
あいりん地区の住民登録 大阪高裁、市の抹消処分認めず
2007年3月2日(金)01:26 * 朝日新聞
大阪市西成区のあいりん地区にある三つの建物に3千人以上の日雇い労働者らが住民登録していた問題で、建設労働者の男性(34)が同市による住民票削除の差し止めを求めた仮処分申請があり、大阪高裁(横田勝年裁判長)は1日、削除後に簡易宿泊所での住民登録が支障なく行われる保証がない現状では「削除は信義則に反して許されない」として、申し立てを却下した大阪地裁の決定を取り消し、市側に削除の停止を命じた。市は転居届を出した人などを除く約2500人分の削除を2日に予定していたが、手続きの延期を検討する。
男性は04年に問題の建物の一つである「釜ケ崎解放会館」に住民登録。市が今年1月、実態のない登録を削除する方針を示したのを受け、2月7日に「4月8日投開票の大阪市議選に投票できなくなる」などとして、大阪市を相手取り、市議選終了まで住民票を削除しないよう求める行政訴訟と仮処分申請を大阪地裁に起こした。大阪地裁は2月20日、「ふだん利用している簡易宿泊所に住民登録すれば選挙権が確保できる」などとして申請を却下、男性が大阪高裁に抗告していた。
高裁決定はまず、同会館は郵便物の郵送先に利用されているだけで男性の生活の本拠とは言えず、「住所は主として利用している簡易宿泊所」と認定。しかし、削除に先立って3月1日から簡易宿泊所を住所地にできるよう対策をとったとする市側の主張は「立証が不十分なうえ、そのようなルールを確立するためには相当な周知期間が必要だ」と退け、行政訴訟の判決が確定するまで、削除の停止を命じた。
決定はまた、一般論として、同会館に住民登録している労働者らの大部分に生活の実態がない可能性が高く、このまま市議選の投票を認めれば、選挙無効の原因となる余地があると指摘した。
大阪市には最高裁に特別抗告する手段もあるが、憲法違反などの事由がある場合に限られており、困難な情勢だ。大阪市市民局の森田博・市民部長は記者会見し、「意外なご判断」としたうえで、「周知期間が足りないとの指摘は否定できない」と話した。
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*この問題はいわゆる「白手帳」の問題が絡んでいる。「白手帳」というのは日雇い労働者のための失業保険のようなもので、私も詳しくは知らないが二ヶ月間で30日ほどの就労が確認されれば、次の一ヶ月間の最低のインカムは市が保証してくれるというものである。就労の証拠となるものが、現場へ行く度に手帳に貼って貰える「就労印紙」で、正規の業者には添付が義務付けられており、これが所定の数に達していれば保険は下りるという仕組みである。
(「印紙が金になる」ということになれば「印紙を売買する(←つまり失保のピン撥ねだ!)」不届き者も現れるわけだが、その話をするだけの知識は私にはない。)
ただ釜ヶ崎には事情で住民票を取れない人も大勢いるので、建前上身元の確定しない人に金を出すわけには行かないという理由から、この「解放会館」に住民票を置くことを奨励したのはむしろ市当局の側であるのだが、財政逼迫の折、なんやかやと一番抵抗力の少ない社会の底辺の人たちに因縁をつけて、彼らを狙い撃ちにし始めて来ているわけで、それは「信義に反しはしませんか」というのが今回の判決である。
この解放会館を運営している人が以前本欄でも取り上げた「釜ヶ崎炊き出しの会」代表の稲垣浩という方である。ここは西成警察署隣の通称「四角公園」で朝夕二回の炊き出しを毎日していることも以前述べた。
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永田町で「竹中日銀総裁」の声、与党内には根強いアレルギー
2007年2月13日(火)13:58 * ロイター
[東京 13日 ロイター] 福井俊彦日銀総裁の残りの任期が1年あまりとなり、後任人事の行方が永田町で話題に上り始めている。そうした動きの1つとして、政府・与党内の一部から、竹中平蔵前総務相(現慶應義塾大学教授)の総裁就任を予想する声も出てきている。安倍晋三首相の推し進める成長重視の経済路線である「上げ潮戦略」を実現するには、超低金利が長期化しても金融面から経済をサポートするべきだという竹中氏の起用が得策との判断があるようだ。
ただ、竹中氏のイメージが、小泉純一郎前首相時代を彷彿(ほうふつ)とさせ、当時の「反小泉」勢力から批判が根強いという党内事情もある。
「やっぱり竹中さんじゃないと日銀の改革が進まない」--。与党の政調幹部は、福井氏の後任人事に話題が及ぶとこう述べる。竹中氏は安倍首相と中川秀直自民党幹事長をつなぐパイプで、上げ潮戦略の陰の立案者ともうわさされている。
