本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

飛田東映上映中。

2010-09-05 08:42:26 | 
1.宮本武蔵(1961年)

 吉川英冶原作、内田吐夢監督作品『宮本武蔵』全5作のうち第一作で、宮本村の郷士・新免武蔵が関ヶ原の合戦で豊臣方に付いて敗残兵となった場面から、沢庵和尚の指導の元、姫路城に幽閉される道を敢て選び、一人の人間として開眼するに至る迄を描く往年の名作シリーズの一番目である。
 私などは宮本武蔵と言えばまずこのシリーズを連想するのだが、作られてから早半世紀を経ていることに改めて驚かされている始末である。
 この映画が作られた1961年というと私はまだ小学生で、当時私には映画館主の息子の同級生がいて、某映画館の受付で彼の名前を出せばフリーパスで館内に潜入出来るという破格の特典(?)があった。ただ当時私の好きだった東映時代劇の系列ではない映画館の特権だったから、私自身はこの恩恵に浴することは少なかったように記憶している。今覚えているのは黒澤明監督の『悪い奴ほどよく眠る』などが無料で見られたが、現代劇は私には難し過ぎて興味が湧かなかったのである。w

 武蔵と全編に亘って「君の名は」ばりにすれ違いのラヴロマンスを展開するお通役の入江若葉は同じく女優入江たか子の娘で、小沢征爾と結婚した入江美樹とは何の関係もないのである。ぁそ。

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2.修羅のみち3 広島・四国全面戦争(2002年)

 これはまあ、いいも悪いもない新しい(?)やくざ映画のシリーズである。
 仇役の黒田(松方)組が大阪を地盤としている一大勢力なのである。ぁそ。

* 哀川翔 アイカワショウ (吉田晴男)
* 松方弘樹 マツカタヒロキ (黒田虎男)
* 今井雅之 イマイマサユキ (山鍋一也)
* 萩原流行 ハギワラナガレ (矢吹修道)
* 小西博之 コニシヒロユキ (植村建二)

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3.新・網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義(1972年)

 降旗康男監督のシリーズ第8作。刑務所内の場面は少なく、真夏の北海道のダンプ作業現場が主要な舞台となっている。菅原文太の「トラック野郎」のシリーズの前段階にはこういう映画があったのである。

* 高倉健 タカクラケン (末広勝治)
* 生田悦子 イクタエツコ (北野冴子)・・かつてのお姫様女優である。
* 田中邦衛 タナカクニエ (石松五郎)
* 南利明 ミナミトシアキ (花田三太郎)
* 宍戸錠 シシドジョウ (北野鉄雄)
# 工藤明子 クドウアキコ (別所ゆう子)
# 月亭可朝 ツキテイカチョウ (月形勘平)
# 太古八郎 タコ八郎 (出羽亀松)
# 金子信雄 カネコノブオ (大沼儀一)
# 小林稔侍 コバヤシネンジ (寺山)
# 小池朝雄 コイケアサオ (カッパの源治)
# 八名信夫 ヤナノブオ (関戸)・・ピラニア軍団。
# 殿山泰司 トノヤマタイジ (馬車の親爺)
# 丹波哲郎 タンバテツロウ (中神政男)

新網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義 - goo 映画新網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義 - goo 映画

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 私は確認したわけではないが、世間では8-2、7-3の割合で不評を買っている小沢が、ネット社会では逆に51%以上の支持(出馬支持)を集めているというのである。
 この間のマスメディアによる「世論誘導」を嘲笑うかのようなこの事実に恐れを為したのか、9月に入って両者が口火を切ると、テレ朝・TBSなどは露骨に管一辺倒の不公平な報道姿勢を修正し改めている。(註*)他局の調査でも管の支持率は軒並み下がっているのである。

 公平に言って(物珍しさもあるのかも知れないが)小沢の話す「一年前の原点に帰れ」という原則論の方が、何故か内容的にも断然面白いのである。
 管の話は(得意の「小沢口撃」を除けば!註*2)官僚の書いた答弁書のようで何も言っていないのと同じである。これが以前「官僚なんて大馬鹿なんですよ!」とテレビカメラを前に大音声で叫んでいた同じ人間かと私は開いた口が塞がらない。

