 映画売春暴力団(1997) - goo 映画
出所祝い(1971) - goo 映画出所祝い(1971) - goo 映画
男はつらいよ 柴又より愛をこめて(1985) - goo 映画男はつらいよ 柴又より愛をこめて(1985) - goo 映画

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*↑ 以上が当日のラインアップで、寅さんにヤクザ映画2本という組合せだった。
 「ヤクザ映画2本かよ?!」と私は見る前から既に幾分食傷気味で、半分逃げ腰だったが、これが「見ると聞くとでは大違い」というやつで、2本ともいわゆるヤクザ映画とはいささか趣きを異にしていた。

 まず「売春暴力団」だが、これは同名の小説の映画化で永島敏行と川名莉子(当時新人)の共演である。当然売春も暴力団の抗争の話も出て来るが、私の印象ではむしろこれは純愛物語である。敵方の若頭も風変わりな男で役に嵌っていたと思う。ラストは、あれは何だったろうか、気を持たせるシーンだった♪
 ともあれ「売春」という風俗犯罪へのスタンスが、この映画を見る前と後とでは私の中で微妙に変化してしまったような気がする。

売春というのは法が禁止しているから犯罪なのであって、日本では昭和31年に売春禁止法が制定されるまで(施行は昭和33年)違法でも何でもなかった。古典落語にも吉原・品川等「廓もの」の傑作は多い。ウィキペディアには「不特定多数」相手の金品の授受を条件とした性交渉が犯罪なのであって、これが特定の相手を対象としたセックスであるなら、たとえ見返り条件でも違法ではないと書かれていた。成る程その通りである。但しこれが未成年相手だと別の犯罪・条例違反となる。

 ところで永島敏行と言えば『サード』↓である。これは寺山修二脚本・東陽一監督作品だから私らの世代にとっては凄い映画だ。しかし私はもうストーリーその他はすっかり忘れてしまっているから、自慢したくても出来ない。あちゃ。
サード(1978) - goo 映画サード(1978) - goo 映画

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 *次に『出所祝い』というのは東京映画作品ということで、東宝が初めて作ったヤクザ映画だということであるから東映のヤクザ映画とは一味違う。主演は若かりし頃の仲代達也で元ほんまもんのヤクザだった安藤昇らが共演している。女優陣では江波杏子と栗原小巻か。
 が、なんと言ってもこの映画は五社英雄のいわば『映像美への誘い』とでも言うべき雰囲気が濃厚な作品である。これは東映がどうの東宝がどうの言う以前の、監督の個性が噴出した作品なのである。
 状況設定といいフレーミングといい、五社作品の真骨頂というか『そこまでやるか!』というくらいゲージュツ臭に富んだ映像が満喫出来るから五社ファンには堪えられないと思う。私自身はああいう映像を見せられると、感動する前に笑ってしまうタイプだがきっちり決まった良い絵のオンパレードであることには間違いない。
 ただあまりにもきっちり決まった映像の連続だとそれを見せられる方は疲れ果ててしまうから、古今名監督と呼ばれる人たちの作品には必ず息を抜ける『遊び』のシーンも挿入されているものなのである。w
 
五社英雄 (ゴシャヒデオ) - goo 映画五社英雄 (ゴシャヒデオ) - goo 映画
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 *『男はつらいよ 柴又より愛をこめて』(1985)はシリーズ第36作目でマドンナ役は栗原小巻である。私は昔は寅さんシリーズには反発を感ずることの多かった偏屈な人間で、最初に劇場で封切を見たのは多分↓『寅次郎サラダ記念日』のあたりではなかったかと思われるからかなり遅い。今調べたら1988年、シリーズ第40作目であるが、これを長野の高原レタスのアルバイトからの帰りに見た記憶がある。なぜ見る気になったか、どこで見たかは記憶にない。笑。寅さんの話とヤクザ映画の話はいずれまた項を改めてしてみたい。w

男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(1988) - goo 映画男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日(1988) - goo 映画


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