実際、竹中氏に対する好意的な意見は、官邸内でも聞かれる。先の政調幹部は「今後、政策金利を上げていくことになれば、その説明が市場関係者だけに理解されればいいということでは済まなくなる」とし、政府・与党への十分な説明責任が求められると強調している。
日銀が昨年12月と今年1月に利上げに前向きな姿勢を見せながら、最終的には見送ったことに関連して、その与党政調幹部は、日銀の対応ぶりを批判し、日銀による市場との対話は「うまくいっていない」と断じている。別の与党議員も、「竹中氏だったら面白い金融政策運営になるだろう」と歓迎の意向をみせた。
しかし、「竹中総裁」が誕生するには厚い壁がある。ある自民党議員は「竹中イコール小泉だから、竹中氏が日銀総裁就任となれば自民党内からは相当強い反発が出る」という。小泉前首相の時代に派閥の活力が減退したと言われる津島派や伊吹派などの当時の反小泉グループの反撃の矛先が、安倍内閣の支持率低下を背景に、当時の前小泉首相の側近らに向けられている、と言う声も自民党関係者から出ている。
「竹中日銀総裁」誕生は、福井総裁の任期切れとなる来年3月まで安倍内閣が存続することが大前提だ。だが、与党はここまで宮崎県知事選など地方選で、星を落としている。自民党ナンバー2の中川幹事長が党総裁に対して「指導力を発揮してください」と求めるほど首相の政権運営は深刻だ。当面は「予算審議などで地道に政策を訴える」(官邸筋)とし、政権浮揚へのカードは見当たらない。
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以上引用終わり。
安倍ポンはまったくアホで何もわかっていない。
「ホリエモンとスクラムを組む」ことを提唱した人間だぞ。そんなもんを日銀総裁に持って来るなんて尋常ではない。ホリが有罪なら竹中だってそうだろう。
福井総裁は株で儲けたことが露見するやその全額をチャリティに回すだけの「見識」(?)は備えていたが、竹中なんて私腹を肥やすことしか考えていない「越前屋、お前もワルじゃのう・・ぐふふ」的な悪代官そのものである。そんなものしか「日銀総裁」の後釜に思いつかないのだとしたら、お前は終わっている。
てか、ロイターも指摘しているように、一年後のお前がまだ総理官邸に巣食っていられると思うのか!?
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2007年3月2日(金)01:26 * 朝日新聞
大阪市西成区のあいりん地区にある三つの建物に3千人以上の日雇い労働者らが住民登録していた問題で、建設労働者の男性(34)が同市による住民票削除の差し止めを求めた仮処分申請があり、大阪高裁(横田勝年裁判長)は1日、削除後に簡易宿泊所での住民登録が支障なく行われる保証がない現状では「削除は信義則に反して許されない」として、申し立てを却下した大阪地裁の決定を取り消し、市側に削除の停止を命じた。市は転居届を出した人などを除く約2500人分の削除を2日に予定していたが、手続きの延期を検討する。
男性は04年に問題の建物の一つである「釜ケ崎解放会館」に住民登録。市が今年1月、実態のない登録を削除する方針を示したのを受け、2月7日に「4月8日投開票の大阪市議選に投票できなくなる」などとして、大阪市を相手取り、市議選終了まで住民票を削除しないよう求める行政訴訟と仮処分申請を大阪地裁に起こした。大阪地裁は2月20日、「ふだん利用している簡易宿泊所に住民登録すれば選挙権が確保できる」などとして申請を却下、男性が大阪高裁に抗告していた。
高裁決定はまず、同会館は郵便物の郵送先に利用されているだけで男性の生活の本拠とは言えず、「住所は主として利用している簡易宿泊所」と認定。しかし、削除に先立って3月1日から簡易宿泊所を住所地にできるよう対策をとったとする市側の主張は「立証が不十分なうえ、そのようなルールを確立するためには相当な周知期間が必要だ」と退け、行政訴訟の判決が確定するまで、削除の停止を命じた。
決定はまた、一般論として、同会館に住民登録している労働者らの大部分に生活の実態がない可能性が高く、このまま市議選の投票を認めれば、選挙無効の原因となる余地があると指摘した。
大阪市には最高裁に特別抗告する手段もあるが、憲法違反などの事由がある場合に限られており、困難な情勢だ。大阪市市民局の森田博・市民部長は記者会見し、「意外なご判断」としたうえで、「周知期間が足りないとの指摘は否定できない」と話した。