「管が何もせずに(?←いや、参院選ではアホな舌禍でみすみす議席を減らし、官僚に降伏して「改革路線」は大後退させた)降板させられるのでは気の毒だし海外にみっともない」などという議論はメディアが無理矢理ひねくり出した強弁・屁理屈である。既に日本の抱えた難問と窮状は充分過ぎる程「世界に対しみっともない」のであるから今更騒ぎ立ててどうなるというものではないのだ。「ポチ以降鳩ちゃんに至る歴代首相はお構いなしでどんどん辞めさせて来た癖に、今回の管だけはメディア総出演で続投を奨励する」なんて理屈は一体全体どこから出て来るのか!?この国の報道は本当に壊れてしまった。
 だいたいが「みっともない」と言うならメディアこそ「みっともない」という形容がぴったりの連中ばかりが徒党を組んで『公器』を事実上占有しているのではないか。

 何度も言うように、メディアはこの間独自取材もせず、いよいよまるで「公権力」ででもあるかのように立振舞っているが、彼らのとるスタンスの基本は「面白おかしければ何でもいい。視聴率が1ポイントでも上がれば何でもいい。スポンサーが付いてくれるなら毒饅頭でも何でも喰らう」というものである。
 「ポチ人気」に一も二もなく飛びついたのはこの「視聴率崇拝・至上主義」によるところ大である。
 検察が立件出来なかった小沢を、正体不明の一部勢力にそそのかされたのか検察審査会が「おかしい。もう一回やれ」と言い、それに一も二も無く便乗して「説明責任」を要求し続けているのが有害無益かつ無能の我がメディアなのである。
 これでは小沢ならずとも「お前ら何か尻尾でも摑んでいるのか。検察も及ばなかった《証拠》の欠片でも摑んでいるんなら出してみろ!」ということなのである。検察リークにのみ依存し踊らされた結果がこれである。

(註*)但しこれも例えば「小宮悦子+星浩」のテレビ朝日今日の朝番は二人が「管べったり」なので(←それも何故か一片の理由も示さずにだ!)小沢サイドは出演を拒否した。
(註*2)管支持のれんほうにまで「マイナス・キャンペーンはそろそろ止めろ」とまで言われたくらいで、形振り構わぬ戦術は見苦しい限りである。

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<民主代表選>小沢氏、概算要求見直す方針 大阪で立会演説
毎日新聞 9月5日(日)21時17分配信

 民主党代表選で5日、菅直人首相と小沢一郎前幹事長の立会演説会が大阪市内で行われ、小沢氏は来年度予算の概算要求基準が一律1割削減方針となったことに関し「これからでも直す気になれば直せる」と語り、首相に就任した場合は見直す意向を示した。

 見直しについて小沢氏は「腹を据えて、自分の決意でやるんだという決意を固めればできる」と強調。首相は「経済政策を中心に頑張り、クリーンでオープンな政党を作る」と訴えた。

 これに先立ち、首相と小沢氏はフジテレビとNHKの番組に出演。小沢氏は「霞が関で(予算の)采配(さいはい)を振るのではなく、地域に任せるべきだ」と補助金の一括交付金化による財源捻出(ねんしゅつ)を主張。首相は「21兆円の補助金のうち15兆円は高齢者医療、国民健康保険など。交付金化しても2割3割削るのは難しい。冷静に見ないと福祉の切り捨てになる」と異論を唱えた。

 外交・安全保障では、小沢氏は「日韓、日中関係は日米関係に次いで大事」と語り、米中両国と等距離外交を行うとする「正三角形」論を修正。さらに「一番問題なのは尖閣諸島。歴史上も尖閣諸島が中国の領土になったことは一度もない」と語った。首相は南西諸島への自衛隊配備について「一つの検討課題だと思っている」と述べた。防衛省は11年度概算要求に調査費を計上している。【田中成之】

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 東京地検特捜部は小沢の権力に怯えて矛を収めたわけではない。逆である。
「小沢をやりたい」という功名心に走る男を中央に呼んでまでして、しゃかりきになって捜査した結果の不起訴なのである。
 彼らは公安警察同様、しょっちゅう何か事件を作り上げて行かないとその存在理由までが疑われかねない連中なのである。彼らもまた役人であるからには、何が怖いと言って「予算縮減」ほど怖いものはなく、「年度末の道路工事」ではないが『予算確保』のためなら多少の暴走は自らに易々許諾しているのである。

