本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

トビタシネマ上映中。

2010-09-02 14:55:46 | 
1.パーフェクト・ゲッタウェイ

 ハワイの孤島という閉塞状況の中、居合わせた6人のトレッキング男女の中にホノルルで殺人をして逃げ込んで来た犯人がいるという設定の物語である。
 但し極限の閉鎖社会と言っても自然保護観察員がしょっちゅう巡回して来るし、何かあれば直ちにホノルル警察のヘリが飛んで来るという程度には管理されている「孤島」なわけである。

「この映画の結末は誰にも言わないで下さい」というキャッチコピーを売りにしていた映画だったからには結末には何らかの「ドンデン返し」が用意されていて当然であるが、「探偵(語り手)が実は真犯人だった」という三文推理小説のように観客を欺くこの手法はフェアでないと私は思う。この手の映画は一度誰かが作ったら二番煎じによる追随は最早誰にも不可能となる。ただこの作品はかかる「ダマシ本位」の欺瞞的展開抜きにしては成り立たない映画であるから、要は大した作品ではないということになる。舞台となった「ハワイの自然」は素晴らしかったけれど、ただそれだけのことではないか。

goo映画によると: ↓

ハネムーンでハワイを訪れたクリフとシドニーのカップル。彼らは、カウアイ島で2日間歩かないとたどり着けないという、ハワイで最も美しいと言われるビーチに行くために、原野をトレッキングしていた。そんな中、「オアフ島で新婚カップルが殺害され、犯人のカップルはカウアイ島に渡った」というニュースを聞く。道中、ニック&ジーナ、ケイル&クレオという二組のカップルと出会ったクリフたちは、疑心暗鬼に陥るが…。

デヴィッド・トゥーヒー監督がカウアイ島でのバカンス中に思いついたというこの物語は、カウアイ島の美しい自然の中で、壮絶な殺し合いが繰り広げられるサスペンス・アクション。携帯電話も圏外となり、外部との連絡も取れない孤島で、隣のカップルが殺人者なのではないかと疑い出すカップルたち…。3組ともそれぞれに怪しく、どこか普通でないムードを醸し出す。ある出来事をきっかけに真実が明らかになるくだりは圧巻の一言。よく目を凝らし、真実を見逃さないようにして欲しい。主演のミラ・ジョヴォヴィッチが今回演じるのは、明るいがどこかもろい雰囲気の新妻。「バイオハザード」シリーズで見せる爆走やジャンプ力は、本作でも健在だ。

・・とある。

パーフェクト・ゲッタウェイ - goo 映画パーフェクト・ゲッタウェイ - goo 映画

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2.エージェント・レッド

 これも脅威の細菌感染をモチーフにした映画であるが、これに米露の「対立的凭れ合い=相互依存関係」と、両者による世界支配に警告を発するテロリスト集団が絡んで来る。テロリストらがそれなりに「人間的に」描かれている点は評価出来るが、空気感染するという悪魔の細菌「レッド」が充満した潜水艦内が、ちょっと浮上してハッチを全開しただけで即浄化するなど、御都合主義的プロットも多い。
 実はどの映画にも必ず含まれるこの「御都合主義的プロット」の多寡こそが「良い映画と悪い映画」を識別する主要なファクターの一つではないかと私は思っているのである。

goo映画あらすじ: ↓

米軍のヘンドリックス大尉(ドルフ・ラングレン)の今回の任務は細菌兵器"エージェント・レッド"の移送任務だった。 1957年、アメリカが新兵器の研究中に偶然発見した細菌=通称"レッド"は、その強力さゆえに実用化が断念された、感染後12分後には死亡するというまさに悪魔の産物だったが、冷戦時代の敵国ソ連はアメリカからそれを略奪していたのだった。しかし現在は反政府テロリストに"レッド"を奪われる危険が出てきたため、アメリカへの返還を決定したのだ。ヘンドリックスは、彼の元婚約者であり細菌兵器の専門家でもあるリンダ・クリスチャン大尉とともに、潜水艦ニューオリンズ号に乗船。ところが、ロシアのテロリストたちが偽の搬入指令書を使い艦内に潜入、細菌をばら撒いたためヘンドリックスとリンダを除く全ての乗組員が死んでしまう。事前にワクチンを接種していたく生存者>がいることを確認したテロリストは二人を標的にするのだった…。

エージェント・レッド - goo 映画エージェント・レッド - goo 映画

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3.セントアンナの奇跡

goo映画によると: ↓

ニューヨークの郵便局で働く定年間近の局員が、ある日窓口で切手を買いに来た男性客をいきなり銃殺した。男の名はヘクター。前科や借金などもなく、精神状態も良好の実直な男だった。家宅捜査の結果、彼の部屋から長きに渡って行方不明となっていたイタリアの貴重な彫像が発見された。一向に犯行動機を口にしないヘクターだが、やがて重い口を開く。謎を解く鍵は第2次世界大戦真っ只中の1944年、イタリアのトスカーナにあった。