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*この問題はいわゆる「白手帳」の問題が絡んでいる。「白手帳」というのは日雇い労働者のための失業保険のようなもので、私も詳しくは知らないが二ヶ月間で30日ほどの就労が確認されれば、次の一ヶ月間の最低のインカムは市が保証してくれるというものである。就労の証拠となるものが、現場へ行く度に手帳に貼って貰える「就労印紙」で、正規の業者には添付が義務付けられており、これが所定の数に達していれば保険は下りるという仕組みである。
(「印紙が金になる」ということになれば「印紙を売買する(←つまり失保のピン撥ねだ!)」不届き者も現れるわけだが、その話をするだけの知識は私にはない。)
ただ釜ヶ崎には事情で住民票を取れない人も大勢いるので、建前上身元の確定しない人に金を出すわけには行かないという理由から、この「解放会館」に住民票を置くことを奨励したのはむしろ市当局の側であるのだが、財政逼迫の折、なんやかやと一番抵抗力の少ない社会の底辺の人たちに因縁をつけて、彼らを狙い撃ちにし始めて来ているわけで、それは「信義に反しはしませんか」というのが今回の判決である。
この解放会館を運営している人が以前本欄でも取り上げた「釜ヶ崎炊き出しの会」代表の稲垣浩という方である。ここは西成警察署隣の通称「四角公園」で朝夕二回の炊き出しを毎日していることも以前述べた。
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永田町で「竹中日銀総裁」の声、与党内には根強いアレルギー
2007年2月13日(火)13:58 * ロイター
[東京 13日 ロイター] 福井俊彦日銀総裁の残りの任期が1年あまりとなり、後任人事の行方が永田町で話題に上り始めている。そうした動きの1つとして、政府・与党内の一部から、竹中平蔵前総務相(現慶應義塾大学教授)の総裁就任を予想する声も出てきている。安倍晋三首相の推し進める成長重視の経済路線である「上げ潮戦略」を実現するには、超低金利が長期化しても金融面から経済をサポートするべきだという竹中氏の起用が得策との判断があるようだ。
ただ、竹中氏のイメージが、小泉純一郎前首相時代を彷彿(ほうふつ)とさせ、当時の「反小泉」勢力から批判が根強いという党内事情もある。
「やっぱり竹中さんじゃないと日銀の改革が進まない」--。与党の政調幹部は、福井氏の後任人事に話題が及ぶとこう述べる。竹中氏は安倍首相と中川秀直自民党幹事長をつなぐパイプで、上げ潮戦略の陰の立案者ともうわさされている。
実際、竹中氏に対する好意的な意見は、官邸内でも聞かれる。先の政調幹部は「今後、政策金利を上げていくことになれば、その説明が市場関係者だけに理解されればいいということでは済まなくなる」とし、政府・与党への十分な説明責任が求められると強調している。
日銀が昨年12月と今年1月に利上げに前向きな姿勢を見せながら、最終的には見送ったことに関連して、その与党政調幹部は、日銀の対応ぶりを批判し、日銀による市場との対話は「うまくいっていない」と断じている。別の与党議員も、「竹中氏だったら面白い金融政策運営になるだろう」と歓迎の意向をみせた。
しかし、「竹中総裁」が誕生するには厚い壁がある。ある自民党議員は「竹中イコール小泉だから、竹中氏が日銀総裁就任となれば自民党内からは相当強い反発が出る」という。小泉前首相の時代に派閥の活力が減退したと言われる津島派や伊吹派などの当時の反小泉グループの反撃の矛先が、安倍内閣の支持率低下を背景に、当時の前小泉首相の側近らに向けられている、と言う声も自民党関係者から出ている。
「竹中日銀総裁」誕生は、福井総裁の任期切れとなる来年3月まで安倍内閣が存続することが大前提だ。だが、与党はここまで宮崎県知事選など地方選で、星を落としている。自民党ナンバー2の中川幹事長が党総裁に対して「指導力を発揮してください」と求めるほど首相の政権運営は深刻だ。当面は「予算審議などで地道に政策を訴える」(官邸筋)とし、政権浮揚へのカードは見当たらない。
============
以上引用終わり。
安倍ポンはまったくアホで何もわかっていない。
「ホリエモンとスクラムを組む」ことを提唱した人間だぞ。そんなもんを日銀総裁に持って来るなんて尋常ではない。ホリが有罪なら竹中だってそうだろう。
福井総裁は株で儲けたことが露見するやその全額をチャリティに回すだけの「見識」(?)は備えていたが、竹中なんて私腹を肥やすことしか考えていない「越前屋、お前もワルじゃのう・・ぐふふ」的な悪代官そのものである。そんなものしか「日銀総裁」の後釜に思いつかないのだとしたら、お前は終わっている。
てか、ロイターも指摘しているように、一年後のお前がまだ総理官邸に巣食っていられると思うのか!?
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