 ではメディアは何故これほどまで小沢を目の仇にするのか?
 小泉ポチの亡霊にいまだ踊らされているのか?
「小泉=人気がある=善玉」「小沢=人気が無い=悪玉」・・そういう図式が彼らの頭の中には既に出来上がり硬直化して久しいということか?
 或いはもっと露骨に『記者クラブ』の利権絡みか?
『検察の醜聞』ならたまに出て来るが、『報道の醜聞』となると全く露呈されることがないのはまるでナチスのようで、私に言わせれば異常異様そのものである。報道関係者らが聖人君子の集まりであるなどとは誰も信じない。

 私見によれば、メディアは総体として『体制そのもの』『システムそのもの』なのである。まだ私の中で議論は煮詰まっていないが、これがメデイアが小沢の『突出』を忌み嫌う主な理由である。小沢が現在稀に見る『卓越した』政治家であるか否かはさて措いて、彼が『一列横並び』のナアナアを嫌う『突出した』政治家であることは確かである。小泉ポチにさんざんおべんちゃらを使って尻尾を振り続けた『みんなで渡れば怖くない』的連中には、この『小沢的突出』が許せないのだろう。およそ『記者クラブ』などというものは『一列横並び』でなければ何も語れない連中の巣窟なのである。

「小沢さえ立てれば万事がうまく行く」などとは私も思っていないが、「管が四年保つ」と考える人間が果たしてどれだけいるだろうか?
 誰が考えたって管ほどひどくはならないだろう。他にこの難局を打破出来る人間がいると言うなら教えて欲しいものだ。
 しかしまあ、「国家百年の大計」どころか、小沢問題一つとっても私にはよくわからないことが山ほどある。まして今報道で飯を食っているアホな連中など「日々の務めに田草取るなり」で日々あたふたとやり過ごしているだけだろう。
 軽挙妄動、付和雷同、五十歩百歩、五里霧中、百鬼夜行・・ぴったりの四字熟語が全く出て来ない。私の頭の中も砂と石ころだけで、典型的な想像力欠如だろうか。

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菅首相 姑息な多数派工作
【政治・経済】
2010年9月4日 『日刊ゲンダイ』掲載

ポスト匂わせ指示訴える
 菅首相がアワを吹いて焦り出した。国会議員票は、まだ態度を決めていない1年生議員が草刈り場。多数派工作は熾烈を極め、菅はついにポストをにおわせる “禁じ手”まで使い始めた。菅陣営の議員たちも、小沢についてのネガティブ話を記者に流して、情報操作を仕掛けている。政策論争で菅は小沢に「完敗」だから、姑息な手段に出るしかないのだ。

●陣営は謀略情報で撹乱
「君は観光関係を一生懸命やってきたから、そういう仕事をやってもらおうと考えています」
 これ、菅が1年生議員の携帯電話に残したメッセージだ。「ボクが首相に再選されたら、観光担当の政務官でもやってもらおうか」とでも言いたげな誘い文句。電話を受けた議員は、首相本人がこんな露骨なメッセージをわざわざ残したことに、ひどく驚いたという。
 公務の合間なのか公務そっちのけなのか知らないが、菅は自分で150人もの1年生議員一人一人に電話をかけまくっている。そして支持を訴えると同時に、「小沢さんから人事で妥協しろと要求されたが、断った」と、相手をおとしめるようなことも言う。そのくせ、代表選後のポストをにおわせ票稼ぎとは……。品性が疑われる。
 菅選対は、情報操作もエスカレートさせている。週末のテレビ番組出演をめぐって、菅陣営からこんな情報が流された。
「こっちはテレビ討論OKなのに、小沢さんが逃げ回っている」
 ところが、調べてみると、日曜のフジテレビ「報道2001」に菅と小沢が出演することが分かった。しかも、小沢サイドは木曜夕方にOKの連絡を入れている。菅サイドは公務日程の調整もあり、返事が遅れたものの金曜午前までにはOKを出した。つまり、両者とも出演するのに、「小沢=テレビ嫌い」のイメージをわざと吹聴しているのだ。
「菅さんたちは、情報操作が得意ですからねえ。参院選前、菅さんが『小沢さんが会ってくれない』と発言していたころ、某新聞が、菅さんの周辺の話として『小沢さんに会わせて欲しいと細川護煕元首相に頼んだ』と書いたのですが、これが全くのウソだった。細川元首相が平野貞夫元参院議員に『私は頼まれていない』と電話してきた。細川さんは新聞社にも抗議したそうです」(永田町事情通)
 菅は汚い手ばかり使ってないで、正々堂々と勝負したらどうか。