『ドゥ・ザ・ライト・シング』『マルコムX』などでアメリカ黒人社会の光と影を描き続けているスパイク・リー監督が新境地を開いた。原作・脚本は、叔父がかつて黒人のみで編成された部隊“バッファロー・ソルジャー”の一員であったジェームス・マクブライド。1944年8月12日、イタリアのトスカーナでナチスが罪のない大勢のイタリア市民を殺害した“セントアンナの大虐殺”を下敷きに作り上げた物語である。かつて激しい攻防が行われた戦場や過酷な虐殺現場となったセントアンナ教会で撮影を行い、文化の違いやイタリアの方言を正確に描くためにこだわりぬかれた俳優たちが生み出す“本物”のエネルギーをスクリーンで体験してもらいたい。

・・ということである。

 先の世界大戦は欧米に限定すれば「キリスト教社会」内部の掃討戦という側面を持っている。独伊も英仏米も宗派はそれぞれ異なっていても皆敬虔なクリスチャニティーの社会である。それが一度政治と関わり交じり合うと、残虐無比な殺し合いへと転換して行くのである。なんでもかんでも単純に図式化して「ナチスが悪い。英米仏連合軍こそが正義だ」と断定して解決する問題ではないのである。
 この映画がどこまで「史実」を踏まえているのか私にはわからないが、イタリアの寒村であったナチスによる住民大虐殺事件と、米「黒人部隊」の前線投入とを絡めた物語の進行で、先の大戦の性格と意味を複合的に問い質しているのである。自由の国アメリカは同時に人種差別の国でもあるわけである。

セントアンナの奇跡 - goo 映画セントアンナの奇跡 - goo 映画

cf.プロテスタント

cf.カトリックとプロテスタント

cf.カトリックとプロテスタントの違い

cf.サン・バルテルミの虐殺

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<自民町村派>参院会長選の処分うやむや 森氏が退会届
毎日新聞 9月2日(木)21時22分配信

 自民党町村派は2日、東京都内で幹部会を開き、同派の谷川秀善前参院幹事長が敗れた8月の参院議員会長選挙について「造反」議員の処分を協議した。しかし、同派会長の町村信孝元官房長官が10月に衆院補選を控えていることもあって、結論はうやむやに。業を煮やした森喜朗元首相は派閥の退会届を提出して退席した。与党時代に権勢を誇った最大派閥も求心力の衰えは隠しようがない。

 参院会長選では、町村派から世耕弘成元首相補佐官ら5人が中曽根弘文前外相の推薦人に名を連ねた。さらに数人が中曽根氏に投票したとみられ、40票ずつの同数でくじ引きの末、谷川氏は落選した。ある幹部は「安倍晋三元首相が世耕氏らを通じ中曽根氏を支援した」と憤り、派内に疑心暗鬼が広がっていた。

 幹部会出席者によると、陳謝した鈴木政二参院議運委員長に対し、森氏は「反省しているなら委員長を辞めるべきだ」と苦言。「おれが小泉、安倍、福田(政権)と陰でどれだけ苦労したと思っているんだ。もう面倒をみられない」と退会届を突きつけたという。

 この間、安倍氏はほとんど発言しなかったが、会長選を巡る動きには「再起を狙っている」との見方がある半面、「自民党凋落(ちょうらく)のきっかけを作った張本人なのに」とあきれる声も少なくない。

 森氏の退会届は町村氏が預かり、慰留している。町村派幹部は「犯人探しをすれば派閥が崩壊する。ほとぼりが冷めるのを待つしかない」とあきらめ顔。かつて同派に所属した山本一太参院政審会長は「処分は時代遅れでナンセンス」と酷評した。党内には「民主党代表選がメディアジャックしているときに、自民党はこんなニュースしかないとは」と嘆く声も出ている。【野原大輔、岡崎大輔】

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 参院では自民党は押しも押されもせぬ「第一党」なので、その議員会長ポストは我々が考えている以上に、彼らにとって最重要のポストらしいのである。
 そのポストを巡って、従来型の年功序列を廃して新リーダーを立てようと動いたのが復権を目論む安倍ポンだったというのであり、その策動がまんまと功を奏したのが面白くなくて、町村マダムを雇っていた党内最大派閥のチーズ・森オーナーが派閥を辞めると言い出したという、なんとも冴えないニュースである。w
 自民党は最早誰が見ても斜陽政党なのであるがしかし、目下参院第一党になったばかりなのである。これもチーズ・森の仕掛けた猿芝居以上のものではないかも知れないが、笑わせてくれる現象ではある。

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