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私は小沢一郎を支持する】俳優 菅原文太
【政治・経済】
2010年9月8日 『日刊ゲンダイ』掲載

今の日本はチリの鉱山に埋まった作業員と同じさ
●好かれてばかりの男は面白くない
 人々が困難な状況に陥った時こそ、リーダーの力量が問われる。チリの鉱山で33人もの作業員が地下に閉じ込められただろ。あの事故だって、現場監督が優れた統制能力を発揮したから、皆、整然として救出を待っていられる。あの暗闇のパニック状態だ。舵を取るべきリーダーが誤った判断をすれば、全員が生きていたかどうかは分からないよな。
 今の日本の状況は地下に閉じ込められたチリの作業員と同じさ。先行きの見えない暗闇で国民は皆さまよっている。日本人にもチリの作業員と同じように、しっかりと舵を取れるリーダーが必要な時だと思うね。
 オレが小沢さんを支持しようと思ったのはね、沖縄の問題だよ。先月半ばに辺野古の美しい海を訪れて、こんなところに滑走路を造るべきじゃないと改めて思った。
 沖縄問題は戦後日本の米国一辺倒が招いた、あらゆる問題の縮図だとオレは考えている。復帰前から現地の人に触れて感じることだけど、彼らは助けを待っているよ。なのに、救い出す立場の本土の政治家が一致して沖縄に視線を向けることはない。遠い、よその国のようにしか見ていない。チリの作業員は4カ月後に脱出できるそうだが、沖縄県民は戦後65年間も“地下”に閉じ込められている。そう言っても過言ではないんじゃないかな。
 菅さんは総理になって沖縄の「お」の字も言わなくなり、前例踏襲で辺野古に基地を造ろうとしている。代表選ではしきりに市民活動家としてのルーツを縷々(るる)述べているけど、市民運動に関わったアナタにとって沖縄は大事じゃないのか。そんなに米国が怖いのか。ぜひ聞いてみたいね。
 政治家も官僚もメディアも自民党時代から変わらぬ米国追従一辺倒の中、小沢さんは「日米中の関係は対等な正三角形であるべきだ」と主張している。出馬会見でも「沖縄も米政府も納得できる解決策が知恵を出せば必ずできる」と力強く語っていた。彼の思想と姿勢があれば、米国相手にも粘り強く交渉してくれると希望を託したい。

●初対面でハラの据わった人物と感じたね
 真の変革は辺境から訪れるもの。明治維新の中心となった薩長とも江戸や京都から見れば辺境さ。21世紀はさらに遠い沖縄から変革を起こしてくれと、小沢さんにはエールを送りたいな。
 先日、週刊誌の対談企画で小沢さんに初めて話を聞く機会があった。数々の修羅場をくぐってきているから、ハラが据わっていたね。今の政治家は大衆におもねり過ぎて総じて軽い。嫌われたっていいじゃないか! 男は外に出れば7人の敵ありさ。好かれてばかりの男は面白くない。オレなんかも映画界ではエライ嫌われていたからな。敵が揚げ足を取ろうが、放っておけばいい。三船敏郎さんのように「男は黙って」じゃないと。
 今回の代表選が小沢さんの「最後の大勝負」と言う向きもあるけど、これで終わりだなんて思っちゃダメだ。男はいったん立ち上がったなら、命ある限り戦い続けないと。負けても、また挑戦すればいい。
 小沢さんはオレより9歳も若い。まだまだ、これからさ。
 聖書には「新しい革袋には新しい酒を」という言葉がある。せっかく政権交代で「新しい革袋」を作ったのに、中身は官僚主導で「古い酒」のままだ。小沢さんには新しい酒を入れ直して欲しいな。古い酒がおいしいのは泡盛だけ。特にウマイんだよ、沖縄の古酒は(笑い)。

▽本名同じ。1933年、宮城県栗原市出身。早大中退後、新東宝にスカウトされ、58年に本格デビュー。73年、「仁義なき戦い」でキネマ旬報主演男優賞、75年、「トラック野郎・御意見無用」などでブルーリボン主演男優賞を受賞。現在、飛騨・清見で夫人とともに田舎暮らし。山梨の休耕田を借り、農業支援にも取り組んでいる。

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